冷凍したたまねぎの解凍方法、流水解凍、加熱解凍のどれがいいのか検証してみた

はじめに

冷凍保存したたまねぎを解凍する場合、自然解凍や流水解凍、氷水解凍など様々な方法がありますが、今回はどの方法が一番味や食感がいいかを検証してみることにします。

今回はいったんレンジで加熱してから冷凍したたまねぎと、生のまま冷凍したたまねぎの2つで検証します。

レンジで加熱したたまねぎを冷凍保存する

まずはいったんレンジで加熱してから冷凍保存したたまねぎの解凍方法を検証します。たまねぎの皮をむいてくし切りにカットします。

こちらを耐熱容器に入れ、ラップをせずにそのままレンジで加熱します。

加熱時間は600Wで2分、500Wなら2分30秒です。加熱したら冷めるまで待ち、冷凍用保存袋に入れ、2週間ほど冷凍保存します。

冷凍したたまねぎを自然解凍する

冷凍したレンジで加熱したたまねぎを冷蔵庫で自然解凍

冷凍するとこのようにカチカチに固まります。今度はこれを解凍します。まずは冷蔵庫で低温下で自然解凍します。

こちらは1日ほど置いておいたものです。

食べてみたところ味はたまねぎの甘みがしっかりあっておいしかったです。食感も適度な柔らかさでよかったです。

冷凍したたまねぎを流水解凍する

冷凍したレンジで加熱したたまねぎを流水解凍

次に流水解凍します。まずはポリ袋に冷凍したレンジで加熱したたまねぎを入れます。ちなみに袋に入れる際はストローなどを使って中の空気を抜いておくといいです。こうするとたまねぎが水に当たる面積も増え、解凍時間を短縮できます。

次にこのように容器に水を入れ、上から水を少しずつ流し続けます。水は空気の20倍ほどの熱伝導率があるので、水に浸けたほうが早く解凍できます。さらに水をたらし続けて水を動かすことでより早く解凍できます。

解凍できたかどうかは袋の上から触ってみて、たまねぎが柔らかくなっているかどうかで判断します。今回は水温は20度ほどで、この状態で10分ほどで解凍できました。

食べた感想

こちらが流水解凍したものです。食べてみたところこちらもたまねぎの甘みがしっかりあってよかったです。食感の方は自然解凍したものとほとんど変わりませんが、若干こちらの方がハリがある感じがします。

流水解凍のほうが鮮度がいい理由

冷凍食品は解凍の際に細胞が壊れて、うまみや水分が流出しやすい時間帯があるそうです。それは解凍中に氷結晶が大きくなりやすいマイナス5度からマイナス1度の間と、酵素反応が起きやすい10度から40度の間です。

上手に解凍するには-5度から-1度の温度帯を早く通過し、さらに10度未満の温度にとどめておくことが大切です。冷蔵庫での自然解凍だと低温でゆっくり解凍するので、-5度〜-1度の温度帯にとどまる時間も長くなってしまいます。

なので自然解凍したレンジで加熱したたまねぎも若干ハリのない食感になったのだと思います。一方流水解凍だと、水に浸けることで素早く解凍が進み、野菜がダメージを受ける温度帯にとどまる時間も短くて済みます。

その結果冷蔵庫での自然解凍よりも若干ですがハリが維持てきていたのだと考えられます。

冷凍したたまねぎを氷水解凍する

冷凍したレンジで加熱したたまねぎを氷水解凍

最後に氷水解凍も試してみました。まずは容器に水を入れてそこに袋に入れた冷凍したレンジで加熱したたまねぎを浸します。あとは氷を加えて水の温度を下げます。ちなみにこの時の温度は0.6度でした。

このまま解凍するまで待ちます。途中氷が減ってきたらその都度氷を足します。今回は1時間ほどで解凍できました。

食べた感想

こちらが解凍したものです。食べて見たところこちらも甘みがしっかりあっておいしかったです。食感は流水解凍したものと大きな差はありませんでした。

流水解凍とそれほど差がなかった理由

氷水解凍なら解凍後も1度前後と低い温度を保っているので、酵素反応が起きやすい10度を超えることもありません。ただ酵素反応は冷凍する前に茹でて加熱調理したり、調味料につけることで押さえることができます。

今回はレンジで加熱したたまねぎだったので、20度近い流水解凍でもそれほど影響を受けなかったと考えられます。そのため氷水解凍した場合と流水解凍した場合で大きな差が出なかったのでしょう。

解凍方法ごとの違い

自然解凍、流水解凍、氷水解凍と保存方法ごとにその味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。

冷凍した生のたまねぎを解凍

冷凍した生のたまねぎを自然解凍

ちなみに生のたまねぎでも自然解凍、流水解凍、氷水解凍で、その差を比較してみました。こちらは自然解凍した冷凍した生のたまねぎです。

食べてみたところこちらはまだ加熱していないので甘みはあまりなく、正直あんまりおいしくはありませんでした。食感はレンジで加熱したものとそんなに違いはなく、適度に柔らかかったです。

冷凍して解凍すると生のたまねぎでもレンジで加熱したたまねぎのようにしなッとなってしまうようです。

冷凍した生のたまねぎを流水解凍

こちらは流水解凍したものです。食べてみたところ味はやはりこちらもあまりおいしくはありませんでした。食感は流水解凍したものとそんなに差はなかったです。ちなみに水温は20度ほどでした。

冷凍した生のたまねぎを氷水解凍

こちらは氷水解凍したものです。食べてみたところ味はやはりあまりおいしくはありませんでした。食感の方は自然解凍、流水解凍したものよりも少しハリがありました。

生の場合は自然解凍、流水解凍よりも、食感の面で氷水解凍したものの方がいいようです。

解凍方法ごとの違い

自然解凍、流水解凍、氷水解凍と保存方法ごとにその味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。

ちなみに今回の検証については以下の動画でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。

まとめ

今回は冷凍したたまねぎの解凍はどれがいいのかを実際に試してみました。結果はレンジで加熱したたまねぎの場合は、味はどれもそれほど差はありませんでしたが、食感は自然解凍よりも若干、流水解凍と氷水解凍したものの方がよかったです。

ただ流水解凍の場合は短時間で解凍できるというメリットがあるので、解凍するなら流水解凍をおすすめします。

生のたまねぎの場合は氷水解凍したものが若干食感はよかったですが、味はレンジで加熱したものに比べると大分落ちるので、冷凍自体は生ではなくレンジで加熱してから冷凍することをおすすめします。

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