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あめ色たまねぎを短時間で作るにはどの方法がおすすめなのかを検証してみた

あめ色になるまで炒めたたまねぎ

はじめに

たまねぎは炒めると甘みが出てきますが、じっくりとあめ色になるまで炒めると、コクやうまみが一層引き立ちます。あめ色たまねぎを使うことでカレーやハンバーグが、いつもとは違った本格的な味に様変わりします。またあめ色たまねぎを使ったオニオンスープも絶品です。

そんなあめ色たまねぎですが、作るのに時間がかかるのが難点です。そこで冷凍たまねぎや電子レンジを使った、時短あめ色たまねぎの作り方を今回実践してみることにします。通常通り作った場合とどのくらい時間に差が出るのかを検証してみます。

通常通りあめ色たまねぎを作る

生のたまねぎからあめ色になるまで炒める

まずは通常通りにあめ色たまねぎを作ってみることにします。作り方はまずはたまねぎをみじん切りにします。

たまねぎをみじん切りにする

次にフライパンにたまねぎ1個分に対して油を大さじ2加えます。油をひかないと玉ねぎが焦げ付きやすくなります。

みじん切りにしたたまねぎを加えて火にかけ炒めます。

たまねぎを炒める

7分ほど炒めると以下のようになります。そろそろ焦げ付き始めるので、火を弱めて、そこからはじっくりと炒めます。また焦げ付かないように絶えず木べらなどで混ぜ続けてください。

7分炒めたたまねぎ

17分ほどたつと、ほんのりきつね色がかってきます。

17分炒めたたまねぎ

27分ほど炒めると徐々にあめ色になっていきます。

27分炒めたたまねぎ

37分ほどたてば以下のようにしっかりとあめ色に代わります。こうなれば出来上がりです。

37分炒めたたまねぎ

火加減には注意を

ちなみに焦げてしまうと、以下のようにあめ色というよりはところどころ黒っぽくなってしまいます。これは失敗例です。とにかく火加減に気を付けないとすぐに焦げ始めてしまうので、注意してください。

焦げ目がついたあめ色たまねぎ

冷凍したたまねぎを使ってあめ色たまねぎを作る

たまねぎを冷凍保存する

それでは次に冷凍したたまねぎを使ってあめ色たまねぎを作ってみましょう。まずはたまねぎをみじん切りにします。これを冷凍用保存袋に入れ、冷凍保存します。

たまねぎを刻んで冷凍用保存袋に

こちらは冷凍した玉ねぎのみじん切りです。

冷凍した刻んだたまねぎ

冷凍たまねぎをあめ色になるまで炒める

次にこの冷凍したたまねぎを使ってあめ色たまねぎを作ります。まずはフライパンに生のたまねぎの時と同様、1個分に対して大さじ2の油を加えて火にかけます。

そこに冷凍のままみじん切りのたまねぎを加えます。

冷凍したたまねぎを炒める

冷凍のままでも熱が加わるので木べらなどですぐにほぐれます。

ほぐれてきた冷凍したたまねぎ

このまま炒めて5分くらいすると水分が飛んで焦げ始めてくるので、火を弱めてじっくりと炒めます。

5分炒めた冷凍したたまねぎ

10分くらいすると以下の状態になります。

10分炒めた冷凍したたまねぎ

15分くらい炒めると以下のようにだいぶきつね色っぽくなってきました。

15分炒めた冷凍したたまねぎ

根気よく炒め続け27分くらいするとようやくしっかりとあめ色になりました。これで出来上がりです。

27分炒めた冷凍したたまねぎ

確かに冷凍のたまねぎを使うことで通常よりも10分ほど時短に成功しました。

冷凍だとなぜ時間が減らせるのか?

あめ色たまねぎを早く作ることは、なるべく早くに水分を飛ばすことです。冷凍した食品は、解凍したときに細胞壁が壊れやすく、水分が流出して、冷凍前よりもどうしてもべちゃっとしてしまいます。

これを逆に利用して冷凍によりたまねぎの水分が出やすい状態にしておくわけです。通常よりも早く水分が流出するので、その分あめ色たまねぎを作る時間も減らすことができます。

実際検証してみて確かに減らすことができました。

さらに時間を短くする方法を模索

より細かくみじん切りにする

冷凍することで11分の時短には成功したのですが、ほかのサイトでは10分とか12分でできるとしているところもあったので、正直この結果は少し期待外れでした。何とかもう少し時間を短縮できないかと色々調べたところ、みじん切りをより細かくするといいという情報がありました。

そこで前回よりもより細かく刻んでから冷凍保存することにしました。

刻んたたまねぎと細かく刻んだたまねぎ

あめ色になるまで炒める

まずは細かくみじん切りにしたたまねぎを冷凍保存します。次にフライパンに油をひいて火にかけ、冷凍のままみじん切りのたまねぎを加えて炒めます。

冷凍したたまねぎを炒める

5分ほどすると水分もだいぶ飛び、焦げ始めてくるので、火加減を弱めてそこから焦げないようにじっくりと炒めます。

5分炒めた冷凍したたまねぎ

12分ほど炒めると次のような状態になります。

12分炒めた冷凍したたまねぎ

さらに17分まで炒めるとだいぶ色も変わってきました。

17分炒めた冷凍したたまねぎ

24分ほど炒めるとしっかりとあめ色になりました。より細かくみじん切りにしたことで、通常のみじん切りのたまねぎよりも3分ほど時間を短縮できました。

24分炒めた冷凍したたまねぎ

レンジを使った方法も試してみる

先にレンジで加熱する

最後にレンジを使った時短方法も試してみることにします。まずはたまねぎを細かくみじん切りにします。

これを耐熱容器に入れ、ラップをしてレンジにかけます。加熱時間は1個分あたり600Wで3分(500Wなら3分40秒)です。

あめ色になるまで炒める

あとはフライパンに油をひいて火にかけ、レンジで加熱したみじん切りのたまねぎを加えて炒めます。

レンジで加熱したたまねぎを炒める

5分ほどすると水分もだいぶ飛び、焦げ始めてくるので火を弱めてじっくりと炒めます。

5分炒めたレンジで加熱したたまねぎ

こちらは12分ほど炒め物です。

12分炒めたレンジで加熱したたまねぎ

さらに19分まで炒めるとだいぶ色も半透明に変わってきました。

19分炒めたレンジで加熱したたまねぎ

さらにここから27分まで炒めるとだいぶ色も変わってきました。引き続きじっくりと炒め続けます。

27分炒めたレンジで加熱したたまねぎ

34分ほどでしっかりとしたあめ色になりました。

34分炒めたレンジで加熱したたまねぎ

レンジ加熱してから炒める方法もやってみましたが、普通通りに炒める方法と比べて3分ほどの時短にしかならず、思ったほどの効果は得られませんでした。最初にレンジで3分加熱しているので、結果的にかかった時間は何もしないで生から炒める方法とほぼ同じでした。

ちなみに今回の検証については以下の動画でも取り上げているので、併せて参考にしてみてください。

市販のあめ色たまねぎを使う

一から作ったあめ色たまねぎは、やはり一味も二味も違うものですが、難点はどうしても時間と手間がかかることです。今回何とか時間を短くできないかを検証して、通常なら38分かかるところを24分まで短縮することができました。

ただそれでも時間と手間はそれなりにかかります。もっと手軽に利用したいという場合は市販のものを使うのも手です。以下は大手食品メーカーのS&Bの商品です。

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あめ色たまねぎを使ったレシピ

あめ色たまねぎのコンソメスープ

あめ色たまねぎはそのコクや甘みを生かしてハンバーグやカレー、オニオンスープなどに使うといいです。あめ色たまねぎを加えるだけで、いつもの料理がワンランクもつーランクもアップすること間違いなしです。

ここではあめ色たまねぎを使った簡単で美味しい本格オニオンスープの作り方を紹介します。まずは使う材料です。

レシピ(4人前)
  • あめ色たまねぎ … 60g
  • 水 … 800ml
  • えのきだけ … 100g
  • 薄切りベーコン … 2枚
  • 固形コンソメ … 2個
  • 粗びき黒コショウ … 適量

ベーコンは8mm幅にカットし、えのきだけは石づき部分をカットして半分の長さに切り分けます。

鍋に水を加え、固形コンソメ、あめ色たまねぎ、ベーコン、手でよくほぐしたえのきだけを加えて火にかけます。

鍋に水と具材をいれて火にかける

煮立ったら少し火を弱め、ベーコンにもしっかりと火が通れば、粗びき黒こしょうをふりかけて火を止めます。

粗びき黒こしょうをふりかける

あとは器に盛って出来上がりです。

まとめ

今回は時間のかかるあめ色たまねぎを、何とかして短い時間で作れないか検証してみました。結果は最初に期待したほど大幅な時短はできませんでしたが、それでもいったん冷凍したものを使った場合は、生のままで炒めたものに比べて14分も時間を短縮することができました。

あめ色たまねぎを作るならいったん冷凍してから炒める方法をおすすめします。なおレンジで加熱してから作る方法も試してみましたが、こちらは大した時短にはなりませんでした。

公開日 2021/01/07

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この記事を書いた人

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生活知恵袋の管理人で管理人の名前も生活知恵袋と申します。料理研究家です。2002年より当サイトを運営。野菜を中心に食品に関する見分け方や保存方法などを、実際の検証とともに解説した記事を多数執筆。光熱費や水道代の節約、衣服や住まい、掃除に関する豆知識も紹介。

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