HOME > 間違った野菜の保存方法 > 白菜の葉が黄色や茶色に変色、間違った保存方法でこんなことに!ちなみにまだ食べれるの?
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白菜も保存法を間違えると、葉の一部が黄色や黒っぽく変色してきていしまいます。そこで今回は白菜が黄色や黒色に変色してしまった保存の失敗の過程を紹介し、その上で正しい白菜の保存方法について紹介します。
まずは今回失敗してしまった白菜の保存方法について解説します。白菜は芯につまようじを刺してから保存すると長持ちするといわれているので、このように芯に3か所つまようじを刺します。
飛び出た部分はこのようにカットします。
これを新聞紙で包み、ポリ袋に入れて軽く口をしめ、このように段ボール敷いた上に置き、常温で保存します。
まずは初日の状態です。葉はみずみずしくてハリもあり、きれいな状態です。
こちらは3日目です。見たところ特に変化は見られません。
こちらは1週間目です。外葉にそんなには変化は見られません。
こちらは2週間目です。2週間目にして葉の上部の方に黄色や茶色に色あせてきた部分が見られるようになってきました。
こちらは2週間と4日目です。葉の変色している部分がさらに広がってきています。
並べてみるとこんな感じです。左上が初日の常温で保存する白菜で、上真ん中は1週間目のもの、右上は10日目のもので左下は2週間目のもの、右下は2週間と4日目のものです。2週間目以降葉の変色が進んでいるのがわかるかと思います。
こちらは白菜の変色した部分をアップにしたものです。
こちらの変色した葉を1枚めくってみると、その下は特に変色も見られず奇麗な状態でした。
次は芯の変化を見ていきます。こちらは初日です。芯はこのように特に傷んだ様子も見られません。
こちらは3日目です。芯は少し茶色っぽく変色していますが、比較的奇麗な色です。
こちらは1週間目です。芯はやや茶色への変色が進んでいます。
こちらは2週間目です。芯はかなり茶色っぽく変色してきています。
こちらは2週間と4日目です。芯の部分は茶色への変色だけでなく、白カビも生えてきていたので、検証はここまでにしました。
並べてみるとこんな感じです。左上が初日の常温で保存する白菜の芯で、上真ん中は1週間目のもの、右上は10日目のもので左下は2週間目のもの、右下は2週間と4日目のものです。
こちらは変色の進行とともに、2週間と4日目で白カビまで生えてきているのがわかるかと思います。
ちなみに白カビの生えた部分も、このように5mmほどカットしたら、中はきれいな状態でした。なので食べれないことはありませんが、一度白カビがはえてきているので、なるべく早くに食べきったほうがいいでしょう。
それから中の状態はどうなっているのかも気になったので、半分にカットしてみました。意外なことに中の状態は特に傷みもなく、きれいな状態でした。つまようじを刺したのが効いているのかもしれません。
次は重さの変化についてみていきます。まずは1日目です。重さは1658.8gです。
3日目の重さは1655.8g(-0.2%)、1週間目は1650.9g(-0.5%)、2週間目は1653.0g(-1.0%)、2週間と4日目は1641.9g(-1.1%)です。乾燥対策をしていたので重さ自体はそんなに減ってはいません。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日の常温で保存する白菜 | 1658.8g |
3日目の常温で保存した白菜 | 1655.8g(-0.2%) |
1週間目の常温で保存し白菜 | 1650.9g(-0.5%) |
2週間目の常温で保存した白菜 | 1643.0g(-1.0%) |
2週間と4日目の常温で保存した白菜 | 1641.9g(-1.1%) |
白菜を常温保存した際の2週間と4日目迄の気温と湿度の変化はこんな感じです。1日目の気温は12度で、湿度は63%、3日目の気温は14度で、湿度は66%、1週間目の気温は14度で、湿度は66%、2週間目の気温は15度で、湿度は66%、2週間と4日目の気温は12度で、湿度は66%です。
今回は12度から15度の温度帯と比較的涼しい気温での保存でした。
本来白菜は常温ではなく野菜室で保存した方がいいといわれています。そこで野菜室で保存した場合の変化についても見ていきます。まずは同じように芯につまようじを刺し、新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、軽く口をしめます。
これを冷蔵庫の野菜室にいれて保存します。
まずは初日の状態です。
こちらは3週間経過したものですが、一部で少し変色が見られますが、全体的には変色もなく、葉先にもハリがあってみずみずしい状態を維持しています。
並べるとこんな感じです。左は初日の野菜室で保存する白菜で、右は3週間目のものです。並べて見てもそこまで変化がないのがわかるかと思います。
常温保存した白菜と野菜室で保存した白菜の違いを比較するとこんな感じです。常温保存したものは全体的にだいぶ変色しているのに対し、野菜室で保存したものは、ほとんど色に変化は見られません。
芯はこんな感じで、白くてきれいな状態です。
こちらは3週間目です。芯はやや変色していますが、それでも常温で保存したものと比べるとだいぶ変色は抑えられています。またカビなども見られません。
並べるとこんな感じです。左は初日の野菜室で保存する白菜の芯で、右は3週間目のものです。並べると色味の変化がよくわかるかと思います。
芯も常温保存したものと比べると、野菜室で保存したものはだいぶ変色が抑えられています。
ちなみに半分にカットして断面を見てみると、このように白くてきれいな状態を維持していました。
カットした断面も常温保存したものと比べてみると、断面はどちらも比較的白くてきれいな状態を維持しています。
重さは1979.5gで、初日の2005.9gからは1.4%減少しています。
それから冷蔵庫で保存する場合は、4、5日ほどたつと白菜から出る水分で包んでいる新聞紙が濡れてくることがあります。このままだと傷むのも早くなるので、4、5日ごとにチェックして、濡れていたら新しい新聞紙と交換してください。
ちなみに正しい白菜の保存方法の効果の検証については白菜の保存方法と保存期間、長持ちのコツでも詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてください。
それから今回の検証についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
今回は間違った保存法で白菜の葉の一部が黄色や黒色に変色してしまった失敗談について取り上げました。白菜は気温がそれほど高くなければ常温でも保存はできます。10日ほど保存した段階では、特に葉にも変化は見られませんでした。
ただ2週間もすると葉の一部に茶色や黒色への変色が見られるようになります。さらに2週からと4日もすると、今度は芯に白カビもみられるようになります。
一方同じように白菜の芯につまようじを刺して新聞紙で包み、ポリ袋に入れた場合は、3週間たっても特に葉の変色も見られず、きれいな状態を維持していました。なので保存するなら野菜室で保存するといいです。