しょうがは独特の香りと辛みが特徴で、そのままでも食べられるほか、料理の薬味や香り付け、臭み消しなど幅広い用途で使われます。今回はおいしいしょうがの見分け方、選び方を詳しく見ていくことにします。まずはしょうがの旬について見ていき、しょうがの種類やしょうがを目で見て見分ける方法、手に取って見分ける方法を紹介します。
さらにしょうがが傷んで腐ってくるとどうなるのかやしょうがの保存方法、しょうがに含まれる栄養素についても取り上げます。
しょうがには収穫して6〜11月ごろに出荷される新しょうがと新しょうがを保存して翌年出荷されるひねしょうががあります。ひねしょうがは通年で回っています。新しょうがは旬は6月〜8月ごろです。
新しょうがの根茎がまだ小指サイズの時に葉付きで出荷される葉しょうがは4〜8月ごろで回ります。
しょうがはアジア南部が原産で、多年生の宿根草になります。宿根草とは生育に適さない時期には地上部が枯れ、生育期になると再び発芽するものを言います。しょうがは大きく根ショウガと葉しょうがにわけることができます。
根しょうがは6月から11月ごろ収穫され、市場に出荷されます。これを新しょうがといいます。新しょうがは茎の付け根が鮮やかな紅色をしてます。新しょうがは甘酢漬けやスライスして食べられます。
新しょうがを貯蔵しておいて翌年出荷するものをひねしょうがといいます。辛みが強いのが特徴で、おろしたり、きざんだり、なべ物、寿司、てんぷら、魚料理のたれや薬味、素材の臭み消しなどに利用されます。新しょうがとひねしょうがの違いについては新しょうがとひねしょうがの違いでも詳しく解説しています。
また下の動画でも違いについて詳しく解説しています。
葉しょうがは新しょうがの根茎が小指大程度に育った時に、葉をつけたまま出荷されるものです。谷中しょうがやつばめしょうがなどがあります。刺身のつまや味噌をつけて食べたり、甘酢漬けにして食べます。葉しょうがのうち若いものが筆しょうがになります。
種類 | 見た目 | 料理での用途 |
---|---|---|
新しょうが | 茎の付け根が鮮やかな紅色をしている | 甘酢漬けやスライスして生食 |
ひねしょうが | 全体が黄金色をしている | すりおろしてたれや薬味、素材の臭い消しに |
葉しょうが | 根茎が小指大で葉付きで売られる | 刺身のつまや味噌を付けたり甘酢漬けに、揚げ物にも |
皮にしわや傷のない物を選びましょう。
根しょうがは肉厚ではりつやのいいものを選びましょう。
根しょうがは黄金色で見た目に色が均一なものをえらびます。
しま模様が等間隔なものほど良品です。
しょうがは大きな根茎を切り分けて販売しています。そのため形がいびつであっても味に特に問題はありません。
しょうがも保存の仕方が悪いとこのように新しい芽が出てきてしまいます。芽自体は食べられますが、芽が出てしまったしょうが本体は味が落ちてしまいます。
ちなみに間違った保存法でしょうがの芽が出てしまった失敗談についてはしょうがから芽が出た!この保存法だけはやっちゃダメ!ちなみに芽は食べれるの?で解説しているので、併せて参考にしてみてください。
根しょうがは切り口がみずみずしいものを選びましょう。乾燥していたりカビなどが生えているものは避けましょう。乾燥している場合でも切り口を薄く切ればまだ使えます。
切り口の断面が黄色いものはさわやかな香りと辛みがさらに強いです。
手に取ってみてしっかりとした固いものを選びます。
以下ではしょうがの見分け方・選び方をドアップの映像で動画で解説しているので、併せて参考にしてみてください。
新しょうがもひねしょうがも基本的には見分け方は同じですが、新しょうがの場合は全体的に白い部分が多く、茎の付け根部分が鮮やかな赤い色をしているものほど良品です。
以下では新しょうがの見分け方・選び方をドアップの映像で動画で解説しているので、併せて参考にしてみてください。
葉しょうがは葉の緑と茎の紅色と根の白とそれぞれのいろがくっくりしているものを選びましょう。
葉しょうがははりつやのいいものを選びましょう
葉しょうがで根が大きく肥大した物は辛味が強い場合があるので避けたほうが無難です。
しょうがも傷んでくるとしわしわになってきます。さらに傷みが進むと茶色や黒に変色してきます。変色が一部であればその部分をカットしてまだ使えます。白い綿のようなカビが生えたり、異臭やぬめり、汁などが出て来たらもう食べられないので処分しましょう。
こちらは保存方法に失敗して白カビがはえてしまったしょうがです。このように羽毛のようなものが生えているのがわかるかと思います。匂うと強烈なカビの匂いがします。
こちらの保存の失敗談については、しょうがに白カビが!この保存法だけはやっちゃダメ!ちなみにまだ食べれるの?でも詳しく掲載しているので、併せて参考にしてみてください。
おいしいしょうがを選んできても、ちゃんと保存せずに腐らせてしまっては元も子もありません。そこでしょうがの保存方法についても解説します。しょうがは新聞紙で包んで冷暗所での保存で2週間、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室での保存で2〜3週間ほど持ちます。
まるごとまたはカットしてからラップで包み保存袋に入れて冷凍保存で1〜2ヵ月、天日で干してから保存袋に入れて冷蔵庫で3ヶ月は持ちます。さらに甘酢漬けにして保存で3ヶ月、お酒につけて保存で6カ月ほど持ちます。詳しくはしょうがの保存方法と保存期間、長持ちのコツで解説しています。
しょうがに含まれる辛み成分のジンゲロンは血行促進して体を温める働きがあります。このため冷え性や生理痛、風邪の引き始めなどに有効です。殺菌効果もあるので生ものに添えてもいいです。
同じくしょうがに含まれる辛み成分であるジンゲロールは抗酸化作用が高いことが知られています。その抗酸化作用により体を酸化や老化から守ってくれます。ジンゲロールは加熱されるとショウガオールに変わります。ショウガオールは血行促進や脂肪燃焼などの効果があります。
新しょうがは白い部分が多く茎の先は鮮やかな赤色をしたもの、ひねしょうがは黄金色で色が均一なものを選びましょう。新しょうが、ひねしょうがどちらも皮に傷やしわが少なく、肉厚ではりつやがあり、しま模様の感覚が均一で断面がみずみずしくて乾燥していないものが良品です。また手に取ってみてしっかりと固いものを選びましょう。
葉しょうがは葉は緑、茎は紅色、根は白と色がそれぞれはっきりとしていて、根に傷やしわが少なくはりつやのいいものを選びましょう。