オクラは夏が旬の野菜で、サラダや和え物にしたり、きざんで薬味として利用します。そんなオクラですが今回はおいしいオクラ、鮮度のいいオクラの見分け方、選び方について詳しく見ていきます。
まずはオクラの種類について解説し、各オクラの見た目での見分け方・選び方、触って確かめる見分け方・選び方、断面で見分ける見分け方・選び方を紹介します。さらに傷んだオクラの見分け方やオクラに含まれる栄養素、オクラの上手な保存方法についても取り上げます。
オクラはハウス栽培などにより年間を通して出回りますが、旬は6月から9月にかけてです。オクラの主な産地は1位の鹿児島、4位の熊本、5位の宮崎と九州に集中していて、そのほかでは高知の2位や沖縄の3位などが主な産地です。
オクラは緑色で断面が5角形のものがハウス栽培に適した品種なのもあり、市場でもよく見かけます。他にも断面が丸形の丸オクラ、色が白色の白オクラ、赤色の赤オクラなどもあります。
丸オクラは断面がまるで実は大型です。5角のものに比べると身は柔らかく、沖縄では島オクラ、東京都の八丈島では八丈オクラとも呼ばれます。
赤オクラはゆでると色が溶けだし、緑色になってくるので色を活かしたいなら生食で利用します。普通のオクラよりも果肉は薄く柔らかいです。
白オクラは薄緑色で、通常のオクラと比べると粘りも強くビタミンCも豊富です。
オクラは緑がの色が鮮やかで、つやのあるものを選びましょう。こちらは緑でつやのあるオクラです。
一方こちらは色もくすんで鮮やかさがなくなり、ツヤもないオクラです。
並べるとこんな感じです。左は色鮮やかでつやのあるオクラで、右はツヤがなくくすんだオクラです。並べると違いがよくわかるかと思います。
鮮度のいいオクラは実にもハリがあります。
一方鮮度が落ちるとこのようにハリがなくなり、しなびてきます。
並べるとこんな感じです。左はハリのあるオクラで、右はしなびたオクラです。並べるとハリ具合の違いがよくわかるかと思います。
ちなみに保存に失敗してしなびらせてしまったオクラでも復活させる方法はあります。詳しくはしなびたオクラが元通りになるの?オクラの復活術、再生術を検証しますで解説しています。
また以下の動画でもその効果を検証しています。
丸型ではなく角ばったオクラの場合は、その角ははっきりとしたものがいいです。
鮮度が落ちるとこのようにオクラの角の山もハリがなくなり、丸くなってきます。
並べるとこんな感じです。左が角の山がハッキリとしたオクラで、右は角の山が丸くなったオクラです。角の山のくっきり具合が全然違うのがわかるかと思います。
オクラの表面に生えている産毛が全体に覆われていて、均一に生えてるものがいいです。
へたの切り口を見て、切り口がみずみずしくて変色していないものが良品です。鮮度が落ちてくると黒ずんできます。
こちらはへたの切り口が黒っぽく変色したオクラです。このように鮮度が落ちるとへたの色も大きく変わってきます。
並べるとこんな感じです。左はへたの切り口の奇麗なオクラで、右はへたの切り口が変色したオクラです。見た目や色味にかなり違いが出ているのがわかるかと思います。
オクラは花を咲かせた後1週間ぐらいで一気に成長するので、収穫機を逃すと大きくなりすぎてしまいます。成長し過ぎたオクラは果肉も種も固くなっているので、あまり大きすぎないものを選びましょう。
ちなみに大きなサイズのオクラと通常サイズのオクラで、本当に味や食感に違いが出るのかについては、大きなオクラは本当に筋張って固いのかを実際に食べ比べてみた!で詳しく検証しているので、こちらも参考にしてみてください。
オクラのガクの色はたいていやや黒ずんでいるものが多いです。この部分が黒ずんでいてもそこまで鮮度が落ちているわけではないです。市販のオクラでもほとんどは黒ずんでいることが多いと思います。
ただこのように色がそこまで黒ずんでいないものは鮮度がいいです。こうしたオクラを見かけたら購入してみるといいです。
並べるとこんな感じです。色の差がよくわかるかと思います。
ちなみにガクとはこの部分のことです。ここはオクラの花びらを支えている部分になります。
オクラは通常このように花を咲かせます。ガクはこの部分になります。花びらが散って果実が実ったものがオクラです。
ついでに丸オクラについても見分け方を紹介します。見分け方は通常のオクラとほぼ同じです。緑が鮮やかで、はりやつやのあるものを選びましょう。
産毛も丸オクラの場合も全体に覆われていて、均一に生えてるものがいいです。
へたの切り口もやはり丸オクラの場合も切り口がみずみずしくて変色していないものが良品です。
丸オクラは通常のオクラよりも実が大きいのが特徴ですが、実や種はやわらかいです。ただし丸オクラも大きすぎるものは実や種は固くなっておいしくありません。
鮮度のいいオクラは、実もしっかりとした固さがあり、このように触ってみても形も崩れず、ハリを保っています。
一方鮮度が落ちると実のハリも弱まり、触るとこのように柔らかくなってきます。
並べるとこんな感じです。左はハリや固さのあるオクラで、右は柔らかくなってきたオクラです。指で押さえた時の曲がり具合の違いがよくわかるかと思います。
オクラは水分が抜けやすいので、手に取ってみてより重たい方が新鮮です。
オクラを縦に半分にカットして断面を見た時に、たねが詰まっているとその分実が固くなります。たねが小ぶりなほど身は柔らかいです。またたねが成長しすぎるとオクラも全体的に大きくなるので、そこでも判断できます。種は成長して熟しすぎると苦みも出てきます。下の画像は通常のオクラの断面です。
一方以下の画像は丸オクラの断面です。どちらもたねが成長しすぎて大きくなっているものは固くなっておいしくありません。
以下ではオクラの見分け方・選び方をドアップの映像で動画で解説しているので、併せて参考にしてみてください。
オクラは収穫後比較的すぐに角などが黒く変色しがちですが、それだけなら問題なく食べられます。オクラの表面がぬめってきたり、異臭がしたり、ふにゃっとしてきたり、カビなどが生えてきた場合や、カットしたときに中身が茶色く変色している場合は傷んでいるので食べない方がいいです。
こちらは白カビの生えたオクラです。このように表面に白いワタのようなものが付着しています。
カットするとこんな感じです。中も赤くなって傷んで来ているのがわかるかと思います。ちなみに白カビの生えたオクラが食べれるのかどうかについてはオクラに白カビが!まだ食べれるのかどうか検証してみたら意外な事実が!でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。
オクラのぬめり成分の一つである食物繊維のペクチンには腸内の善玉菌を増やし、整腸作用や、血中コレステロール値の急上昇を抑える働きがあります。
オクラには葉酸も豊富に含まれます。葉酸は動脈硬化の予防や粘膜の健康維持、貧血の予防や胎児の成長維持などの働きのあるビタミンです。葉酸の効果については葉酸の多い食品・食べ物と含有量一覧でも詳しく解説しています。
鮮度のいいオクラを買ってきても上手に保存できないと、おいしさは失われてしまいます。そこでオクラの保存の仕方も解説します。オクラはポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存すれば1週間ほど保存できます。
オクラを塩もみして産毛を取ってから茹でて、冷ました後に冷凍用の保存袋に入れて冷凍保存すれば1か月ほど保存できます。塩もみしてよく洗ってから水けをふいて2〜3日天日干しにした後、保存袋に入れて冷蔵庫で保存すればこちらも1か月ほど保存できます。詳しくはオクラの保存方法と保存期間、長持ちのコツで解説しています。
ちなみに以下の動画では実際にポリ袋に入れて保存する方法の効果を検証しています。併せて参考にしてみてください。
オクラはまずは緑色が鮮やかではりつやがあるものを選びます。全体にうぶ毛が密に覆われているもの、角がはっきりしているものも良品です。へたの切り口はみずみずしくて黒ずんでないものを選びましょう。サイズは大きすぎなものは成長し過ぎなので大きすぎない物を選びます。
手に取ってみてより重たい方が新鮮で、切った断面は種があまり大きく成長して異なものが柔らかくておいしいです。