ミニトマトは料理に添えたりサラダなどに利用することが多い野菜の一つですが、一度に使いきれなくて保存する場合はどうすればいいでしょうか。そこでここではミニトマトの冷蔵庫での保存方法、冷凍庫での保存方法について詳しく解説します。
さらにドライトマトにして保存する方法やワインコンポートにして保存する方法についてもとりあげます。さらにミニトマトが傷むととどうなるのかやおいしいミニトマトの見分け方についても解説します。
ミニトマトは赤く熟してくると緑から赤色に変わりますが、枝についたまま熟した方が栄養素も高く、味もおいしいです。しかしながら日持ちなども考えて、青い状態で収穫してから収穫されることが多いです。収穫後も15度から25度の環境下では追熟して赤くなります。糖度も熟した段階で決まるので、追熟でも甘みの方は期待できます。ただし栄養価は枝付きで熟したものには劣ります。
まだ青いミニトマトを購入してきた時は2〜3日は15〜25度の常温下で保存して追熟させてから、冷蔵庫で保存するようにしましょう。
赤く熟れたミニトマトを保存する場合は冷蔵庫で保存します。常温での保存だと2、3日で30%ほど栄養素が失われてしまいます。冷蔵庫での保存で1週間は持ちます。
ミニトマトは通常密閉できるパックなどに入れて売られていることが多いので、保存する場合もそのままパックに入れて保存するといいです。パックがない場合はポリ袋に入れて軽く口をしめて保存します。
ミニトマトは5度以下の環境で保存すると低温障害を起こしてしまいます。低温障害を起こすと身がぶよぶよとして触感が悪くなり、風味も落ちます。冷蔵庫は0〜5度の環境なので、保存するなら冷蔵庫ではなく、5〜10度の環境の野菜室での保存が望ましいです。
ミニトマトはそのまま冷凍保存もできます。まずはへたを取ってから冷凍用の保存袋に入れ、金属トレイの上にのせてから冷凍保存します。これで1ヵ月は保存ができます。
冷凍保存など長期保存で注意すべきは、いつ保存したのか後になってしっかりと確認できるようにしておくことです。そのためには保存の際に保存袋に保存日を記入しておくようにしましょう。こうしないと後になって、いつ保存したのかがわからなくなって、まだ保存が効くのか、傷んでいないのかを判断しづらくなってしまいます。
ちなみに冷凍用保存袋といえばジップロックが有名ですが、こちらはあらかじめ保存袋の表面に日付や保存する食材名を記入する欄がプリントされています。ジップロックはS、M、Lとサイズがあり、スーパーやドラッグストアなどでも売っていますが、ネットでまとめて購入することもできます。
ミニトマトの冷凍保存コツは、素早く冷凍させることです。食品の冷凍にかける時間を短くすればその分鮮度の落ちを抑えることができます。急速冷凍させたいなら金属トレイを使うといいです。金属トレイは熱伝導率が高いので、その上にのせて冷凍保存することで、より早く冷気が伝わり冷却時間を短縮することができます。
急速に冷凍保存するならほかにも食品を保存袋に入れる際、なるべく平らになるように入れるといいです。こうすると全体に均一に冷凍することができ、また解凍時も表面積が増えるので、その分時間を短縮することができます。
ミニトマトを保存袋に入れて冷凍保存する場合は、保存袋の空気はしっかりと抜くようにしましょう。空気は熱伝導率が低いので冷気の伝わりが遅く、空気がたくさん残っているとその分冷却にかかる時間も長くなります。ミニトマトの冷凍保存についてはミニトマトの冷凍保存と失敗しない解凍のコツ、活用レシピも紹介でも詳しく解説しています。
ミニトマトを丸ごと冷凍すると以下の画像のようにカチカチに凍ります。
食べる際は前日に冷蔵庫に移して自然解凍するといいです。解凍は常温よりも低温下で行った方が水分の流出も少なく、味や食感が落ちるのも抑えることができます。以下の画像は冷蔵庫で自然解凍したミニトマトです。生のミニトマトのような張りや弾力はないので使うならトマトソースや煮物、汁もの、炒め物などにするといいでしょう。
ちなみに炒め物やスープ、トマトソースなどで使う場合は冷凍のまま料理に使ってもいいです。ただし調理しながらの解凍なので多少時間はかかります。
後冷凍ミニトマトを使ったレシピを一つ紹介します。今回紹介するのはミニトマトを使ったトマトソースパスタです。
作り方はまずはたまねぎとにんにくをみじん切りにして、ミニトマトは水につけて皮をむいてから取り出します。フライパンにオリーブ油をひきたまねぎとにんにくを弱火でじっくりと炒めます。玉ねぎが透き通ってきたら冷凍ミニトマトを加え、木べらでつぶしながら弱火で20分ほどじっくりと煮込みます。最後に塩と胡椒で味を調えたら完成です。
あとは茹でたパスタの上にのせてミニトマトのトマトソースパスタの完成です。パスタは1人前だと1リットルの熱湯に塩小さじ1くわえて、パスタを入れて5分ほど茹でればゆであがります。
冷凍したミニトマトなら皮も簡単に向くことができます。やり方は冷凍したミニトマトを流水にさらすか水につけるだけです。これで皮がぺろりと向けます。
ミニトマトは乾燥させるとうまみや酸味、甘みが凝縮してより濃厚な味わいとなります。ミニトマトを半分に切って種の部分をスプーンで取り、キッチンペーパーで水分を拭きとります。湿気の少ない日を選び、風通しのいい場所で4〜5日ほどざるにのせて天日干しにします。
途中何度か上下を裏返します。これでドライトマトの完成です。保存袋に入れて冷蔵庫で保存で2週間は保存ができます。
ドライにしたミニトマトはそのまま食べてもいいし、クリームチーズと混ぜてパンに乗せたり、パスタや煮込み料理に加えてもいいです。
ミニトマトをワインコンポートにして保存してもいいです。コンポートとはフルーツなどをシロップで煮たものです。使う材料は以下の通りです。
まずは鍋に白ワイン、水、塩、はちみつを入れて中火にかけ、はちみつがよく溶けるようにまぜながら一煮立ちさせます。これを容器に入れたミニトマトの上からかけ、冷めるまでおいておきます。冷めたら蓋をして冷蔵庫で保存します。味がなじむまで1〜2時間ほど置いておきます。保存は1週間ほど可能です。
それではいここでいったん各保存方法別の保存期間についてまとめてみます。ミニトマトは冷蔵庫の野菜室なら1週間、保存袋に入れて冷凍保存すれば1ヵ月は保存できます。ドライトマトにして保存袋に入れて冷蔵庫で保存すれば2週間、ワインコンポートにすれば1週間ほど保存ができます。
保存方法 | 保存期間 |
---|---|
冷蔵保存 | 1週間 |
冷凍保存 | 1ヵ月 |
ドライトマトにして冷蔵保存 | 2週間 |
ワインコンポートにして冷蔵保存 | 1週間 |
ミニトマトの鮮度が落ちてくるとだんだんと張りがなくなり実がぶよぶよとしてきます。少し柔らかい程度ならまだ食べられますが、心配ならトマトソースや煮込み料理などに加熱調理して使うといいでしょう。
さらに鮮度が落ちて傷んでくると白いカビが生えたり、実が破けたり、黒ずんできたり、異臭がしてきます。こうなるともう食べられません。
ミニトマトを長く保存したいなら買う段階で鮮度のいいものを選ぶことも大切です。ミニトマトはへたが青々として張りのあるもの、へた周囲にひび割れのないもの、色味にムラがなく、均一に赤いものを選びます。
また手に取ってみてしっかりと張りや弾力のあるものもいいです。ミニトマトの詳しい見分け方についてはおいしいミニトマトの見分け方・選び方で解説しています。
また下の動画でもミニトマトの見分け方・選び方を解説しているので合わせて参考にしてみてください。
トマトはパックに入れて冷蔵庫の野菜室で保存すれば1週間は保存できます。そのまままるごと保存袋に入れ冷凍庫で保存すれば1ヵ月は持ちます。半分にカットして種や水気をふきとり、天日で4〜5日ほど乾燥させてから冷蔵庫で保存すれば2週間は持ちます。ワインコンポートにすれば冷蔵庫で1週間ほど持ちます。