HOME > 間違った野菜の保存方法 > にんじんに白カビが!この保存方法だけはやっちゃダメ、ちなみにまだ食べれるの?
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にんじんも保存の仕方が悪いと白カビができることがあります。今回は白カビを発生させてしまったにんじんの保存の失敗談と、正しいにんじんの保存方法を紹介します。
にんじんは乾燥しやすいので適度な湿度が大切ですが、湿度は高すぎてもだめです。今回は湿度の高い中常温で保存したのですが、これがよくなかったようです。
まずは保存方法を見ていきます。にんじんを新聞紙で包み、それをポリ袋に入れ軽く口をしめます。
これを新聞紙を敷いたダンボールに立てかけ、常温で保存しました。保存の温度は24度から26度の温度帯です。
まずは初日の状態です。ハリつやもあり、触るとしっかりとした固さもあります。
重さは217.6gです。
この日の気温は24度で、湿度は68%です。
こちらは1週間目の状態です。見た限りでは特に大きな変化は見られません。触った感じもしっかりとした固さがあります。ただ芯の先から若干芽が出始めてきています。
並べてみるとこんな感じです。左が初日のにんじんで右は1週間目のにんじんです。にんじん自体は特に変化はありませんが、芯の断面から芽が出てきているのがわかるかと思います。
重さは212.8gで、初日の217.6gからは2.3%減少しています。
ちなみにこの日の気温は25度で、湿度は65%でした。
こちらは2週間目の状態です。にんじん自体には特に大きな変化は見られません。触るとしっかりと固さもあります。
ただ出てきた芽はさらに伸びて枝分かれしてきています。
あとこの時点ではまだ気づかなかったのですが、すでに白カビの白い線のようなものがへた部分に出始めているのがわかるかと思います。
並べてみるとこんな感じです。左上が初日のにんじんで真ん中は1週間目のにんじん、右下は2週間目のにんじんです。へたが白っポくなっているのがわかるかと思います。
重さは207.5gで、初日の217.6gからは4.7%減少しています。
ちなみにこの日の気温は26度で、湿度は65%でした。
こちらは2週間と4日目の状態です。へたのあたりがかなり白っぽくなってきています。
アップにするとこんな感じです。へた部分がかなり白カビで覆われていて、白っぽくなっているのがわかるかと思います。ようやくこの時点でカビが生えてたんだなと気づきました。
並べてみるとこんな感じです。左上が初日のにんじんで右上は10日目のにんじん、左下は2週間目のにんじんで、右下は2週間と4日目のにんじんです。白カビがへたを覆っていく様子がわかるかと思います。
重さは204.9gで、初日の217.6gからは5.9%減少しています。
ちなみにこの日の気温は26度で、湿度は61%でした。
ちなみに白カビが生えたにんじんですが、白カビが生えたのはへたの部分だけなので、その部分をしっかりとカットしてみることにしました。
こちらがカットしたものです。へた先をしっかりとカットすればこのように残った側は特に傷みもなくカビもみられません。
試しに通常のにんじんと食べ比べてみましたが、特に味や食感に違いはありませんでした。
白カビも全体ではなく一部であれば、その部分をしっかりとカットすることで、残ったにんじんは食べるのには問題なさそうです。
24度から26度とまだ過ごしやすい気温での検証でしたが、29度から31度とかなり暑い真夏にも同じように室内でにんじんを常温保存する検証もしてみました。
より暑い気温なのでさらに傷むことは想像がつきます。ただ今回はこのように新聞紙には包まずポリ袋に入れ、さらにポリ袋は締めないで開いたまま保存しました。
ポリ袋が開いたままだと乾燥はしてしまいますが、湿気はたまりにくいのでカビ対策にはなるかと思います。
まずはこちらが1日目です。色つやもよくハリもありきれいです。
こちらは2週間目です。こちらは湿気対策をしたおかげもあってかこのように白カビが生えることはありませんでした。
ただ重さの方は初日が169.6gですが、2週間で150.3g(-11.4%)でポリ袋を締めて保存したものよりもやや多めに重さが減ってしまいました。やはりポリ袋を開いたまま保存したので、その分乾燥は進んでしまったようです。
ただそれでも常温でもこのようにしっかりと湿気対策をすれば白カビを発生させることなく保存はできるようです。
ただ保存はできたとはいえ食べてみたところ味の方はだいぶ薄くなっていたので、やはりおいしさを維持したまま保存したいなら野菜室がおすすめです。
ちなみに夏場の常温保存の検証についてはにんじんは夏に常温保存しちゃダメなの?検証してみたら意外な結果に!でも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
常温で保存する方法では白カビが生えてしまったので、次は同じように新聞紙で包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存することにします。
まずは初日の状態です。
こちらは2週間と4日経過したものですが、色も特に変化がなく、また発芽もみられません。また白カビなども生えていません。
並べるとこんな感じです。左は野菜室で保存するにんじん1日目で、右は2週間と4日経ったものです。ほとんど変化がないのがわかるかと思います。
ちなみに常温で2週間と4日保存してカビの生えたにんじんと、野菜室で2週間と4日保存したものを並べるとこんな感じです。常温の方は切り口の部分が白っぽくなっているのがわかるかと思います。
今回の失敗談についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
またにんじんの保存方法全般についてはにんじんの保存方法と保存期間、長持ちのコツでも詳しく解説しています。
今回はにんじんの保存法に失敗して白カビができてしまった失敗談について取り上げました。にんじんは乾燥しやすく、湿度対策も大事ですが、湿度が高い状況でさらに常温で気温が高くなると、保存期間が進むにつれてカビが生えてしまうようです。
一方で新聞紙で包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存すれば、同じ保存期間でも芽も出ず、カビも生えないで、鮮度を維持したまま保存することができます。なので保存するならこちらの方法をおすすめします。