パリパリピーマンというのは福岡で人気のご当地メニューで、名前の通り通常のピーマンとは違ってパリパリとした食感が特徴です。おつまみにも最適で人気のメニューだそうです。
パリパリピーマンの元祖は福岡の「もつ焼き 塩田屋」というお店です。テレビなどでも作り方を紹介していました。手順はシンプルでカットしたピーマンを氷水に浸けて2日ほど冷蔵庫で置いておくというものです。
こちらの作り方でもいいのですが、氷水じゃないとダメなのか?1日だとダメなのか?など気になった点もありました。
そこで今回は水に浸けた場合と氷水に浸けた場合、1日つける場合と2日つける場合をそれぞれ試してみて、味や食感に違いが出るのか、どの程度ちがうのかを実際に検証してみることにします。
まずはピーマンを氷水に1日浸けた場合と2日浸けた場合の違いを検証します。最初にピーマンを冷蔵保存するまでの手順を解説します。まずはピーマンを半分にカットします。こちらのタネとへたを取り除きます。
容器にピーマンを入れ、水を入れて氷を加えます。ちなみにピーマンは全体がしっかり水に浸かるようにしてください。全体を浸けた方が吸水性が上がります。
あとは蓋をして冷蔵庫で保存します。何回かチェックして氷が溶けてきたらさらに追加します。これで1日つけた場合と2日つけた場合を見ていきます。
表側の変化を並べるとこんな感じです。表側は氷水に浸けて3日経ってもそんなに変化は見られません。
カットした断面の変化はこんな感じです。カットした断面の幅は水分を吸収して若干広くなってきた気もしますが、そんなには変わってはいません。
重さの変化を見るとこんな感じです。見ための変化とは違いこちらはしっかり水分を吸って重さは増えています。
ちなみに初日の触ったときの固さはこんな感じです。
こちらは氷水に浸けて2日目です。触った感じの固さが全然違うのがわかるかと思います。1日氷水に浸けておくだけでもかなりパリパリとしたピーマンになるようです。
こちらは3日目です。触ってみたところ2日目とほとんど差はありませんが、若干固くなってきたかなという感じはします。
それでは実際にパリパリになったかどうかを割ってみて音で確認してみることにします。まずは氷水に浸ける前のピーマンです。パリッとした音はしますが、そこまで大きくなく軽めです。
こちらは1日氷水に浸けたピーマンです。音は比較的高くてしっかりとしたパリっとした音がします。
最後はこちらは2日氷水に浸けたピーマンです。1日浸けたものよりも若干高めのパリっとした音がします。
実際味や食感の方はどうなのかを食べ比べてみることにします。まずは氷水に浸ける前の生のピーマンです。食べてみたところピーマンの味や風味が濃厚で、苦みも適度にあって、味はおいしかったです。
食感は通常のピーマンの想像通りな感じで適度にハリがある感じです。
次は1日氷水に浸けたピーマンです。食べて見たところ肉厚で、パリっとした食感で水分も多くてジューシーな感じです。味の方は水分を吸収しているせいかやや薄味になっています。
味で見ると水に浸ける前のピーマンの方が濃厚でした。苦みも薄まっているのでピーマンの苦みが苦手な方は食べやすいかもしれません。ただピーマンの味や苦みが好きでしっかり味わいたい方には少し物足りないかもしれません。
ただ食感がかなりパリっとしているので、食感の良さはかなりあります。
次ぎは2日氷水に浸けたピーマンです。食べてみたところ1日氷水に付けたものよりも若干パリっとした感じは増したかなという気はしますが、そこまで大きな差はありませんでした。
パリッとした感じで言うと通常のピーマンが3なら1日水に浸けたピーマンが4.7、2日水に浸けたピーマンが5といった感じです。なので1日でもかなり十分な食感にはなりますが、よりパリっとさせたいなら2日浸けるといいです。味の方は1日浸けたものとそんなに変わりません。
次は氷水ではなくて水に浸けた場合はどうなるかをこちらも浸けて2日目のものと3日目のものでそれぞれ比較します。
表側の変化を並べるとこんな感じです。こちらは2日目で少し横に広がった感じがあります。
氷水に浸けたものと比べるとこんな感じです。どちらもそんなに違いは見られません。
カットした断面の変化を並べるとこんな感じです。こちらも2日目で少し横に広がった感じがあります。
氷水に浸けたものと比べるとこんな感じです。こちらもそんなに違いは見られません。
重さの変化を見るとこんな感じです。こちらも3日で21.8%増で、氷水に浸けた方の3日目20%増とほぼ同じ増加率です。
触ったときの固さを比べるとこんな感じです。こちらもほとんど同じです。
割ったときの音を聴き比べてもそんなに差はありません。
水に浸けて2日目、3日目と食べ比べてみましたが、こちらも氷水に浸けた時と同じような味や食感でした。
結果としては浸けるのは水でも氷水でもそんなに差はありませんでした。氷水の方が少し冷たいので、暑い夏などはより冷たい方がおいしく感じるかもしれませんが、水に浸けた方も冷蔵室に入れていたので結構冷たいです。
2、3分もすればほとんど差はなくなる感じです。なので最初から氷水につけておかなくても水でも十分にパリパリに仕上がります。
より冷たいものを食べたい場合は、たべる1、2時間前に氷を加えて冷やして置き、冷蔵庫から取り出してすぐに食べるという方法でもいいと思います。
パリパリになったピーマンですがそのままでもたべれますが、さっと塩を振って食べてもおいしいです。塩を振ることで甘みが増してよりおいしくいただけます。
また肉みそと一緒に食べてもおいしいそうです。そこで今回は肉みそも作ってみることにしました。まずは使う材料です。
最初にみそ大さじ2と砂糖大さじ2/3、しょうゆ大さじ1をよく合わせておきます。
鍋にごま油を引きみじん切りにしたにんにくとしょうがを加えて弱火で炒めます。
にんにくの香りが出てきたら豆板醤を加えてさっと炒めます。
さらに豚ひき肉も加えて強めの中火で炒めます。
豚ひき肉にしっかりと火が通って色が変わったら合わせておいた調味料を加え、弱めの中火でさっと炒め合わせたら出来上がりです。
こちらは出来上がった肉みそです。
こちらをパリパリピーマンにのせて食べてみました。冷たくてパリパリとしたピーマンと温かい肉みそがよくあってかなりおいしかったです。
ちなみに野菜というのは結構な吸水力があって、しなびた状態でも水を吸わせることで元のしっかりハリのある状態に戻ることも多いです。
以前にピーマンをしなびらせてふにゃふにゃになってハリがなくなってしまったことがありました。こちらはしなびてしまったピーマンです。
これを水に浸けて冷蔵庫で1日置いておきます。
すると1日でこのようにしっかりと水を吸って元のハリのある状態に戻りました。こちらの検証についてはしなびたピーマンが元通りになるの?ピーマンの復活術、再生術を検証しますで詳しく取り上げているので、そちらも参考にしてみてください。
なので水に浸けるとピーマンにハリが戻ることは知っていました。ただしなびていないピーマンでも水につければさらにハリが出てパリパリになるというのは驚きでした。
今回の検証についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
今回はパリパリピーマンは水と氷水どちらがいいのか?1日と2日、浸けるなら何日がいいのかを実際に検証しました。結果は水でも氷水でもあまり差はなくどちらもしっかりとパリパリに仕上がりました。
つける日数は1日と2日なら、2日の方がよりパリパリに仕上がりますが、1日と比べてそこまで大きな差はありません。なので時間がない時は1日でもいいです。今回の検証を参考にしていただけると幸いです。