ニラの冷凍保存と失敗しない解凍のコツ、活用レシピも紹介
はじめに
ニラは日持ちする野菜ではありませんが、湯通ししたり炒めたりと加熱調理してから冷凍保存することで、長期保存が可能です。そこで今回は、ニラの様々な冷凍保存の仕方について詳しく見ていくことにします。
さらに冷凍したニラの上手な解凍の仕方や、冷凍したニラを使った絶品レシピも合わせて紹介していきます。
ニラの冷凍保存の基本
ニラは生での冷凍保存には向かない
ニラは冷凍保存できますが、生のままでの保存にはあまり適してはいません。生のまま冷凍すると、解凍したときに色や鮮度も落ちやすくなります。
これはニラに含まれる酵素の働きによるもので、酵素は低温下ではその働きは鈍りますが、それでも少しずつ鮮度や色は落ちていきます。そこであらかじめ加熱処理をしておくことで、酵素の働きを抑え、鮮度や色の落ちの程度を抑えることができます。
水けはしっかりと絞る
ニラを冷凍保存する際は、水分などはキッチンペーパーで拭くようにしましょう。水分が多くついていると、冷凍したときに霜がつきやすく、解凍時も味が落ちやすくなります。それでは以下でニラを冷凍保存する手順について解説していきます。
ニラを湯通ししてから冷凍保存
ニラは湯通ししてから冷凍保存ができます。やり方はまずはニラの根元を2〜3cmほど切り落としてから、4cmの長さに切り分け、ざるに入れます。
上から熱湯を回しかけます。

あとは水気を切って冷まし、キッチンペーパーで水分を拭いてからラップで小分けします。これを冷凍用保存袋に入れ、冷凍庫で保存します。これで1ヵ月は保存ができます。
- 使う道具 - 冷凍用保存袋、金属トレイ
- 保存方法 - ニラを切り分け熱湯をかけて冷まし、ラップで包んで冷凍用保存袋に入れ、金属トレイにのせて冷凍保存
- 保存期間 - 1ヵ月
冷凍保存した湯通ししたニラの解凍方法
冷凍保存しておいた湯通ししたニラは、炒め物や和え物に使うなら、前日に冷蔵庫に移して自然解凍しておくといいです。解凍は常温よりも低温下で行った方が水分の流出も少なく、味や食感が落ちるのも抑えることができます。

スープなどで使う時は冷凍のまま直接加えてもいいです。
湯通しして冷凍したニラを使ったレシピ
ニラ入り肉豆腐

それでは冷凍保存した湯通ししたニラを使ったレシピをいくつか紹介します。まずはニラ入り肉豆腐です。使う材料は以下の通りです。
レシピ(4人分)
- ニラ … 1/2束(50g)
- 豚こま切れ肉 … 300g
- 木綿豆腐 … 1丁
- サラダ油 … 大さじ1
- めんつゆ(二倍濃縮) … 大さじ3
- 塩 … 少々
まずは豆腐を布巾かキッチンペーパーで包み、上から砂糖の袋などの重しをのせたトレイをのせて、10分ほど置いて水切ります。
次にフライパンにサラダ油をひいて強火で火にかけ、豚肉を加えて焼き色がつくまで炒めます。焼き色がついてきたらめんつゆを加えてよく絡めます。

次に豆腐を一口サイズにちぎって加え、軽く炒めたら水100mlを加えて2分ほど煮ます。

塩で味を調整したらニラを加えてひとまぜし、さっと煮て完成です。
ニラの卵とじ

つぎにニラの卵とじを紹介します。使う材料は以下の通りです。
レシピ(4人前)
- ニラ … 200g
- サラダ油 … 大さじ1
- 卵 … 3個
- 調味料A
- だし汁 … 3/4カップ
- 砂糖 … 大さじ2
- しょうゆ … 大さじ3
- 酒 … 大さじ1
まずはフライパンに油をひいて中火で熱し、ニラを加えて炒めます。

ニラに火が通ってきたら調味料Aを加えて煮込みます。

一煮立ちしたら今度は溶いた卵を菜箸などを伝わせて全体に垂らし入れます。
たまごに火が通り半熟加減がなくなってきたら火を止め、蓋をして5分ほど蒸らしてから汁ごと器に盛って完成です。
ニラともやしのナムル

次にニラともやしのナムルを紹介します。使う材料は以下の通りです。
レシピ(2人前)
- ニラ … 1/2束(50g)
- もやし … 1/2袋(100g)
- 調味料A
- ごま油 … 大さじ1
- おろしにんにく … 小さじ1/4
- 塩 … 小さじ1/3
- 白すりごま … 大さじ1/2
- あらびき黒コショウ … 少々
まずは鍋に水を入れて沸騰させ、洗ったもやしを入れて1本ほど茹でたらざるにあげます。

次にボールに調味料Aを入れてよく混ぜ、もやしと解凍したニラを加えてよく合えたら出来上がりです。
ニラをもやしと炒めてから冷凍保存
ニラはもやしと一緒に炒めてから冷凍保存もできます。やり方はまずはニラの根元を2〜3cmほど切り落としてから、4〜5cmの長さに切り分けます。
次にフライパンにごま油大さじ1/2加えてから中火にかけ、もやし1袋(200g)とニラ1袋(100g)を加え1〜2分炒めます。

炒めたもやしとニラをボールに移し冷めるまでまったら、1回で使う分ごとにラップで包み、冷凍用保存袋に入れてます。

あとは金属トレイの上にのせて冷凍保存します。これで1ヵ月は保存ができます。
- 使う道具 - 冷凍用保存袋、金属トレイ
- 保存方法 - ニラともやしを炒めてから冷まし、ラップで包んで冷凍用保存袋に入れ、金属トレイにのせて冷凍保存
- 保存期間 - 1ヵ月
冷凍保存した炒めたニラともやしの解凍方法
冷凍保存しておいた炒めたニラともやしは、炒め物などに使うといいです。その場合解凍はせずに冷凍のまま使えます。ちなみに下の画像は炒めたニラともやしを冷凍したものです。
炒めて冷凍保存したニラともやしを使ったレシピ
ニラともやしの炒め物

それでは冷凍保存した炒めたニラともやしを使ったレシピをいくつか紹介します。まずはシンプルにニラともやしの炒め物です。使う材料は以下の通りです。
レシピ(2人分)
- もやし … 1袋(200g)
- ニラ … 1袋(100g)
- にんにく … 1片
- サラダ油 … 大さじ1/2
- 調味料A
- 鶏がらスープの素 … 小さじ1
- しょうゆ … 小さじ1
- 酒 … 小さじ1
- 塩・こしょう … 少々
まずはにんにくを薄切りにします。鍋にサラダ油を引き、にんにくを加えて弱火でじっくりと炒めます。

にんにくの香りが出て色が変わってきたら、冷凍のままニラともやしを加え、中火にして炒めます。

ニラともやしが解凍したら調味料Aを加えてよく混ぜ合わせ、全体に味が回ったら出来上がりです。
ニラ玉もやし炒め

つぎにニラ玉もやし炒めを紹介します。使う材料は以下の通りです。
レシピ(2人分)
- もやし … 1袋(200g)
- ニラ … 1袋(100g)
- 卵 … 2個
- ごま油 … 大さじ1
- 調味料A
- 鶏がらスープの素 … 小さじ1
- しょうゆ … 小さじ1
- 塩 … 少々
- あらびき黒コショウ … 少々
まずはフライパンにごま油大さじ1/2ひいて中火にかけ、よく溶いた卵を入れて大きく混ぜ、半熟程度に火が通ればいったん取り出します。

つぎにごま油残り大さじ1/2を加えてからニラともやしを冷凍のまま加えて炒めます。

しっかり解凍できたら炒めた卵を戻し入れて、調味料を加えてよく炒め合わせたら出来上がりです。
ニラの冷凍保存のコツ
金属トレイにのせて保存

冷凍保存をする時は急速に冷凍させるほど食品の鮮度の落ちを抑えることができます。そこで熱伝導率の高い金属トレイの上に乗せて冷凍保存します。こうすることでより早く食品を冷凍させることができます。
空気はしっかりと抜く
冷凍用保存袋で冷凍保存する場合は空気をしっかりと抜いておくことが大切です。空気は熱伝導率が低いので、空気が多いとその分冷却するのにも時間がかかります。
薄く平らにして保存する
食品の冷凍で大事なのはいかに早く冷凍するかですが、そのためにも保存する際は食材をなるべく薄く平らにして保存しましょう。こうすると素早く均一に冷凍することができます。また解凍時の時間も短縮することができます。
保存袋に保存日の記入を
冷凍保存だと長期保存できることからついつい、使うのを先延ばしにしてしまいがちで、気づいたときにはいつ保存したのかわからなくなるということも少なくありません。そこで保存の際に冷凍用保存袋に保存した日付を記入しておくことで、後になってもいつ保存したのかが一目でわかるようになります。

ちなみに冷凍用保存袋といえばジップロックが有名ですが、こちらはあらかじめ保存袋の表面に日付や保存する食材名を記入する欄がプリントされています。ジップロックはS、M、Lとサイズがあり、スーパーやドラッグストアなどでも売っていますが、ネットでまとめて購入することもできます。
冷凍庫の保存温度は?
冷蔵庫は0度から5度の保温温度に設定されています。一方冷凍庫は食品をしっかりと冷凍させるためマイナス18度に設定されています。食品は急速冷凍させるほど鮮度を保って保存ができます。そのため高価格な製品ではマイナス30度に設定しているものもあります。
ニラの冷凍保存以外の保存方法
新聞紙に包んで冷蔵庫で保存
ニラは生のまま新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存してもいいです。この場合は3、4日ほど持ちます。
しょうゆ漬けやもやしと炒めてから冷蔵保存
他にもしょうゆ漬けにして冷蔵庫で保存してもいいです。この場合は1週間ほど持ちます。またもやしと一緒に炒めてから冷蔵庫で保存してもいいです。こちらは3日ほど持ちます。ニラの保存方法全般については
ニラの保存方法と保存期間、長持ちのコツで解説しています。
ニラの鮮度を見るポイント

ニラの鮮度を見るポイントは、葉が濃い緑でつやのあるもの、葉の幅が広く肉厚なもの、切り口がみずみずしくて新鮮なものを選びましょう。また茎を手に取ったとき葉先までピンと立つもの、葉をつかんだときに弾力のあるものも鮮度がいいです。詳しくは
ニラの見分け方・選び方、おいしさと鮮度を見分けるコツを紹介!で解説しています。
まとめ
ニラを冷凍保存する場合は湯通ししたり炒めたりしてで加熱処理してから冷凍保存するといいです。加熱処理したほうが鮮度や色落ちを抑えることができます。冷凍保存しておけば1か月ほど保存が可能です。
解凍はあえ物などに使う場合は冷蔵庫で自然解凍し、炒め物やスープなどで使う場合は冷凍のまま調理してもいいです。冷凍したニラを使ったおいしいレシピも取り上げているので、参考にしてみてください。
※参考書籍
もっとおいしく、ながーく安心食品の保存テク
農家が教える野菜の収穫・保存・料理
野菜の保存&使いきりレシピ
簡単ベジストックで夕飯も安心!野菜のおいしい使いきり
材料の下ごしらえ百科
節約&かんたん冷凍保存大事典
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この記事を書いた人

生活知恵袋
生活知恵袋の管理人で管理人の名前も生活知恵袋と申します。2002年より当サイトを運営。野菜を中心に食品に関する見分け方や保存方法などを、実際の検証とともに解説した記事を多数執筆。光熱費や水道代の節約、衣服や住まい、掃除に関する豆知識も紹介。
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