HOME > 間違った野菜の保存方法 > さつまいもから芽が出た!これ食べれるの?この保存方法はやっちゃダメ!
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さつまいもも上手に保存すれば長期保存が可能ですが、保存方法を間違えるとこのように保存の過程で芽が出てくることがあります。
今回は実際にさつまいもの芽をはやしてしまった失敗談を紹介し、芽が出たさつまいもは食べれるのかどうかを検証してみることにします。また正しいさつまいもの保存方法についても解説します。
まずはさつまいもに芽が生えてしまった間違った保存方法の解説です。まずは乾燥しないように新聞紙で包みます。
これをポリ袋に入れて軽く口をしめ、新聞紙を敷いたダンボールに入れ、直射日光の当たらない室内で常温保存します。
まずは1日目です。色つやもよくハリもあります。
こちらは1週間目です。やはり大きな変化は見られません。
こちらは10日目です。ここにきて大きな変化が出てきました。なんと先の方にこのように芽が出てきています。
アップにするとこんな感じです。鮮やかな紫色でツヤのある芽が出ているのがわかるかと思います。
こちらは2週間目です。芽がさらに少し伸びてきています。
アップにするとこんな感じです。また出てきた芽の数も増えてきています。
こちらは3週間目です。出てきた芽がさらに少し伸びてきています。
アップにするとこんな感じです。だいぶ伸びてきているのがわかるかと思います。
並べてみるとこんな感じです。左上が初日の夏場に常温で保存するさつまいもで、1週間目、10日目、2週間目、3週間目と並んでいます。1週間目までは見た目に変化はありませんが、10日目で芽が出てきて、そこから徐々に芽が伸びてきています。
芽の部分の変化をアップにして並べてみるとこんな感じです。芽が伸びていく様子がよくわかるかと思います。
ちなみに保存期間中の気温と湿度はこんな感じです。まずは1日目です。気温は29度で、湿度は59%です。
1週間目の気温は29度で、湿度は69%です。10日目の気温は28度で、湿度は55%です。2週間目の気温は30度で、湿度は59%です。3週間目の気温は30度で、湿度は54%です。今回は29度から30度の温度帯での検証でした。
ちなみに芽が出たさつまいもですが、食べられるのかどうかも気になるところです。じゃがいもの場合は芽や黄緑になった部分にはソラニンやチャコニンなどの有毒物質が含まれているので食べることはできません。
同じように芋の仲間であるさつまいもの芽ですが、こちらは食べても大丈夫なようです。
というのも実は同じイモでもじゃがいもはナス科、さつまいもはヒルガオ科というように科が違います。
ナス科のじゃがいもの場合は芽にはソラニンやチャコニンなどが含まれますが、ヒルガオ科のさつまいもの芽にはこうした物質は含まれません。なので食べても問題はありません。
それでは実際に食べて見ることにします。このように輪切りにして蒸し器の中に入れ、蒸し焼きにしてみました。
こちらは蒸したさつまいもです。食べて見ましたが特に変な味もせず、しっかりと甘さがあっておいしかったです。
味の変化を確かめるためにその日に買ってきた特に芽も出ていないさつまいもも同じように蒸して食べて見ました。こちらは蒸したものです。食べて見たところこちらもしっかりと甘みがあっておいしかったです。
芽が出た方のさつまいもと食べ比べて見ても、味に大きな違いは感じられませんでした。どうやら芽が出てもこの程度であれば、そこまで味に大きな変化は出ないようです。
ちなみにこちらは茹でた目を同じように蒸したものです。芽も食べられるようなので、こちらも食べて見ました。味はさつまいもの皮のような味がして、甘みはなくほんのり苦みもあっておいしくはなかったです。
ただ食べたからと言って翌日におなかを壊すというようなことはありませんでした。
夏場の常温保存の場合は保存の過程でこのように芽が出てしまいましたが、もっと気温が下がった涼しい環境での常温保存の場合はどうなのでしょうか。
気になったのでこちらも実際に試してみることにしました。こちらの検証は13度から15度の温度帯で検証しました。
まずは新聞紙で包んでポリ袋に入れます。あとはこちらも室内で常温保存します。
まずは1日目です。
こちらは3週間たったものです。特に見た目に大きな変化は見られません。また発芽もしていません。さつまいもの発芽には気温の影響もかなり大きいようで、このように涼しい環境なら発芽も抑えられ、鮮度を維持したまま長期保存が可能なようです。
ちなみにこちらも蒸し焼きにしてから食べて見ましたが、味の方は甘みもしっかりとあっておいしいさつまいもでした。
ちなみに夏場で涼しい環境を用意できない場合は、冷蔵庫の野菜室で保存するといいです。こちらもどうなるか実際に試してみました。同じように新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存します。こちらは1日目です。
こちらは3週間たったものです。色はやや鮮やかになっていますが、それ以外は特に変化はありません。
同じように輪切りにして蒸し焼きにして食べて見ましたが、味もしっかりと甘みがあり、おいしいさつまいもでした。
ちなみに今回の失敗談についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
またさつまいもの保存方法全般についてはさつまいもの保存方法と保存期間、長持ちのコツでも詳しく解説しています。
今回はさつまいもを夏場に常温保存したら芽が出てしまった失敗談を取り上げました。さつまいもは気温の高い時期に常温保存すると発芽が促され、芽が出てきてしまうようです。
ただ芽が出たさつまいももこの程度であれば味の方に大きな変化はなく、問題なく食べることができました。芽は出たものの夏場でもおいしさを維持したまま長く保存することは可能なようです。
ただ発芽を抑えた状態で長く保存したいなら、まだ気温が涼しい時に常温保存するか、冷蔵庫の野菜室で保存することをおすすめします。