HOME > 食材を外で常温保存する方法 > 白菜って常温でも保存できるの?検証したら意外な結果に!
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白菜は本来キチンと保存対策をしてから冷蔵庫の野菜室で保存すれば、比較的長く保存が可能な野菜です。しかしながらかなり大きなサイズなので、野菜室の空き具合によっては、はいり切れないこともよくあります。
そこで今回は、代替案として常温で保存した場合、どのくらい持つのかを検証してみました。ある程度持つのなら、その間に中の野菜を消費して野菜室のスペースを空け、、空いたスペースに白菜を入れて野菜室で保存することも可能となります。
白菜の保存に適した温度は0〜5度です。外気の気温も低い冬場なら常温での保存も可能です。室内でも気温が10度以下の環境で直接日の当たらない場所が確保できるなら、常温保存も可能です。保存は2週間ほど可能です。
室内で10度以下の部屋でも暖房などにより、10度以上の室温に変化することのある部屋なら保存には適していません。あくまで10度以下の環境を維持できる場合にしてください。
白菜は水分の多い野菜です。10度以下とはいっても寒冷地で0度を下回るような場合は、白菜の水分が凍ってしまうので保存には適していません。その場合は冷蔵庫で保存するようにしましょう。
まずは今回実施する白菜の常温保存の仕方を紹介します。白菜は芯につまようじを刺して保存すると長持ちするというので、まずはこのようにレタスの芯につまようじを3か所刺します。
刺すときは少し内側に角度をつけて刺すといいです。深さは押し込んでつまようじが止まるまでしっかり刺します。
あとは飛び出ているつまようじが保存の際に邪魔になるので、ハサミでこのようにカットします。
これを新聞紙でつつみ、ポリ袋に入れて軽く口をしめます。
あとはダンボールの上に置いて、室内で常温保存します。
まずは初日の状態です。ハリがあってみずみずしく、色つやもいいです。
こちらは3日目です。あまり変化はみられません。
こちらは1週間目です。見た限りだとそんなに変化は見られません。
こちらは2週間目です。葉の上部で一部に黄色や黒色に変色している部分が見られます。
こちらは2週間と4日目です。葉の上部の変色がさらに広がり、また色も濃くなってきています。
並べてみるとこんな感じです。左上が初日の常温で保存する白菜で、上真ん中は3日目のもの、上右が1週間目のもの、左下は2週間目のもので右下は2週間と4日目のものです。
2週間当たりから葉の変色が進んでいるのがわかるかと思います。
ちなみに葉の色が変わった外側の葉をめくってみると、中の葉はきれいな緑色の状態でした。
次は白菜を常温保存した時の芯の変化を見ていきます。まずは1日目です。芯は白くてきれいです。
こちらは3日目です。芯は少しですが、茶色っぽく変色してきています。
こちらは1週間目です。芯はさらに少し色が茶色に変色してきています。
こちらは2週間目です。芯はかなり茶色っぽく変色してきています。
こちらは2週間と4日目です。芯はかなり茶色への変色が進んでいるだけでなく、白カビがはえてきています。芯の部分を匂ってみるとかび臭い匂いがします。
アップにするとこんな感じです。羽毛のような白カビが生えているのがわかるかと思います。さすがにカビまで生えてきているので、検証はここまでにします。
並べてみるとこんな感じです。左上が初日の常温で保存する白菜の芯で、上真ん中は3日目のもの、上右が1週間目のもの、左下は2週間目のもので右下は2週間と4日目のものです。
2週間当たりから葉の変色が進んでいるのがわかるかと思います。
こちらは変色が徐々に進み、2週間と4日目にして白カビがはえているのがわかるかと思います。
ちなみに芯を5mmほどカットすると、中はこのように奇麗な状態でした。
それから外側だけでなく、中の状態はどうなっているのかも気になったので、このように半分にカットしてみました。つまようじを刺した効果なのか、意外なことに中は特に傷んだ様子もなく、きれいな状態でした。
重さの変化を見ていくとこんな感じです。1日目の重さは1658.8gです。
そこから2週間と4日目までの重さの変化はこんな感じです。重さ自体はそんなには減っていません。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日の常温で保存する白菜 | 1658.8g |
3日目の常温で保存した白菜 | 1655.8g(-0.2%) |
1週間目の常温で保存し白菜 | 1650.9g(-0.5%) |
2週間目の常温で保存した白菜 | 1643.0g(-1.0%) |
2週間と4日目の常温で保存した白菜 | 1641.9g(-1.1%) |
2週間と4日目までの常温保存での気温と湿度の変化はこんな感じです。1日目の気温は12度で、湿度は63%、3日目の気温は14度で、湿度は66%、1週間目の気温は14度で、湿度は66%、2週間目の気温は15度で、湿度は66%、2週間と4日目の気温は12度で、湿度は66%です。
今回は12度から15度と比較的涼しい気温での検証でした。
白菜はサイズが大きいので、そうそう一度に使いきれるものでもありません。そこでカットして余った方は保存しておくことになりますが、外で常温保存することはできるのでしょうか。
白菜はカットするとそこから繊維質が壊れ、傷みの進みも早くなります。したがってカットした場合はラップでしっかりと包み、外ではなく冷蔵庫の野菜室で保存するようにしましょう。保存は1週間ほどできます。
本来白菜は常温ではなく野菜室で保存した方がいいといわれています。そこで野菜室で保存した場合の変化についても見ていきます。まずは同じように芯につまようじを刺してから新聞紙で包み、ポリ袋に入れて軽く口をしめます。これを冷蔵庫の野菜室にいれて保存します。
まずは初日の状態です。
こちらは3週間経過したものですが、一部で少し変色している所はありますが、全体的に葉先までハリがあり、みずみずしい状態を維持しています。
並べるとこんな感じです。左は初日の野菜室で保存する白菜で、右は3週間目のものです。並べてもほとんど変わらないのがわかるかと思います。
常温保存したものと比べるとこんな感じです。葉先の変色具合の差がよくわかるかと思います。
初日の芯はこんな感じで白くてきれいです。
こちらは3週間目の芯です。やや変色してきていますが、常温で保存したものと比べると変色の程度は大分抑えられています。またカビなども生えていません。
並べるとこんな感じです。左は初日の野菜室で保存する白菜の芯で、右は3週間目のものです。並べると色味の変化がよくわかるかと思います。
常温保存したものと比べるとこんな感じです。色が全然違うのがわかるかと思います。
半分にカットするとこんな感じです。白くてみずみずしい状態を維持し
常温保存したものと比べるとこんな感じです。こちらはそんなに差は見られません。
重さは1979.5gで、初日の2005.9gからは1.4%減少しています。
白菜を野菜室で保存する場合は、4、5日ほどたつと白菜から出る水分で、包んでいる新聞紙が濡れてくることがあります。このままだと傷みが早くなるので、4、5日ごとにチェックしてみて、濡れている場合は新しい新聞紙で包みなおすようにしてください。
ちなみに正しい白菜の保存方法の効果の検証については白菜の保存方法と保存期間、長持ちのコツでも詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてください。
今回の検証についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
白菜はゆでたり塩もみした後に、冷凍用保存袋に入れて冷凍保存することもできます。冷凍保存なら1ヵ月は保存ができます。白菜の保存方法全般については白菜の保存方法と保存期間、長持ちのコツで解説しています。
今回は白菜を常温でどのくらい持つのかを検証してみました。結果としては2週間目までは表面の葉や芯の変色は大分進んでいましたが、傷むこともなく保存ができました。
ただそこから4日ほどすると芯に白カビがはえていたので、長くても2週間ほどにしたほうがよさそうです。
それ以上は表面にカビなどが生えてきだすので、その部分をカットして使えないこともありませんが、問題なく全部使いたいなら、やはり2週間ぐらいをめどにしたほうがいいでしょう。
ちなみに野菜室で保存した場合は3週間たっても変色やカビの発生なども見られませんでした。なので少しでも長く保存したいなら、冷蔵庫に空きが出た段階で野菜室に移し替えるといいです。