ニラの保存方法と保存期間、長持ちのコツ
はじめに
ニラは鮮度の落ちやすい野菜なので、上手に保存しないとすぐに傷んでダメになってしまいます。そこで今回はニラの冷蔵庫での保存の仕方、冷凍庫での保存の仕方などを詳しく見ていくことにします。
さらに冷凍したニラの解凍の仕方や冷蔵・冷凍保存したニラを使った絶品レシピなども合わせて紹介します。
ニラの保存の基本
乾燥しやすいので水分の保持を
ニラはそのままだと乾燥しやすいので、保存する場合は水分が逃げないようにするのが長持ちさせるコツです。以下で詳しく解説しますが、新聞紙やラップ、ポリ袋などを活用するといいです。
ニラを冷蔵庫で保存
新聞紙に包んで冷蔵庫で保存
ニラは水分が抜けて乾燥しやすい野菜の一つです。冷蔵庫で保存する場合はまず先にボウルに水をはり、根元を水に浸けて5分ほど置いて水を吸わせます。

後は水気をよく拭き新聞紙で包みます。新聞紙をひいて、下の画像の位置にニラの束を置きます。

次に新聞紙でニラを巻いていきます。

途中まで巻いたら下側も折り返してさらに巻いていきます。

下は新聞紙で包み終えたニラの画像です。上は葉が出るようにしておきます。

最後に新聞紙で包んニラをポリ袋に入れ、軽く口を閉めてから冷蔵庫の野菜室で保存します。ポリ袋に入らない場合はラップで包んで保存するといいです。保存は3〜4日ほど可能です。
- 使う道具 - 新聞紙、ポリ袋
- 保存方法 - ニラに水分を含ませてから新聞紙で包み、冷蔵庫の野菜室で保存
- 保存期間 - 3、4日
ポリ袋の口は軽くしめる
ニラは乾燥に弱い野菜ですが、ポリ袋を固く締めてしまうと密閉されてしまい、ニラから出た水分が行き場をなくして今度は逆にむれてします。下の画像のようにポリ袋の口は軽く締めるようにしましょう。
ニラをしょうゆ漬けにしてから冷蔵庫で保存
ニラは下処理してから冷蔵庫で保存しておくのもいいです。下処理しておけば、使う際の料理の手間と時間を省くことができます。
まずはニラを小口切りにします。次に容器にニラ1束(100g)に対してしょうゆ大さじ6、砂糖大さじ1と1/3入れよく混ぜます。これにニラを加えてよく合えたら蓋をして冷蔵庫で保存します。これで1週間は保存ができます。

ニラはしょうゆにつけておくことでうまみもにじみてて、まろやかな風味となります。ニラはしょうゆとともに料理に使うといいです。ニラのしょうゆ漬けを使ったレシピは以下の下処理して冷蔵、冷凍したニラを使ったレシピで紹介します。
- 使う道具 - 容器
- 保存方法 - ニラを小口切りにしてしょうゆでつけて冷蔵庫で保存
- 保存期間 - 1週間
ニラをもやしと一緒に炒めてから冷蔵庫で保存
ニラはもやしと一緒に炒めてから冷蔵庫で保存してもいいです。やり方はまずはニラの根元を2〜3cmほど切り落としてから、4〜5cmの長さに切り分けます。
つぎにフライパンにごま油大さじ1/2ひいてから中火にかけ、ニラ1袋分(100g)ともやし1袋分(200g)を加えて1〜2分炒めます。

炒めたニラともやしは冷めるまで待ってから保存袋に入れ、冷蔵庫で保存します。これで3日は持ちます。
- 使う道具 - 冷凍用保存袋、金属トレイ
- 保存方法 - ニラともやしを炒めてから冷まし、保存袋に入れて冷蔵庫で保存
- 保存期間 - 3日間
ニラを冷凍庫で保存
ニラを湯通ししてから冷凍保存
ニラは加熱した後なら冷蔵庫での保存も可能です。まずはニラを根元から2〜3cmほど切り落としてから4cm幅に切り分け、ざるに入れます。
つぎにざるの上から熱湯を回しかけていきます。

水けをきって冷ましたらキッチンペーパーで表面の水分を拭き、ラップで包んで小分けします。あとは冷凍用保存袋に入れて金属トレイの上に乗せ、冷凍庫で保存します。これで1ヵ月は持ちます。
- 使う道具 - 冷凍用保存袋、金属トレイ
- 保存方法 - ニラを切り分け熱湯をかけて冷まし、ラップで包んで冷凍用保存袋に入れ、金属トレイにのせて冷凍保存
- 保存期間 - 1ヵ月
ニラをもやしと一緒に炒めてから冷凍保存
炒めたニラともやしは冷凍庫で保存もできます。冷蔵庫の場合と同様ニラともやしを炒めてから冷めるまで待ち、1回で使う分ごとにラップで包んでから冷凍用保存袋に入れます。

あとは金属トレイの上にのせて冷凍保存すれば1ヵ月は持ちます。
- 使う道具 - 冷凍用保存袋、金属トレイ
- 保存方法 - ニラともやしを炒めてから冷まし、ラップで包んで冷凍用保存袋に入れ、金属トレイにのせて冷凍保存
- 保存期間 - 1ヵ月
ニラの冷凍保存のコツ
加熱処理して冷凍保存
ニラは加熱処理してから冷凍保存したほうが、色や鮮度の落ちを抑えることができます。これはニラに含まれる酵素の働きによるもので、酵素は低温下ではその働きは鈍りますが、それでも徐々に味や鮮度は落ちていきます。そこで先に加熱処理をしておくことで、酵素の働きを抑え、冷凍保存の際の味や鮮度の落ちを抑えることができます。
保存袋には保存日の記載を
冷凍保存では長期保存ができることから、ついつい使いそびれてしまい、あとになっていつ保存したのかがわからくなることもよくあります。保存したのがいつかわからないと、まだ大丈夫なのかどうかも判断しづらくなります。そこで冷凍保存する際に保存袋に保存した日付を記入しておきます。こうすればあとで見てもいつ保存したのかが一目でわかります。

冷凍用保存袋といえばジップロックが有名です。こちらはパック表面に保存する食品の名前と保存日を記載する項目があらかじめプリントされています。スーパーやホームセンターなどでも置いています。ネットでまとめて購入することもできます。サイズはS、M、Lとあります。
保存袋の空気はしっかりと抜く
冷凍保存する際は保存袋の中の空気をしっかりと抜くことが大切です。空気は熱伝導率が低いので、たくさん残っているとその分冷凍にかかる時間も長くなります。少しでも早く冷凍させたいならできるだけ空気を残さないようにすることが大切です。
薄く平らにして保存する
冷凍保存する際に大事なのはいかに素早く冷凍させるかです。そのためには食材をなるべく平らになるようにして保存袋に入れます。こうしておけば全体に均一に素早く冷凍することができます。また解凍する際もより早く解凍することが可能です。
金属トレイで急速冷凍

冷凍保存するときは素早く冷凍することが大事です。冷凍に時間をかけるほど食品の鮮度も落ちていきます。冷凍する際は熱伝導率の高い金属トレイの上に乗せてやるといいです。こうすると通常よりも早く冷凍できます。
ニラの冷凍保存については
ニラの冷凍保存と失敗しない解凍のコツ、活用レシピも紹介でも詳しく解説しています。
ニラの解凍方法
湯通ししたニラの解凍方法
湯通ししたニラは炒め物やおひたしにするなら、前日に冷蔵庫に移して自然解凍しておくといいです。解凍は常温よりも低温下で行った方が水分の流出も少なく、味や食感が落ちるのも抑えることができます。ちなみに下の画像は冷凍保存した湯通ししたニラです。

こちらを解凍すると下の画像のようになります。解凍して出た水けは捨てていいです。スープなどに加える場合は冷凍のままでもいいです。
炒めたニラともやしの解凍方法
炒めてから冷凍保存したニラともやしは、炒め物などに使うといいです。その際は解凍せずに冷凍のまま使っても問題ありません。ちなみに下の画像は冷凍した炒めたニラともやしです。

どうしても解凍するとニラはしんなりとしてもやしもシャキシャキ感は薄れます。味自体はそれほど変わりませんが、シャキシャキ感などを残したいなら保存期間は短いですが、冷蔵庫で保存したものを使うといいです。
下処理して冷蔵、冷凍したニラを使ったレシピ
冷ややっこの薬味に

下処理して冷蔵庫や冷凍庫で保存したニラを使ったレシピを紹介します。まずはしょうゆ漬けにして冷蔵庫で保存したニラを使ったレシピです。今回紹介するのは冷ややっこです。
作り方は簡単で絹豆腐に薬味としてニラのしょうゆ漬けをのせ、漬け醤油もかけてからかつお節を適量散らすだけです。
蒸し鶏のニラ醤油

次もしょうゆ漬けにしたニラを使ったレシピです。紹介するのは蒸し鶏のニラ醤油です。使う材料は以下の通りです。
レシピ(4人前)
- ニラのしょうゆ漬け … 50g
- 鶏むね肉 … 大1枚(350g)
- 塩 … 小さじ1/3
- あらびき黒コショウ … 少々
- 酒 … 大さじ1/2
まず今回使う鶏むね肉は1枚350gと厚みがあります。厚みがあるのでレンジで中まで加熱するには時間がかかります。そうなると肉もパサ付きやすくなります。なのでレンジで熱が通りやすいように包丁で2枚に切り分けます。

つぎに切り分けた鶏むね肉をフォークで数か所刺し、塩とこしょう、酒をふりかけ下味を漬けます。

このままラップをして2分半加熱し、いったんラップを外して表裏をひっくり返し、ラップをしてさらに2分半加熱します。
加熱したらレンジのドアを閉め、ラップをつけたまま、5分ほど余熱で温めます。5分経って赤い部分が残っていたら30秒ほど追加で加熱してください。
ラップをはがして少し冷めるまで置いておき、斜めに削ぎ切りします。

鶏むね肉からにじみ出た汁は捨てずに、ニラのしょうゆ漬けを加えて軽く混ぜてソースにします。

あとは鶏むね肉を器に盛ってソースをかけたら出来上がりです。
豚ニラ醤油チャーハン

もう一つしょうゆ漬けにしたニラを使ったレシピを紹介します。紹介するのは豚ニラ醤油チャーハンです。使う材料は以下の通りです。
レシピ(2人分)
- ニラのしょうゆ漬け … 大さじ3
- 豚ひき肉 … 120g
- 温かいご飯 … 400g
- サラダ油 … 大さじ1/2
- こしょう … 少々
- 紅ショウガ … 適量
まずはフライパンに油をひいて中火で熱し、豚ひき肉を炒めます。

肉の色が変わってきたらごはんも加えてほぐしながらよく炒めていきます。

ご飯がパラパラしてきたら、ニラのしょうゆ漬けとこしょうを加えて炒め合わせます。

あとは器に盛って紅しょうがを添えたら出来上がりです。
ニラ入り肉豆腐

湯通しして冷凍庫で保存しておいたニラを使ったレシピをいくつか紹介していきます。まずはニラ入り肉豆腐です。使う材料は以下の通りです。
レシピ(4人分)
- ニラ … 1/2束(50g)
- 豚こま切れ肉 … 300g
- 木綿豆腐 … 1丁
- サラダ油 … 大さじ1
- めんつゆ(二倍濃縮) … 大さじ3
- 塩 … 少々
まずは木綿豆腐をキッチンペーパーか布巾で包み、その上に砂糖などの重しを入れたトレイをのせ、10分ほど置いて水切りします。
次にフライパンに油をひいて強火にかけ、豚肉ををいためます。焼き色がついてきたらめんつゆを加えてよく絡めます。

つぎに豆腐をちぎって加え、さっと炒めてから水100mlを加え、2分ほど煮ます。

塩を加えて味を調えてからニラをくわえ、さっと混ぜ合わせてから軽く煮たら完成です。
ニラの卵とじ

次も湯通しして冷凍庫で保存しておいたニラを使ったレシピです。紹介するのはニラの卵とじです。使う材料は以下の通りです。
レシピ(4人前)
- ニラ … 200g
- サラダ油 … 大さじ1
- 卵 … 3個
- 調味料A
- だし汁 … 3/4カップ
- 砂糖 … 大さじ2
- しょうゆ … 大さじ3
- 酒 … 大さじ1
まずはフライパンにサラダ油をひいて中火で熱してから、ニラを加えて炒めます。

ある程度火が通ったら調味料Aを加えて中火で煮ます。

再び一煮立ちしたら今度は溶き卵を菜箸などを使って少しずつ全体に垂らし入れます。
たまごに火が通ってきて半熟加減がなくなってきたら、火を止めて蓋をし5分ほどむらしてから器に汁ごと盛って出来上がりです。
ニラともやしの炒め物

つぎは炒めてから冷凍保存したニラともやしのレシピを紹介します。まずはニラともやしの炒め物です。使う材料は以下の通りです。
レシピ(2人分)
- もやし … 1袋(200g)
- ニラ … 1袋(100g)
- にんにく … 1片
- サラダ油 … 大さじ1/2
- 調味料A
- 鶏がらスープの素 … 小さじ1
- しょうゆ … 小さじ1
- 酒 … 小さじ1
- 塩・こしょう … 少々
まずはにんにくを薄切りにします。次にフライパンにサラダ油をひいて弱火にかけ、薄切りにしたにんにくを香りが出るまでじっくり炒めます。

にんにくの色が変わってきたら冷凍したニラともやしを加えて炒めます。

ニラともやしがしっかり解凍してきたら、調味料Aを加えてよく混ぜ合わせ、全体に味回ってきたら出来上がりです。
ニラ玉もやし炒め

つぎも冷凍保存した炒めたニラともやしを使ってレシピです。使う材料は以下の通りです。
レシピ(2人分)
- もやし … 1袋(200g)
- ニラ … 1袋(100g)
- 卵 … 2個
- ごま油 … 大さじ1
- 調味料A
- 鶏がらスープの素 … 小さじ1
- しょうゆ … 小さじ1
- 塩 … 少々
- あらびき黒コショウ … 少々
まずは卵をよく溶きます。つぎにフライパンにごま油を大さじ1/2ひいて中火にかけ、溶いた卵を加えて大きく混ぜ、半熟程度に火が通ればいったん取り出します。

次にごま油大さじ1/2ひいて中火にかけ、冷凍のニラともやしを加えて炒めます。

ニラともやしがよく解凍してきたら、たまごを戻し入れて、調味料Aを加えてよく混ぜ合わせたら出来上がりです。
保存方法別の保存期間の目安
ニラの保存方法を保存期間を一覧表にしてみました。冷蔵保存の場合は新聞紙で包んでの保存と、しょうゆ漬けして保存、もやしと炒めてから保存することができます。冷凍保存の場合は湯通ししてから保存、もやしと炒めてから保存ができます。
保存方法 | 保存期間 |
新聞紙に包んで冷蔵保存 | 3、4日 |
しょうゆ漬けにして冷蔵保存 | 1週間 |
もやしと炒めてから冷蔵保存 | 3日間 |
湯通しして冷凍保存 | 1ヵ月 |
もやしと炒めてから冷凍保存 | 1か月 |
ニラが傷んでくるとどうなる?
ニラは傷みやすい野菜の一つです。一部分で茶色く変色し出してきた場合はそこをカットして食べることもできます。ただぬめりが出てきたり、異臭がしたり、身がドロッと解け始めてきている場合は食べられないので処分しましょう。
ニラの鮮度を見るポイント
保存方法まとめ
今回はニラの保存方法について詳しくまとめてみました。冷蔵庫で保存する場合もそれほぞ日持ちはしないので早めに使うようにしましょう。そのまま新聞紙で包んで保存する場合は3,4日間、しょうゆ漬けにしたり冷蔵保存する場合は1週間、もやしと一緒に炒めてから冷蔵保存する場合は3日ほど保存できます。
冷凍保存も可能で、湯通ししたりもやしと一緒に炒めてから冷凍保存すれば1か月は持ちます。保存しておいたニラを使った絶品レシピも紹介しているのであわせて参考にしてみてください。
※参考書籍
もっとおいしく、ながーく安心食品の保存テク
農家が教える野菜の収穫・保存・料理
野菜の保存&使いきりレシピ
簡単ベジストックで夕飯も安心!野菜のおいしい使いきり
材料の下ごしらえ百科
節約&かんたん冷凍保存大事典
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この記事を書いた人

生活知恵袋
生活知恵袋の管理人で管理人の名前も生活知恵袋と申します。料理研究家です。2002年より当サイトを運営。野菜を中心に食品に関する見分け方や保存方法などを、実際の検証とともに解説した記事を多数執筆。光熱費や水道代の節約、衣服や住まい、掃除に関する豆知識も紹介。
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