しなびた長ねぎ(白ねぎ)が元通りになるの?復活術、再生術を検証します
はじめに
長ねぎ(白ねぎ)は水分が多く含まれていて、上手に保存しなければすぐに水分が抜け出てしおれ、表面も乾燥して固さやハリも失われてきます。
そこで今回はこうしたしなびた長ねぎ(白ねぎ)を再びハリや固さのある長ねぎ(白ねぎ)に復活させる方法を紹介します。さらにその方法が本当に効果があるのかどうかも検証していきます。
しなびる前の長ねぎ(白ねぎ)
まずは今回こちらがしなびる前の長ねぎ(白ねぎ)です。表面もみずみずしくて、しっかりとハリと固さがあります。

こちらは緑の葉の部分です。こちらもしっかりとハリつやがあります。

重さは107.5gです。こちらを冷蔵庫の野菜室でそのまま保存します。
しなびた長ねぎ(白ねぎ)
こちらは冷蔵庫の野菜室でそのまま9日ほど保存したものです。見てわかるほどに切り口や葉先などがしなびれ、表面の薄皮もみずみずしさがなくなり、ぱさぱさと浮いてきています。また触ると当初のような張りや固さも減ってきています。

こちらは長ねぎの中ごろの部分です。こちらもハリや固さが弱まり、薄皮も浮いてきています。

こちらは緑の葉の部分です。しわしわになってぺらぺらになっています。

重さをはかってみると82.0gで当初の107.5gから23.8%も減少しています。長ねぎ(白ねぎ)に含まれる水分が大きく減少していることがわかります。
しなびた長ねぎ(白ねぎ)を再生させる
容器に水を入れカットした長ねぎを浸す
容器を用意して水を張ります。次に容器に入るサイズにしなびた長ねぎをカットします。
これを容器に入れ、切り口がしっかりと水につかるようにします。
このままふたをして、冷蔵庫の野菜室に入れ、1日置いておきます。ふた付きでない場合はラップでふたをしてもいいです。

ちなみに根元の部分と中ごろの部分、葉先の部分が、それぞれ水につけておくとどう変わるかを見ていきます。まずは根元の部分です。重さは18.9gです。

こちらは中ごろの部分です。重さは19.1gです。

で最後に葉先の部分です。葉先の部分はもっともしなびれた感じが強く、乾燥して薄くペラペラになっています。重さは1.3gです。
再生法実践2日目の変化
2日目の長ねぎの根元側
野菜室に1日置いたところ、まず根本の部分は表面や切り口のみずみずしさや、触ったときのハリや固さがだいぶ戻ってきています。

重さは19.9gで、しなびた当初の18.9gからは6.3%増加しています。
2日目の長ねぎの中ごろ
こちらは中ごろの部分です。こちらもみずみずしさやハリ、固さがだいぶ戻ってきています。

重さは22.4gで、しなびた当初の19.1gからは17.2%と大きく増加しています。
2日目の長ねぎの緑の葉の部分
最後は葉先の部分です。葉先の部分はペラペラだったものが、水につけておいたところかなり厚みが増し、ハリやみずみずしさも戻ってきています。ただ水につけてないほうがやや戻りが弱いので、今度は逆に反対側を水につけてさらに1日置いてみることにします。

ちなみに重さは4.6gで、当初の1.3gからは何と353%も増加しています。
再生法実践3日目の変化
3日目の長ねぎの根元側
3日目の変化もみてみることにします。根元の部分は前日の改善からはそこまで大きな変化はない感じです。

重さは20.1gで、当初の19.1gからは6.3%増加しています。
3日目の長ねぎの中ごろ
中ごろの部分は前日からさらにハリや固さが改善した感じです。

重さは23.3gで、当初の19.1gからは21.9%増加しています。
3日目の長ねぎの緑の葉の部分
最後に葉先の部分で、こちらは反対側を水につけておいたところ、そちらもしっかりと葉の厚みやみずみずしさが戻ってきています。

重さは4.9gで、当初の1.3gからは376%増加しています。
経過日数 | 根元 | 中ごろ | 葉先 |
しなびた長ねぎ | 18.9g | 19.1g | 1.3g |
水につけて1日たった長ねぎ | 19.9g(+5.2%) | 22.4g(+17.2%) | 4.6g(+353%) |
水につけて1日たった長ねぎ | 20.1g(+6.3%) | 23.3g(+21.9%) | 4.9g(+376%) |
ちなみにしなびた長ねぎ(白ねぎ)の再生法については以下の動画でも詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてください。
長ねぎ(白ねぎ)の保存方法
長ねぎ(白ねぎ)は上手に保存することで、鮮度を維持して長持ちさせることができます。そこで保存法についても紹介します。長ねぎ(白ねぎ)は新聞紙に包んでから冷蔵庫の野菜室で保存します。こうすれば1週間は保存ができます。
他にも用途に合わせてカットしてから冷凍保存すれば1か月は持ちます。保存方法について詳しくは
長ねぎ(白ねぎ)、葉ねぎ(青ねぎ)の保存方法と保存期間、長持ちのコツで解説しています。

ちなみに以下の動画では実際に新聞紙で包んで保存する方法の効果を検証しています。併せて参考にしてみてください。
長ねぎ(白ねぎ)の鮮度を見るポイント
まず購入段階で鮮度のいいものを選ぶのも、長ねぎ(白ねぎ)をしおらせてしまわないためには重要です。そこでおいしくて鮮度のいい長ねぎ(白ねぎ)を見分けるポイントを紹介します。
長ねぎは白と緑の境目がはっきりとしているもの、つやがあってみずみずしいもの、白い部分の太さが一定なもの、切り口がみずみずしくて変色していないものが新鮮です。また触ってみてハリや固さのあるものも良品です。くわしくは
おいしい長ねぎ(白ねぎ)、葉ねぎ(青ねぎ)の見分け方・選び方でも解説しています。
以下では長ねぎ(白ねぎ)の見分け方・選び方をドアップの映像で動画で解説しているので、併せて参考にしてみてください。
まとめ
今回はしなびた長ねぎ(白ねぎ)を再生させる方法についてみていきました。長ねぎ(白ねぎ)も保存期間が長くなると水分が抜け、みずみずしさが失われ、表面が乾燥し、ハリや固さもなくなってきます。
そこで失われた水分を戻すべく、水につけて置いておいたわけですが、1日でもしっかりと水分が吸収され、しなびた部分が再びみずみずしさ、ハリ、固さを取り戻すことができました。しなびれた野菜もあきらめて捨ててしまうのはもったいないです。ぜひその前に今回紹介した再生法、復活法を試してみてください。
※参考書籍
新版食材図典 生鮮食材篇
野菜のソムリエ