前回かぼちゃを新聞紙で包んで冷蔵庫の野菜室で保存する方法を検証しましたが、野菜室は湿度がそれなりにあるので、長期保存では白カビが生えてしまいました。
今回はその反省を踏まえ、いくつかの湿度対策をしてから同じように野菜室でかぼちゃを長期保存してみることにします。
こちらは前回の保存で、まだ白カビが生える前の初日のかぼちゃの底です。
これを乾燥しないように新聞紙で包み野菜室に入れて保存しました。ただ下の方に湿気がこもったのか、6週間目にしてこのように底側に白カビが発生してしまいました。
表側はそんなに白カビは生えていなかったので、やはり底の方に湿気がこもったのが原因だと思われます。前回の失敗談についてはかぼちゃに白カビが!この保存方法だけはやっちゃダメ!ちなみにまだ食べれるの?でも詳しく解説しているので、こちらも併せて参考にしてみてください。
まずは保存の仕方を解説します。そのまま保存すると大きく乾燥して、クリスタル症状という味が大きく劣化してしまう現象を起してしまうので、乾燥しないように新聞紙で包みます。
ちなみにこちらがクリスタル症状を起こしてしまったかぼちゃの断面です。白いぷつぷつとしたものがあるのがわかるかと思います。これが結晶です。こうなると薬っぽい味になってしまって正直味はかなりまずいです。
実際に保存に失敗してクリスタル症状を起こしてしまった失敗談についてはかぼちゃが薬臭い?これ食べれるの?間違った保存法でクリスタル症状が!でも詳しく解説しているので、こちらも併せて参考にしてみてください。
ただこのままだと底に湿気もこもるので、今回はそのまま野菜室にはおかず、このように100均で台を購入してきました。
台の下にスペースがあって、ここが空気の通り道になるので、湿気がこもりにくくなるという算段です。
この上に新聞紙で包んだかぼちゃを置き、野菜室で保存します。
このように台の下にスペースができます。さらに1週間ごとに上下をひっくり返して保存しなおし、片側だけに湿気がたまらないようにします。これで野菜室での長期保存を試してみます。
まずは1日目です。カビの生えやすい底側から見ていきます。まずは1日目です。見た目には色も濃くハリつやもあります。
こちらは1週間目です。特に大きな変化は見られません。
なお変化を撮るのに一度冷蔵庫からかぼちゃを取り出す必要がありますが、その際夏場などは寒暖差により表面に結露がつくことがよくあります。
結露がついたまま保存するとカビの発生につながってしまうので、表面についた結露をティッシュなどでしっかりとふき取ります。そのあと新聞紙で包んで再び冷蔵庫で保存しました。
こちらは1カ月目です。特に変化は見られません。
こちらは6週間目です。前回はここでかぼちゃの底の方に白カビがいくつか生えていたのですが、今回は恐る恐る新聞紙を開き、カビが生えていないかどうかを確認してみました。
結果はカビなどが一切生えることなく、きれいなままの状態でした。少し全体的に緑が薄くなってきてはいますが、特に傷んだ様子も見当たりません。
6週間目までの変化を並べるとこんな感じです。色は薄くなってきていますが、カビなどは特に生えていないのがわかるかと思います。
前回の6週間目で白カビが生えてしまったかぼちゃと比べるとこんな感じです。白カビの有無がよくわかるかと思います。
表側の変化も見ていきます。まずは1日目です。
こちらは1週間目です。特に変化は見られません。
こちらは1カ月目です。若干緑が薄くなってきた感じがします。
こちらは6週間目です。緑はやや薄くなってきていますが、特にカビなども生えておらず奇麗なままです。
こちらも6週間目までの変化を並べるとこんな感じです。色が最初に比べると薄くなってきているのがわかるかと思います。
前回の6週間目で白カビが生えてしまったかぼちゃの表側と比べるとこんな感じです。表側はどちらも白カビは生えてはいません。
重さの変化を見ていくと1日目は1333.7gでした。
そこから6カ月目までの重さの変化です。1週間目は1319.0g(-1.1%)、1カ月目は1278.0g(-4.2%)、6週間目は1252.5g(-6.1%)です。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
かぼちゃを白カビ対策して野菜室で保存1日目 | 1333.7g |
かぼちゃを白カビ対策して野菜室で保存1週間目 | 1319.0g(-1.1%) |
かぼちゃを白カビ対策して野菜室で保存1カ月目 | 1278.0g(-4.2%) |
かぼちゃを白カビ対策して野菜室で保存6週間目 | 1252.5g(-6.1%) |
ちなみに気になる味の方についても確かめてみることにします。まずはこのように半分にカットします。中も特に傷んだ様子は見当たりません。
種とワタをくりぬくとこんな感じです。果肉もきれいです。
こちらを食べやすい大きさにカットし、耐熱容器に入れます。かぼちゃ100gに対して小さじ2ほどくわえ、上からふわりとラップをのせて、レンジで加熱します。加熱時間はかぼちゃ100gに対して600Wなら2分30秒、500Wなら3分です。
こちらはレンジで加熱したかぼちゃです。味はしっかりと甘くてほくほくとした食感でとてもおいしかったです。クリスタル症状による薬のような味も一切しませんでした。
ちなみに今回の失敗談についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
またかぼちゃの保存方法全般についてはかぼちゃの保存方法と保存期間、長持ちのコツでも詳しく解説しています。
今回は前回失敗してカビをはやしてしまったかぼちゃの冷蔵庫での保存に再挑戦してみました。前回の反省を踏まえ、今回は底に湿気がたまらないように台を敷き、さらに1、2週間ごとに上下をひっくり返して保存しました。
また取り出したときについた結露もしっかりと拭いてから保存しなおしました。こうした対策をとったことで、冷蔵庫で保存してもカビが発生することなく長期保存することができました。味の方もしっかりと甘みとホクホク感があり、おいしかったです。
かぼちゃは常温でも保存ができますが、気温が高くて心配な場合は冷蔵庫で保存したいと考える方もいるかと思います。
前回は冷蔵庫での長期保存に失敗してしまいましたが、今回試した方法であれば冷蔵庫でも問題なく保存ができました。参考にしていただけると幸いです。