しなびたパプリカが元通りになるの?パプリカの復活術、再生術を検証します
はじめに
パプリカは水分が多く含まれていて、上手に保存しなければすぐに水分が抜け出てしおれてきます。そこで今回はこうしたしなびたパプリカを再びハリや固さのあるパプリカに復活させる方法を紹介します。さらにその方法が本当に効果があるのかどうかも検証していきます。
しなびる前のパプリカ
まずはこちらがしなびる前のパプリカです。しっかりとハリと固さがあります。

1個目の重さは177.6gです。

2個目の重さは169.4gです。こちらを冷蔵庫の野菜室でそのまま保存します。
しなびたパプリカ
こちらは冷蔵庫の野菜室でそのまま1週間ほど保存したものです。見てわかるほどにしなびています。全体的にハリや固さが弱まり、特にしなびてしわがよっているところは柔らかくなっています。

重さをはかってみると1個目は163.9gで当初の177.6gから7.8%減少しています。

2個目は158.8gで当初の169.4gから6.3%減少しています。
しなびたパプリカを再生させる方法その1
カットした断面を水に浸ける
それではしなびたピーマンを再生させる2つの方法を試してみることにします。まずはパプリカを半分にカットしてから、へたと種を取り除きます。

ちなみにこの時の重さは132.9gです。
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これを容器に入れ、断面が水を加えて断面が水に浸るようにします。この時水分が吸収されやすくなるよう、箸を片側において傾きをつけ、隙間を作ってやります。これで冷蔵庫の野菜室で1日置いておきます。
2日目の変化
結果は以下の画像の通りです。全体的にはハリや固さは前日よりはよくなっていますが、しわがよっている部分はしわの改善にまでは至らず、その部分は触るとまだ柔らかいです。

重さは140.9gでしなびた当初の132.9gからは6%増えています。
3日目の変化
もう1日おいていたところ、少しハリや固さは改善したかなという感じはしますが、しわの改善にまでは至らず、その部分は触るとまだまだ柔らかいです。

重さは143.5gで、当初の132.9gからは7.9%増加しています。どうしても断面をつけるだけでは、しわができた部分を改善させるのには限界があるようです。
経過日数 | 重さ(増減率) |
初日のパプリカ | 177.6g |
1週間目のしなびたパプリカ | 163.9g(-7.8%) |
そこから種とへたを取ったパプリカ | 132.9g |
断面を水につけて2日目のパプリカ | 140.9g(+6%) |
断面を水につけて3日目のパプリカ | 143.5g(+7.9%) |
しなびたパプリカを再生させる方法その2
全体を水に浸ける
もう一つは全体を水に浸けておく方法です。こちらも半分にカットしてからへたと種を取り除きます。へたと種を取り除いたパプリカの重さは122.7gです。

あとは全体がつかるように水に浸けます。このまま冷蔵庫の野菜室に置いておきます。
2日目の変化
1日たつと全体的にハリや固さはだいぶ戻ってきています。しわも減ってきていますが、一部は残っています。残っている部分のしわは触るとまだ柔らかいですが、最初に比べると固くなってきています。

重さは143.9gで、しおれた当初の122.7gからは17.2%も増加しています。
3日目の変化
さらにもう1日置いていたところ、しわは前日よりも減ってきて目立たなくなっている感じがします。しわができた部分も触ると前日よりもさらに固くなっている感じです。

重さは146.3gで、しおれた当初の122.7gからは19.2%増加しています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
初日のパプリカ | 169.4g |
1週間目のしなびたパプリカ | 158.8g(-6.3%) |
そこから種とへたを取ったパプリカ | 122.7g |
全体を水につけて2日目のパプリカ | 143.9g(+17.2%) |
全体を水につけて3日目のパプリカ | 146.3g(+19.2%) |
ちなみにしなびたパプリカ、しおれたパプリカの再生法については以下の動画でも詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてください。
パプリカの保存方法
パプリカは上手に保存しないと鮮度が落ちてしなびて柔らかくなります。そこで保存法についても紹介します。パプリカは新聞紙に包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。こうすれば10日から2週間は保存ができます。

他にもカットして茹でてから冷凍用保存袋に入れ、冷凍保存すれば1か月は持ちます。保存方法について詳しくは
パプリカの保存方法と保存期間、長持ちのコツで解説しています。

ちなみに以下の動画では実際に新聞紙で包んでポリ袋に入れて保存する方法の効果を検証しています。併せて参考にしてみてください。
パプリカの鮮度を見るポイント
まず購入段階で鮮度のいいものを選ぶのも、パプリカをしおらせてしまわないためには重要です。そこでおいしくて鮮度のいいパプリカを見分けるポイントを紹介します。パプリカは色鮮やかで色ムラがないもの、へたの切り口がみずみずしいものがいいです。
また触ってみてハリがあるものも、重みがあるものも良品です。くわしくは
おいしいパプリカの見分け方・選び方でも解説しています。
以下ではパプリカの見分け方・選び方をドアップの映像で動画で解説しているので、併せて参考にしてみてください。
まとめ
今回はしなびたパプリカを再生させる方法についてみていきました。パプリカも日にちが足ったり、保存の仕方が悪いとしなびてしまいやすいので、しっかりと保存法を実践して保存しておくことが長持ちの秘訣です。
しなびてしまったパプリカは水につけておくことで、もう一度ハリや固さを取り戻すことができます。その際カットした断面だけをつける方法だとしわや固さは多少は改善しますが、そこまで戻りはよくはありません。全体をつけておくとかなりしわや固さも改善するので、試すならこちらの方法をおすすめします。
※参考書籍
新版食材図典 生鮮食材篇
野菜のソムリエ