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菜の花(なばな)の保存方法が本当に効果があるのかを検証してみたら驚きの結果に!

正しく保存した菜の花と保存に失敗した菜の花

菜の花の保存方法

菜の花も上手に保存することで長持ちするといいますが、本当なのでしょうか。気になったのでよく言われている菜の花の保存方法を実際に試してみて、その保存効果を検証してみることにします。

今回は比較のために何もしないで保存した場合はどうなるかも合わせてみていきます。

菜の花をポリ袋に入れて冷蔵保存

菜の花をポリ袋に入れて保存

まずは今回試す保存方法を紹介します。ポリ袋を用意してそこに菜の花を入れ、軽く口をしめます。こうすることで冷蔵庫の野菜室で保存しても冷風による乾燥を防ぐことができます。

菜の花をポリ袋に入れて野菜室で保存

あとは冷蔵庫の野菜室で立てて保存します。これで5日間ほど保存ができるといわれています。

  • 使う道具 - ポリ袋
  • 保存方法 - 菜の花をポリ袋に入れて軽く口をしめ、冷蔵庫の野菜室で保存
  • 保存期間 - 5日間

菜の花をポリ袋に入れて保存した時の見た目の変化

まずは初日の状態です。初日の菜の花は葉にハリもあり、みずみずしくて濃い緑色です。つぼみもよく締まっています。

菜の花をポリ袋に入れて野菜室で保存1日目

こちらは2日目です。特に大きな変化は見られません。

菜の花をポリ袋に入れて野菜室で保存2日目

こちらは3日目です。特に見た目に大きな変化は見られません。

菜の花をポリ袋に入れて野菜室で保存3日目

こちらは5日目です。葉にはハリがありみずみずしい状態も維持しています。

菜の花をポリ袋に入れて野菜室で保存5日目

ただつぼみの部分は一部で黄色い花が開花してしまっています。

アップにするとこんな感じです。つぼみが開いて黄色い花がでてきているのがわかるかと思います。

黄色い花の咲いた菜の花

並べるとこんな感じです。左上が初日のポリ袋に入れて保存する菜の花で、右上は2日目のもの、左下は3日目のもの、右下は5日目のものです。一部で花が咲いているのがわかるかと思います。

菜の花をポリ袋に入れて野菜室で保存した時の1日目から5日目までの変化

冷蔵庫の野菜室という低温下での保存だったので、まさか5日目で花が出てしまうとは意外でした。

菜の花をポリ袋に入れて保存した時の重さの変化

次は重さの変化を見ていきます。まずは1日目です。1日目の重さは18.2gです。

菜の花をポリ袋に入れて野菜室で保存1日目の重さは18.2g

2日目の重さは18.1g(-0.6%)、3日目の重さは18.0g(-1.1%)、5日目の重さは17.7g(-2.8%)です。乾燥対策をしていたので、重さの減りは比較的抑えられています。

菜の花をポリ袋に入れて野菜室で保存した時の重さの変化

経過日数重さ(増減率)
初日のポリ袋に入れて保存する菜の花18.2g
2日目のポリ袋に入れて保存した菜の花18.1g(-0.6%)
3日目のポリ袋に入れて保存した菜の花18.0g(-1.1%)
5日目のポリ袋に入れて保存した菜の花17.7g(-2.8%)

菜の花を湿らせた新聞紙で包みポリ袋に入れて冷蔵保存

菜の花を湿らせた新聞紙で包みポリ袋に入れて保存

次はポリ袋に入れる前に先に新聞紙で包み、霧吹きで軽く湿らせます。これをポリ袋に入れ軽く口をしめ、野菜室で保存しますこちらも5日間は保存ができるといわれています。

菜の花を湿らせた新聞紙とポリ袋に入れて保存

  • 使う道具 - 新聞紙、ポリ袋
  • 保存方法 - 菜の花を新聞紙で包み軽く湿らせ、ポリ袋に入れて口をしめ、冷蔵庫の野菜室で保存
  • 保存期間 - 5日間

菜の花を新聞紙とポリ袋に入れて保存した時の見た目の変化

まずは初日の状態です。ハリがあってみずみずしいです。

菜の花を新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存1日目

こちらは2日目です。特に大きな変化は見られません。

菜の花を新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存2日目

こちらは3日目です。特に大きな変化は見られません。

菜の花を新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存3日目

こちらは5日目です。それほど変化はなく葉にはハリやみずみずしさがあります。

菜の花を新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存5日目

つぼみの部分を見ても、開花せずに閉じた状態を維持できています。

並べるとこんな感じです。左上が初日の新聞紙とポリ袋に入れて保存する菜の花で、右上は2日目のもの、左下は3日目のもので、右下は5日目のものです。並べてもそんなに変わっていないのがわかるかと思います。

菜の花を新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存した時の1日目から5日目までの変化

そのままポリ袋に入れた方と比べるとこんな感じです。黄色い花の開花の有無がよくわかるかと思います。

ポリ袋に入れて保存した菜の花と新聞紙とポリ袋に入れて保存した菜の花

ちなみに湿らせていた新聞紙が2日目にはこのように乾いていたので、再び軽く霧吹きで水を吹きかけ、湿らせてから包みなおしました。2〜3日に一度は確認してみて、乾いていたら再び湿らせるようにするといいです。

乾いた新聞紙

菜の花を新聞紙とポリ袋に入れて保存した時の重さの変化

次は重さの変化を見ていきます。まずは1日目です。1日目の重さは18.2gです。

菜の花を新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存した時の重さの変化

2日目の重さは19.8g(-1.0%)、3日目の重さは19.5g(-2.5%)、5日目の重さは19.5g(-2.5%)です。こちらも重さの減りは比較的抑えられています。

経過日数重さ(増減率)
初日の新聞紙とポリ袋に入れて保存する菜の花20.0g
2日目の新聞紙とポリ袋に入れて保存した菜の花19.8g(-1.0%)
3日目の新聞紙とポリ袋に入れて保存した菜の花19.5g(-2.5%)
5日目の新聞紙とポリ袋に入れて保存した菜の花19.5g(-2.5%)

菜の花をそのまま冷蔵保存

菜の花をそのまま保存した時の見た目の変化

比較のために、何もしないでそのまま冷蔵庫の野菜室で保存する方法も試してみます。まずは1日めです。

菜の花をそのまま冷蔵保存1日目

こちらは2日目です。見た目にかなりしなっとしてきています。

菜の花をそのまま冷蔵保存2日目

こちらは3日目です。こちらは2日目からさらにしなっとしてしなびれてきています。さすがにかなり乾燥してしまっているので、そのまま保存するの方の検証は3日目までにします。

菜の花をそのまま冷蔵保存3日目

並べるとこんな感じです。左が初日のそのまま保存する菜の花で、真ん中は2日目のもの、右は3日目のものです。1日経過するごとにどんどんしなびれて行ってるのがわかるかと思います。

菜の花をそのまま冷蔵保存した時の1日目から3日目までの変化

その他の保存方法との保存結果を並べるとこんな感じです。そのまま保存した菜の花の乾燥具合がわかるかと思います。

それぞれの保存方法での菜の花の変化を比較

持ってみるとこんな感じでだらんと垂れ下がってしまいます。

しなびて垂れてきた菜の花

こちらはハリがあってぴんと立った菜の花です。

ハリがあってぴんと立つ菜の花

並べるとこんな感じです。違いがよくわかるかと思います。

ぴんと立つ菜の花としなっとした菜の花

菜の花をそのまま保存した時の重さの変化

次は重さの変化を見ていきます。まずは1日目です。1日目の重さは16.0gです。2日目は12.1g(-24.4%)、3日目は9.7g(-39.4%)です。こちらはそのまま保存したのでかなり重さが減っています。

菜の花をそのまま冷蔵保存した時の1日目から3日目までの重さの変化

経過日数重さ(増減率)
初日のそのまま保存する菜の花16.0g
2日目のそのまま保存した菜の花12.1g(-24.4%)
3日目のそのまま保存した菜の花9.7g(-39.4%)

それぞれの保存方法での重さの変化を並べるとこんな感じです。そのままで保存した菜の花の重さの減りがかなり多いのがわかるかと思います。

菜の花のそれぞれの保存法での重さの変化を比較

ちなみにしなびてしまった菜の花も、再生させて再びハリやみずみずしさを取り戻すこともできます。このようにペットボトルに水を入れ、しなびた菜の花を水に浸けておくという方法です。

しなびた菜の花の茎の先を水に浸ける

これで野菜室で1日置いておくとこのように1日でかなりハリが元に戻ります。

冷蔵保存した菜の花(なばな)の味の変化は?

5日目で開花の有無で違いが見られましたが、味の方はどうなっているのでしょうか。気になったので、それぞれ茹でてから食べ比べてみました。

まずは鍋に水と水1リットルに対して塩小さじ1を加えて火にかけます。沸騰したら菜の花の太い茎の方を先に浸けて30秒ほど茹でます。

菜の花の太い茎の方を先に茹でる

さらに全体をつけてから40秒茹でます。茹でたらさっと水にさらし、水けを絞ります。

菜の花の全体をつけて茹でる

こちらは新聞紙とポリ袋に包んで保存した方で、まだ花がひらいていない方です。なばなの味がしっかりとしておいしかったです。

茹でた花が咲いてない菜の花

こちらはポリ袋で保存して、1か所花がひらいてしまっていた方を茹でたものです。食べて見ましたが、開花してない方と比べてもそんなに味の違いは感じられませんでした。

茹でた花が咲いた菜の花

花が咲いてくると苦みが出てきてしまうといわれていますが、まだ1か所程度ならそんなに差はないようです。

ちなみに今回の検証については以下の動画でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。

菜の花(なばな)を冷凍保存

菜の花を茹でてから冷凍保存

菜の花はゆでてから冷凍庫で保存してもいいです。まずは鍋に水を入れ、水1.5リットルに対して大さじ1/2の塩を加えて火にかけます。

沸騰したらまずは茎の部分を湯につけて30秒ほど茹でます。

菜の花の太い茎の方を先に茹でる

葉の部分も浸してさらに40秒茹でたら鍋から上げます。

菜の花の全体をつけて茹でる

冷水にさらしてから水けをしぼります。冷めるまで待ち、冷めたらキッチンペーパーで押さえて水けをふき取り、適当な大きさにカットします。

あとは冷凍用保存袋に平らになるように入れ、冷凍保存します。これで1か月は保存ができます。

菜の花を茹でて保存袋に入れて冷凍保存

  • 使う道具 - 冷凍用保存袋
  • 保存方法 - 菜の花をゆでてから切り分け、冷凍用保存袋に入れて冷凍保存
  • 保存期間 - 1ヵ月

菜の花(なばな)は常温でも保存できるの?

ちなみに菜の花は常温でも保存ができるのかどうかも試してみました。冷蔵保存と同じようにポリ袋に入れて室内で常温保存しました。

菜の花をポリ袋に入れて常温保存

1日目はこんな感じです。つぼみも開いてなくてハリつやもしっかりとあります。

菜の花を常温保存1日目

こちらは5日目です。ハリつやはしっかりありますが、このようにつぼみがかなり開いてしまいました。冷蔵保存してもつぼみは開いてしまいましたが、こちらは開き具合や開いている蕾の数はさらに多いです。

菜の花を常温保存5日目

やはり菜の花は冷蔵保存よりも常温で保存した方が蕾の開花が進んでしまうようです。なので保存自体はできないことはありませんが、蕾の開花をより抑えたいなら冷蔵庫での保存をおすすめします。

常温保存での失敗談については菜の花(なばな)の蕾が開いて黄色い花が!間違った保存法でこんなことに!ちなみにまだ食べれるの?でも詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

菜の花の鮮度を見るポイント

菜の花を少しでも長く日持ちさせたいならまずは購入段階でしっかりといいものを選ぶことも大切です。菜の花はつぼみが開いてなくて締まっているものがいいです。

蕾の締まった菜の花

葉は鮮やかでハリつやがありみずみずしいもの、茎の切り口もみずみずしいものが新鮮です。菜の花の詳しい見分け方については菜の花の見分け方・選び方、おいしさと鮮度を見分けるコツを紹介!で解説しています。

まとめ

今回は菜の花の保存法が本当に効果があるのかどうかを検証しました。菜の花も何もせずにそのまま野菜室で保存すると乾燥が進み、たった3日でかなりしなびてしまいます。

一方ポリ袋に入れて保存すれば、5日たってもハリやみずみずしさをしっかりと維持できます。ただそれでも一部でつぼみから花がひらいてしまいました。低温で保存しても、日数の経過で開花は進んでしまうようです。

しかしながら、ポリ袋に加えて新聞紙で包んで保存した方は、5日目でもまだ開花は見られませんでした。ただ一部の開花程度なら味もたいして変わらないので、新聞紙で包んでから霧吹きで湿らせる手間を省きたいなら、ポリ袋にそのまま入れて保存する方法でもいいです。

手間はかかりますがしっかりと開花を抑えたいなら新聞紙とポリ袋に入れて保存する方法をおすすめします。

※参考書籍
新・野菜の便利帳
もっとおいしくながーく安心 食品の保存テク

最終更新日 2022/10/31

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この記事を書いた人

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生活知恵袋の管理人で管理人の名前も生活知恵袋と申します。料理研究家です。2002年より当サイトを運営。野菜を中心に食品に関する見分け方や保存方法などを、実際の検証とともに解説した記事を多数執筆。光熱費や水道代の節約、衣服や住まい、掃除に関する豆知識も紹介。

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