HOME > 間違った野菜の保存方法 > 菜の花(なばな)に黄色い花が咲いてしまった!間違った保存法でこんなことに!食べると苦いって本当?
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菜の花も保存方法を間違えると、締まっていたつぼみが開き、黄色い花が咲いてしまいます。花が咲くと味も落ちてしまいます。
今回は間違った保存方法で実際に花を咲かせてしまった失敗談をまずは紹介し、そのあと正しい保存法について解説します。
まずは今回失敗してしまった菜の花の間違った保存方法を紹介します。今回は菜の花を常温で保存しました。まずは菜の花をポリ袋に入れて軽く口をしめます。
これを新聞紙を敷いたダンボールの中に立てかけ、室内で常温で保存します。
まずは初日の状態です。葉は青々としてみずみずしく、しっかりとハリもあります。つぼみもしっかりと締まっています。
こちらは常温で保存して3日目の状態です。あまり変化はみられません。
こちらは5日たった状態です。葉のハリやみずみずしさ自体はそんなに変化はありません。
ただ蕾の一部が開いて、黄色い花が開花してしまっています。
アップにするとこんな感じです。
並べてみるとこんな感じです。左が初日の常温で保存する菜の花で、真ん中は3日目のもの、右は5日目のものです。つぼみが開いて花が咲いてしまっているのがわかるかと思います。
重さの変化を見ていくとこんな感じです。初日の重さは16.5g、3日目の重さは16.1g(-2.5%)、5日目の重さは15.8g(-4.3%)です。ポリ袋に入れていたので5日たっても比較的乾燥は抑えられています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日の常温で保存する菜の花 | 16.5g |
3日目の常温で保存した菜の花 | 16.1g(-2.5%) |
5日目の常温で保存した菜の花 | 15.8g(-4.3%) |
菜の花を常温保存した時の気温と湿度の変化を見ていくとこんな感じです。1日目の気温は15度で、湿度は63%、3日目の気温は16度で、湿度は65%、5日目の気温は18度で、湿度は65%でした。今回は15度から18度の温度帯での検証でした。
比較のために同じようにポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存するものもみていきます。
初日の状態はこちらです。
こちらも5日目のものです。こちらも葉にハリやみずみずしさはあります。
ただ低温の野菜室で保存したにもかかわらず、こちらも花がひらいてしまっています。どうやら菜の花の蕾の開花は、気温よりも日数の経過の影響が大きいようです。
並べるとこんな感じです。左から1日目、2日目、3日目、5日目と並んでいます。こちらも5日目で花が咲いてしまっているのがわかるかと思います。
ちなみに常温で保存したものと比べるとこんな感じです。野菜室でも開花はしていますが、開花している蕾の数や、花の開き具合は、野菜室で保存したものの方が少ないです。
開花はしてしまいますが低温で保存した方が開花の程度は抑えられるようです。
重さは17.7gで、初日の18.2gからは2.8%減少しています。
さらに比較のために新聞紙で包んで霧吹きなどで軽く湿らせ、ポリ袋に入れて野菜室で保存したものも見てみました。
初日の状態はこちらです。
こちらは5日目のものです。こちらも同様に葉にハリやみずみずしさは維持できていて、さらにつぼみもまだ開いていません。
並べるとこんな感じです。左から1日目、2日目、3日目、5日目と並んでいます。こちらは5日目になってもつぼみも締まっていて変わっていないのがわかるかと思います。
野菜室で保存する場合も湿らせた新聞紙で包んでからポリ袋に入れて保存すると、より一層蕾の開花を抑えられるようです。
重さは19.5gで、初日の20.0gからは2.5%減少しています。
ちなみに正しい菜の花の保存方法の効果の検証については菜の花(なばな)の保存方法が本当に効果があるのかを検証してみたら驚きの結果に!でも詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてください。
味の方ですが、つぼみが開いて花が咲いてしまうと、苦みが出てきて味が落ちるといわれています。実際どうなのかを検証してみることにしました。まずは鍋に水と水1リットルに対して塩小さじ1を加えて火にかけます。
沸騰したら菜の花の太い茎の方を先に浸けて30秒ほど茹でます。
さらに全体をつけてから40秒茹でます。茹でたらさっと水にさらし、水けを絞ります。
こちらはこちらは新聞紙とポリ袋に包んで保存した方で、まだ花がひらいていない方です。菜の花の味がしっかりとしておいしかったです。
こちらはポリ袋で保存して、1か所花がひらいてしまっていた方を茹でたものです。食べて見ましたが、開花してない方と比べてもそんなに味の違いは感じられませんでした。
こちらはポリ袋に入れて常温で保存して花が複数個所開いてしまった菜の花を茹でたものです。食べて見ましたが、ほとんど味は変わりませんでした。ただ若干苦みがあるような気はしました。
いわれないと気づかない程度ではありましたが、やはり花が咲いてくると苦みは出てくるようです。もっとたくさん花が咲いてくるとより苦みも強くなると思われます。
それぞれの菜の花の味の違いについてまとめるとこんな感じです。
ちなみに今回の検証についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
今回は間違った保存法で菜の花の蕾が開花して黄色い花が咲いてしまった失敗談について取り上げました。菜の花は常温で保存すると5日もすると蕾が開いて黄色い花が咲いてきます。
冷蔵庫の野菜室でも保存しましたが、こちらも同様5日もすると花が咲いてしまいました。ただ花が咲いている個所も1か所程度なので、開花の程度自体は野菜室で保存した方が抑えられるようです。
湿らせた新聞紙で包んでから同じように野菜室で保存したものは、5日たっても開花せずにつぼみが締まった状態を維持できました。なので保存するならこちらの方法をおすすめします。