ほうれん草は根元がピンク色の方がおいしいといわれていますが本当なのでしょうか。気になったので今回根元がピンク色のものと緑色のもので食べ比べて見てその違いを検証してみることにします。
ちなみにほうれん草は根元や根の部分もよく洗えば食べられるそうです。なのでどんな味がするのかも検証していきます。
まずなぜ根元がピンク色のものの方がいいのかを解説します。調べたところほうれん草は寒くなると凍らないように糖分を蓄えるそうです。
また寒くなると色素成分のポリフェノールの一種ベタシアニンを生成するそうです。この結果茎の根元や根の部分がピンクや赤色に変化していきます。
つまり寒くなって根元がピンクや赤色に変化したほうれん草は同時に甘みも増しておいしいというわけです。
ちなみに捨ててしまいがちな根元や根の部分ですが、こちらもしっかりと土を洗い流せば食べることができます。この部分には骨の形成や代謝に関わるマンガンも豊富に含まれているので、どうせなら捨てずに一緒にいただきたいものです。
まずはこちらが今回買ってきた根元や根の部分がピンク色に変色したほうれん草です。このようにかなりピンク色に染まっています。
一方こちらは根元は緑色で、根の部分もそんなにピンク色には染まっていないほうれん草です。
並べてみるとこんな感じです。色見が全然違うのがわかるかと思います。今回こちらを食べ比べて見ることにします。
今回は根元や根の部分も食べるのでしっかりと洗ってから食べることにします。ただこちらのほうれん草はすでに出荷段階でしっかりと洗われていて、ほとんど土はついていません。
それでもよりしっかりと土を落とすために、まずはボウルにこのように水をはります。ここにほうれん草の根元をつけてこのようにゆすいでしっかりと土を落としていきます。
ほとんど土などついていなかったほうれん草ですが、ゆすいだ後は水にこのように少し土が浮いているのがわかるかと思います。あとはほうれん草全体を流水で水洗いします。
それでは茹でていくことにします。鍋に水を入れ、水1リットルに対して大さじ1の水を加えて火にかけます。沸騰したらほうれん草の茎の部分をつけて30秒茹でます。
さらに全体をつけて30秒茹でたら取り出します。さっと流水にさらしてから水けを絞ります。
こちらは根元がピンク色のほうれん草を茹でたものです。思ったほど色は落ちてはいなくてピンク色のままです。
茹でる前と並べるとこんな感じです。そんなに色が落ちていないのがわかるかと思います。通常赤い色素成分は水に溶けやすくて、色落ちしてしまうのかなと思っていたのですが、ピンクのほうれん草の場合はそんなことはないようです。
ちなみに根元が緑色のほうれん草を茹でたものはこちらです。根元まで濃い緑色をしています。
それでは実際に味を食べ比べて見ることにします。今回は葉の部分と茎の部分、根元と根の部分の3か所でそれぞれ味を食べ比べて見ることにします。
まずは葉の部分です。こちらは根元がピンクのほうれん草の葉の部分です。食べて見たところほうれん草の風味や香りが非常に強く、おいしかったです。
こちらは根元が緑色のほうれん草の葉の部分です。こちらも食べて見たところ同様にほうれん草の風味や香りが非常に強くておいしかったです。
味の違いをまとめるとこんな感じです。
次は茎の部分です。こちらは根元がピンクのほうれん草の茎の部分です。こちらは葉の方に比べると風味はそこまで強くはありませんが、代わりに甘みが強くみずみずしかったです。
こちらは根元が緑色のほうれん草の茎の部分です。こちらも甘みやみずみずしさが強いのが特徴ですが、ピンク色の方に比べると少し甘さが控えめな感じがします。
味の違いをまとめるとこんな感じです。
最後に根元の部分をみていきます。こちらは根元がピンクのほうれん草の根元部分です。食べて見たところ実が詰まっていてシャキシャキ感が強く、根はごぼうのような食感でした。
味に関しては苦みなどは特になく、ほうれん草の甘みもあっておいしかったです。味は茎の部分とそんなに変わらなくて、食感は大分違う感じです。
こちらは根元が緑色のほうれん草の根元部分です。こちらも食感は実が詰まってシャキシャキ感が強く、根はごぼうのような食感です。味もほうれん草の甘みがあっておいしかったです。
味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。
ちなみに各部位の味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。
それぞれ食べ比べて見たところ葉と茎と根元で味や食感には違いがあるのがわかりました。根元がピンクと緑のほうれん草では、茎の部分で甘みに差がありましたが、葉や根元部分はそんなに味に違いはありませんでした。
ちなみに今回の検証についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
今回根元がピンク色になったほうれん草は甘みが強くて本当においしいのか、根元も食べられるのかどうかを検証しました。味に関しては根元が緑のほうれん草に比べると茎の部分で甘みでたしかに差はありました。
なのでスーパーなどでほうれん草を選ぶ際は根元がピンク色のものを選ぶのをおすすめします。ちなみに根元部分に関しては特に苦みもなくおいしくいただけました。