スイスチャードも上手に保存することで長持ちするといいますが、本当なのでしょうか。気になったのでよく言われているスイスチャード(不断草)の保存方法を実際に試してみて、その保存効果を検証してみることにします。
今回は比較のために何もしないで保存した場合はどうなるかも合わせてみていきます。
まずは今回試す保存方法を紹介します。今回は2つの保存方法を検証します。まずはポリ袋を用意してそこにスイスチャード(不断草)を入れ、軽く口をしめます。こうすることで冷蔵庫の野菜室で保存しても冷風による乾燥を防ぐことができます。
これで1週間ほど保存ができるといわれています。
もう一つはスイスチャードを新聞紙で包みます。霧吹きなどで軽く湿らせたらポリ袋に入れ、軽く口をしめます。これを冷蔵庫の野菜室で保存します。こちらも1週間ほど保存ができます。
比較のために、何もしないでそのまま冷蔵庫の野菜室で保存する方法も試してみます。こちらと上の2つの方法とで、鮮度の持ちにどのような差が出るのかを詳しく見ていきます。
まずは初日の状態です。初日のスイスチャードは色も鮮やかでハリつやもあり、みずみずしいです。
初日のポリ袋に入れて保存するスイスチャードの重さは12.3gです。
新聞紙で包んでから湿らせ、ポリ袋に入れて保存するスイスチャードの初日の重さは11.8gです。
そのまま冷蔵庫の野菜室で保存するスイスチャードの初日の重さは12.0gです。
こちらはポリ袋に入れて保存した2日目のスイスチャードです。特に大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左が初日のポリ袋に入れて保存するスイスチャードで、右は3日目のものです。両者に大きな差がないのがわかるかと思います。
重さは11.8gで、初日の12.3gからは4.1%減少しています。
こちらは新聞紙で包んで湿らせてからポリ袋に入れて保存した3日目のスイスチャードです。こちらも特に大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左が初日の新聞紙で包んで湿らせてからポリ袋に入れて保存するスイスチャードで、右は3日目のものです。こちらも特に変化がないのがわかるかと思います。。
重さは11.6gで、初日の11.8gからは1.7%減少しています。
なお湿らせていた新聞紙はこのように乾いていたので、再び霧吹きで湿らせてから包みなおしました。
こちらはそのまま野菜室で保存した3日目のスイスチャードです。表面はかなりしなっとしていて、ツヤもなくなっています。
並べるとこんな感じです。左が初日のそのまま保存するスイスチャードで、右は3日目のものです。たった3日でかなりしなびれているのがわかるかと思います。
重さは8.9gで、初日の12.0gからは25.9%も減少しています。
こちらはポリ袋に入れて保存した5日目のスイスチャードです。こちらは特に見た目に大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左が初日のポリ袋に入れて保存するスイスチャードで、真ん中は3日目のもの、右は5日目のものです。5日たっても特に変わっていないのがわかるかと思います。
重さは11.8gで、初日の12.3gからは4.1%減少しています。
こちらは湿らせた新聞紙で包んでからポリ袋に入れて保存した5日目のスイスチャードです。こちらは特に変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左が初日の湿らせた新聞紙で包んでからポリ袋に入れて保存するスイスチャードで、真ん中は3日目のもの、右は5日目のものです。5日たっても特に変わっていないのがわかるかと思います。
重さは11.3gで、初日の11.8gからは4.3%減少しています。
こちらはそのまま野菜室で保存した5日目のスイスチャードです。3日目からさらに乾燥してしなびてしまっています。
並べるとこんな感じです。左が初日のそのまま保存するスイスチャードで、真ん中は3日目のもの、右は5日目のものです。どんどんしなびれて行ってるのがわかるかと思います。
重さは7.6gで、初日の12.0gからは36.7%減少しています。5日目でかなりしなびれてしまっているので、そのまま保存する方の検証はここまでにします。
ちなみにしなびてしまったスイスチャードも、再生させて再びハリやみずみずしさを取り戻すこともできます。要は水につけて戻す方法なのですが、詳しくはしなびたスイスチャード(不断草)が元通りになるの?復活術、再生術を検証しますで解説しています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日のそのまま保存するスイスチャード | 12.0g |
3日目のそのまま保存したスイスチャード | 8.9g(-25.9%) |
5日目のそのまま保存したスイスチャード | 7.6g(-36.7%) |
こちらはポリ袋に入れて保存した1週間目のスイスチャードです。一週間たっても比較的ハリつやもあり、みずみずしい状態です。
並べるとこんな感じです。左上が初日のポリ袋に入れて保存するスイスチャードで、右上は3日目のもの、左下は5日目のもので、右下は1週間目のものです。初日からあまり変化がないのがわかるかと思います。
重さは11.5gで、初日の12.6gからは6.6%減少しています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日のポリ袋に入れて保存するスイスチャード | 12.3g |
3日目のポリ袋に入れて保存したスイスチャード | 11.8g(-4.1%) |
5日目のポリ袋に入れて保存したスイスチャード | 11.8g(-4.1%) |
1週間目のポリ袋に入れて保存したスイスチャード | 11.5g(-6.6%) |
こちらは湿らせた新聞紙で包んで保存した1週間目のスイスチャードです。こちらもそれほど変化はなく、葉にハリつやがあってみずみずしいままです。
並べるとこんな感じです。左上が初日の湿らせた新聞紙で包んで保存するスイスチャードで、右上は3日目のもの、左下は5日目のもので右下は1週間目のものです。
初日からあまり変化がないのがわかるかと思います。
重さは11.2gで、初日の11.8gからは5.1%減少しています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日の湿らせた新聞紙で包んで保存するスイスチャード | 11.8g |
3日目の湿らせた新聞紙で包んで保存したスイスチャード | 11.6g(-1.7%) |
5日目の湿らせた新聞紙で包んで保存したスイスチャード | 11.3g(-4.3%) |
1週間目の湿らせた新聞紙で包んで保存したスイスチャード | 11.2g(-5.1%) |
それぞれの保存方法で冷蔵保存した結果を並べるとこんな感じです。やはりそのまま保存したものが最もしなびています。
ポリ袋や、新聞紙とポリ袋に入れたものは、どちらも1週間後でも鮮度を維持しています。湿らせた新聞紙で包んだものは若干重さの減りが少なくて済んでいますが、そのままポリ袋に入れただけでも十分ハリつやは維持しています。
なのでポリ袋に入れるだけでも十分保存効果は期待できます。
ちなみに今回の検証については以下の動画でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。
スイスチャード(不断草)はゆでてから冷凍庫で保存してもいいです。まずは鍋に水を入れ、水1リットルに対して大さじ1の塩を加えて火にかけます。
沸騰したらまずは茎の部分を湯につけて20秒ほど茹でます。
葉の部分も浸してさらに20秒茹でたら鍋から上げます。
冷水にさらしてから水けをふき取り、適当な大きさにカットします。あとは冷凍用保存袋に入れ冷凍保存します。これで1か月は保存ができます。
スイスチャードを少しでも長く日持ちさせたいならまずは購入段階でしっかりといいものを選ぶことも大切です。スイスチャードは葉の緑が濃くてハリがあり、みずみずしいもの、茎もハリがあってみずみずしいものがいいです。
持ってみてピンと立つもの、カットした断面がみずみずしいものも鮮度が良いです。スイスチャードの詳しい見分け方についてはスイスチャードの見分け方・選び方、おいしさと鮮度を見分けるコツを紹介!で解説しています。
今回はスイスチャードの保存法が本当に効果があるのかどうかを検証しました。スイスチャードは何もせずそのまま野菜室で保存すると、乾燥して水分が抜け、しなびれてしまいます。
一方ポリ袋に入れて保存すれば、1週間たっても見た目にもほとんど変化はなく、みずみずしい状態を維持できます。さらに新聞紙で包んでから霧吹きなどで湿らせて、ポリ袋に入れて保存すれば、そのまま保存するよりもさらに一層乾燥を抑えることができます。
ただ2,3日ごとに乾いた新聞紙を再び湿らせる手間はかかります。ポリ袋だけでも比較的乾燥は抑えることができるので、こちらでも構いません。より一層乾燥を抑えたいなら、手間はかかりますが、新聞紙で包んで湿らせてから保存する方法を選択するといいです。