細ねぎ、小ねぎ、万能ねぎも上手に保存しないと鮮度の落ちやすい野菜の一つです。そこで今回は細ねぎ、小ねぎ、万能ねぎの保存方法を実際に実践し、どの程度効果があるのかを見ていきます。
まず今回試す保存方法の紹介です。まずは細ねぎの根元を濡らしたキッチンペーパーでこのように包みます。
こちらをポリ袋に入れます。細ネギなどの細長い野菜はそのままポリ袋に入れて口を結んで締めようとしても縦に長いので、かなり大きなサイズのポリ袋でないと余白が足りなくてまっすぐな状態で締めるのはなかなか難しいです。
そこでこのように細ねぎを斜めに入れてポリ袋手前を折り返し、巻くようにしてやります。
こうすると形を保ったまま外の空気が入らないようにしてポリ袋に入れておくことができます。これを冷蔵庫の野菜室で保存します。
もう一つはキッチンペーパーでは包まずそのままポリ袋に入れて野菜室で保存します。
これを何もせずそのまま野菜室で保存したものと比較し、どの程度差が出るかでその保存効果を検証します。
まずは湿らせたキッチンペーパーで根元を包んでからポリ袋に入れ、野菜室で保存する細ねぎの変化を見ていきます。こちらは1日目です。葉先までしっかりとピンとしていてハリつやもありみずみずしいです。
こちらは5日目です。保存時に少し折り目がついて曲がっているものもありますが、ほかは特に変化は見られません。
5日目までの変化を並べるとこんな感じです。5日目でも葉先までしっかりピンとしているのがわかるかと思います。
手で持ったときの変化はこんな感じです。折れ目がついてしまったものはその部分で曲がってはいますが、そのほかはしっかりと葉先まで上にピンとしています。
5日目までの重さの変化はこんな感じです。1日目は37.0g、2日目は37.2g(+0.5%)、3日目は37.6g(+1.6%)、5日目は37.8g(+2.1%)です。水分を吸収しているおかげか、重さの方も徐々に増えてきています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日のキッチンペーパーで包んで保存する細ねぎ | 37.0g |
2日目のキッチンペーパーで包んで保存した細ねぎ | 37.2g(+0.5%) |
3日目のキッチンペーパーで包んで保存した細ねぎ | 37.6g(+1.6%) |
5日目のキッチンペーパーで包んで保存した細ねぎ | 37.8g(+2.1%) |
次はそのままポリ袋に入れて野菜室で保存する細ねぎの変化を見ていきます。こちらは1日目です。こちらも葉先までピンとしていてハリつやもあります。
5日目までの変化はこんな感じです。こちらも5日目までしっかり葉先までピンとしていてハリつやを維持しているのがわかるかと思います。
手で持った時の変化はこんな感じです。こちらは保存時に折れ目はつかなかったのでまっすぐ上までピンと立っています。
5日目までの重さの変化はこんな感じです。1日目は24.4g、2日目は24.3g(-0.5%)、3日目は24.0g(-1.7%)、5日目は24.0g(-1.7%)です。こちらは少しずつですが重さが減ってきています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日のポリ袋に入れて保存する細ねぎ | 24.4g |
2日目のポリ袋に入れて保存する細ねぎ | 24.3g(-0.5%) |
3日目のポリ袋に入れて保存する細ねぎ | 24.0g(-1.7%) |
5日目のポリ袋に入れて保存する細ねぎ | 24.0g(-1.7%) |
最後に何もせずそのまま野菜室で保存する細ねぎの変化を見ていきます。まずは1日目です。こちらも葉先がピンとしてハリつやもあります。
こちらは2日目です。2日目でですが葉の途中からハリがなくなり折れてきてしなっと垂れてきています。
こちらは3日目です。2日目よりもさらにハリがなくなりしなっとしてきています。だいぶしなっとしてきているのでこちらの検証はここまでとします。
3日目までの変化を並べるとこんな感じです。徐々にハリがなくなりしなっとしていく様子がわかるかと思います。
それぞれの保存方法での変化を並べるとこんな感じです。ポリ袋に入れたものと、キッチンペーパーで包んでポリ袋に入れたものはそれほど差はありませんが、そのままの方は葉先に行くにしたがってだいぶしなびてきているのがわかるかと思います。
手で持って持ったときの変化はこんな感じです。ハリがなくなってきてかなりだら〜んと垂れてきています。
それぞれの保存方法での変化を並べるとこんな感じです。そのまま保存した細ねぎだけ大分垂れてきているのがわかるかと思います。
3日目までの重さの変化はこんな感じです。1日目は39.2g、2日目は36.0g(-8.2%)、3日目は34.0g(-13.3%)です。たったの3日で重さはかなり減ってしまいました。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日のそのまま保存する細ねぎ | 39.2g |
2日目のそのまま保存した細ねぎ | 36.0g(-8.2%) |
3日目のそのまま保存した細ねぎ | 34.0g(-13.3%) |
それぞれの保存方法での重さの変化を並べるとこんな感じです。ポリ袋に入れたものはやや減っていますがそんなに減っていません。
濡らしたキッチンペーパーで包んだ方はむしろ逆に重さが増えています。一方そのまま保存したものは乾燥が進み大分重さも減ってしまっています。
ちなみに今回の検証については以下の動画でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。
ちなみにしなびてしまった細ねぎも、再生させて再びハリやみずみずしさを取り戻すこともできます。このようにペットボトルなどを利用して根元を水に浸けておきます。あとは上からポリ袋をかぶせて野菜室に1日置いておきます。
こちらは浸ける前と1日浸けておいたものを並べたものです。このように1日でかなり葉先までピンとしてハリやみずみずしさも戻ってきています。詳しくはしなびた細ねぎ、万能ねぎが本当に元通りになるの?、再生法、復活法を実践してみたでも解説しているので、併せて参考にしてみてください。
細ねぎ、万能ねぎも冷凍保存しておけば長期保存も可能です。冷凍保存する場合はまずはこのように半分の長さにカットします。
こちらをざるに入るように丸めて入れます。容器に熱湯を入れ、この上からまわしかけます。これを3回ほど繰り返します。
あとは冷めるまで待ち、冷めたらキッチンペーパーなどで表面の水気をふきます。これを小口切りにします。これを冷凍用保存袋に入れて冷凍保存します。これで1カ月は保存が可能です。
細ねぎ、万能ねぎの冷凍保存の効果については細ねぎ、万能ねぎの冷凍保存は生と湯通し後のどっちが正解か検証したら意外な結果に!でも取り上げているので合わせて参考にしてみてください。
今回は細ねぎ、万能ねぎの保存方法が本当に効果があるのかどうかを検証しました。結果は濡らしたキッチンペーパーで包んだものはしっかりとハリつやを維持して乾燥も抑え、重さもむしろ5日間で増加しました。なのでおすすめなのはこちらの方法です。
ただポリ袋に入れて保存した方も若干乾燥はしましたが、ハリつやはしっかりと維持して保存することができました。なのでぬらしたキッチンペーパーで包むのが手間ならこちらの方法でも構いません。