かぶは葉付きのままだと葉の成長に白い根の分の栄養分が使われてしまうので、保存する場合は葉はカットしてから保存した方がいいです。
ただこの場合葉の茎の根元を残して保存した方がいいのか、根元まで全部カットした方がいいのかはよくわからないところです。そこで今回は両方の方法を試してみて、違いがあるのかどうかを検証してみることにします。
まずは茎の根元を残して保存するかぶの変化を見ていきます。長い葉付きのかぶの場合は葉の根元を残してカットします。
カットしたらこれをポリ袋に入れ、軽く口を締めたら野菜室で保存します。
こちらは初日の状態です。このように白い根の方は色つやもよく、ハリもしっかりとあり、触ってみても固さがしっかりあります。
こちらは3日目です。そんなに大きな変化は見られません。
こちらは1週間目です。特に変化は見られません。ただ茎の根元の中心あたりから少し芽がのびてきています。
こちらは10日目です。10日目ですがそんなに変化は見られません。ただ茎の根元の中心あたりからさらに少し茎がのびてきています。
こちらは2週間目です。やはり白い実の方には特に大きな変化は見られません。ただ茎の根元から出た芽がさらに成長してきています。
並べるとこんな感じです。左上は初日の茎の根元を残して保存するかぶで、上真ん中は3日目のもの、右上は1週間目のものです。左下は10日目のもの、右下は2週間目のものです。
茎の根元から徐々に葉が出てきているのがわかるかと思います。
ちなみに茎の根元までカットしてみると、このように断面は白くてみずみずしい状態でした。
重さの変化を見ていくとこんな感じです。初日の重さは226.1gです。
3日目は225.6gで初日からは0.3減、1週間目は225.4gで初日からは0.3%減、10日目は225.0gで初日からは0.5%減、2週間目は224.4gで初日からは0.8%減となっています。
重さの方は2週間たってもほとんど減っていません。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日の根元を残して保存するかぶ | 226.1g |
3日目の根元を残して保存したかぶ | 225.6g(-0.3%) |
1週間目の根元を残して保存したかぶ | 225.4g(-0.3%) |
10日目の根元を残して保存したかぶ | 225.0g(-0.5%) |
2週間目の根元を残して保存したかぶ | 224.4g(-0.8%) |
次はかぶの根元をカットして保存したものを見ていきます。こちらも同じようにポリ袋に入れて野菜室で保存します。
まずは1日目です。ハリつやがあり色もきれいです。
こちらは3日目です。そんなに変わってはいません。
こちらは1週間目です。そんなに違いはありません。
こちらは10日目です。特に変化は見られません。
こちらは2週間目です。見たところ大きく変わった様子はありません。
並べるとこんな感じです。左上は初日の茎の根元を残して保存したかぶで、上真ん中は3日目のもの、右上は1週間目のもので左下は10日目のもの、右下は2週間目のものです。白い実の部分はあまり変わっていないのがわかるかと思います。
根元を残して保存した方と比べるとこんな感じです。表面の色やハリにそんなに差は見られません。
次はカットした断面の変化を見ていきます。まずは1日目です。断面はこのようにみずみずしくて、白くてキレイです。
こちらは3日目です。断面は少し乾燥してきました。
こちらは1週間目です。断面は全体的にほんの少しですが色が変色してきています。
こちらは10日目です。断面はそこまで変化は見られません。
こちらは2週間目です。断面はそんなに変化はありませんが、若干茶色っぽくなっている部分が見られます。
並べるとこんな感じです。左上は初日の茎の根元までカットして保存したかぶの断面で、上真ん中は3日目のもの、右上は1週間目のもので左下は10日目のもの、右下は2週間目のものです。少しずつですが変色している様子がわかるかと思います。
こちらも断面をさらに5mmほどカットしてみたところ、中はこのように白くてみずみずしい状態でした。
根元を残して保存した方と比べるとこんな感じです。どちらも中はみずみずしくてきれいです。
重さの方は1日目は296.4g、3日目は295.6gで初日からは0.3減、1週間目は295.4gで初日からは0.4%減、10日目は294.6gで初日からは0.5%減、2週間目は294.3gで初日からは0.8%減となっています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日の茎の根元までカットして保存するかぶ | 296.4g |
3日目の茎の根元までカットして保存したかぶ | 295.6g(-0.3%) |
1週間目の茎の根元までカットして保存したかぶ | 295.4g(-0.4%) |
10日目の茎の根元までカットして保存したかぶ | 294.6g(-0.5%) |
2週間目の茎の根元までカットして保存したかぶ | 294.3g(-0.8%) |
2週間保存した後の茎の根元を残したほうと根元までカットした方で、味の方に違いがあるのかも確かめてみることにしました。まずはこちらは茎の根元を残したほうを食べやすいように切り分けたものです。
味に関してちゃんとかぶの味がして、食感も特に悪い感じはしませんでした。
一方こちらは茎の根元までカットした方を食べやすいように切り分けたものです。こちらも食べて見ましたが、そんな違いは感じられませんでした。味に関しては茎の根元を残しても、残さなくてもはっきりとわかるような違いは出ないようです。
ちなみにこちらはその日にとれたかぶを食べやすいように切り分けたものです。一応2週間保存したものと味や食感に違いはあるのか食べ比べてみました。
食べて見るとかぶの味が2週間保存したものよりも濃く、果肉もしっかりと詰まっていてなめらかで食感もよかったです。やはり保存期間が長くなるほど、かぶ自体の味や食感は落ちてくるようです。
味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。
ちなみに今回の検証についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
今回はかぶを保存する際は茎の根元を残して保存した方がいいのか、根元までカットして保存した方がいいのかを検証してみました。味や食感に関しては正直どちらもそんなに差はありませんでした。
ただ茎の根元を残して保存した方は、根元から新たな茎芽が伸びてきていて、その分栄養価が消費されて、減っているものと思われます。なので長く保存するなら茎の根元までカットしてから保存した方がいいでしょう。