ゴーヤはそのままだと風味や鮮度が落ちやすいので、買ってきたらワタと種をくりぬいてから保存した方がいいといいますが、実際はどうなのでしょうか。気になったので何もしないで保存した場合と比較して、味や風味に違いがあるのかを検証してみることにします。
まずはワタと種をくりぬいて保存する方法を解説します。最初にゴーヤを包丁で半分にカットします。これがゴーヤの断面です。ワタや種がぎっしり詰まっているのがわかるかと思います。
次にスプーンなどを使ってワタと種をくりぬいていきます。ワタは柔らかいので簡単にくりぬけます。
こちらがワタと種をくりぬいたものです。
これをキッチンペーパーで包み、上からさらにラップで包みます。これで冷蔵庫の野菜室で保存します。
今回はキッチンペーパーとラップで包む方法だけでなく、新聞紙とポリ袋に入れて保存する方法も試します。これを何もしないで保存する方法と比較して保存の効果を検証していきます。
まずは何もせずに野菜室で保存するゴーヤの初日の状態です。色つやもよくみずみずしくてハリがあり、しっかりと固さもあります。
重さは281.3gです。
つぎは新聞紙に包んでポリ袋に入れ、保存するゴーヤです。こちらも初日はみずみずしくてハリがあり新鮮です。
重さは243.5gです。
こちらはカットしてワタと種をくりぬいたゴーヤです。表側はこちらもみずみずしくてハリがあります。
ワタと種をくりぬいた断面はこんな感じです。
重さは113.8gです。
何もせずにそのまま野菜室で保存したゴーヤは、3日目にはややしなびれてきています。
並べるとこんな感じです。左は初日のそのまま保存するゴーヤで、右は3日目のそのまま保存したゴーヤです。並べるといぼが少ししなびてきているのがわかるかと思います。
重さは266.4gで、初日の281.3gからは5.3%減少しています。
つぎは3日目の新聞紙とポリ袋で保存したゴーヤです。こちらは特には大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左は初日の新聞紙とポリ袋で保存するゴーヤで、右は3日目の新聞紙とポリ袋で保存したゴーヤです。少しつやがなくなってはいますがほとんど変化はありません。
重さは242.6gで、初日の243.5gからは0.4%減少しています。
こちらは種とワタをくりぬいて保存したゴーヤです。こちらも特には変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左は初日の種とワタをくりぬいて保存するゴーヤの断面で、右は3日目の種とワタをくりぬいて保存したゴーヤの断面です。並べると断面は少し乾燥してきています。
表側もみずみずしくてハリがありしっかりと固いです。
並べるとこんな感じです。左は初日の種とワタをくりぬいて保存するゴーヤで、右は3日目の種とワタをくりぬいて保存したゴーヤです。こちらも若干つやがなくなってはいますがほとんど変化はありません。
重さは112.3gで、初日の113.8gからは1.4%減少しています。
何もせずにそのまま野菜室で保存したゴーヤは、 5日目ではだいぶしなびてきました。また触ったときの食感も柔らかくなってきています。
並べるとこんな感じです。左は初日のそのまま保存するゴーヤで、真ん中は3日目のそのまま保存したゴーヤ、右は5日目のゴーヤです。さらにいぼがしなびてきているのがわかるかと思います。
重さは251.1gで、初日の281.3gからは10.8%も減少しています。
つぎは5日目の新聞紙とポリ袋で保存したゴーヤです。こちらは特に大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左は初日の新聞紙とポリ袋で保存するゴーヤで、真ん中は3日目の新聞紙とポリ袋で保存したゴーヤ、右は5日目のゴーヤです。こちらは並べてみても大きな変化は見られません。
重さは241.3gで、初日の243.5gからは1%減少しています。
こちらは種とワタをくりぬいて保存したゴーヤです。こちらも特に変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左は初日の種とワタをくりぬいて保存するゴーヤの断面で、真ん中は3日目の種とワタをくりぬいて保存したゴーヤの断面、右は5日目のゴーヤの断面です。3日目と5日目では特に大きな変化は見られません。
表側も特に大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左は初日の種とワタをくりぬいて保存するゴーヤで、真ん中は3日目の種とワタをくりぬいて保存したゴーヤ、右は5日目のゴーヤです。こちらも特に大きな変化はありません。
重さは111.2gで、初日の113.8gからは2.3%減少しています。
何もせずにそのまま野菜室で保存したゴーヤは、 1週間目にもなるとかなりしなびれてきて、触ると柔らかくてふかふかしています。
並べるとこんな感じです。左上は初日のそのまま保存するゴーヤで、右上は3日目のそのまま保存したゴーヤ、左下は5日目のゴーヤで、右下は1週間目のゴーヤです。日ごとにしなびてきているのがわかるかと思います。
カットした断面はワタはしっかり詰まっていますが、全体的に熟してきたのか黄色に変色してきています。
茹でて食べてみたところ、味は薄味で、ゴーヤ特有の苦みもかなり落ちています。ワタと種付きで保存したので、やはりそちらの栄養成分が吸収されてしまったのかもしれません。
重さは236.1gで、初日の281.3gからは16.1%も減少しています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日のそのまま保存したゴーヤ | 281.3g |
3日目のそのまま保存したゴーヤ | 266.4g(-5.3%) |
5日目のそのまま保存したゴーヤ | 251.1g(-10.8%) |
1週間目のそのまま保存したゴーヤ | 236.1g(-16.1%) |
つぎは1週間目の新聞紙とポリ袋で保存したゴーヤです。表面は若干しなびた感じがします。固さはほとんど変わりませんが、ワタをくりぬいてからラップをしたほうと比べると若干柔らかい印象です。
並べるとこんな感じです。左上は初日の新聞紙とポリ袋で保存するゴーヤで、右上は3日目の新聞紙とポリ袋で保存したゴーヤ、左下は5日目のゴーヤで右下は1週間目のゴーヤです。こちらは並べてみても大きな変化は見られません。
断面は全体的に黄色に変色してきていて、さらにスカスカになってきています。栄養成分がかなり種に吸収されているのかもしれません。
実際に茹でてから食べてみたところ、先にワタをくりぬいて保存した方と比べると、やや味が苦みが薄くなっている感じがします。
重さは240.3gで、初日の243.5gからは1.4%減少しています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日の新聞紙とポリ袋に入れて保存したゴーヤ | 240.3g |
3日目の新聞紙とポリ袋に入れてゴーヤ | 242.6g(-0.4%) |
5日目の新聞紙とポリ袋に入れて保存したゴーヤ | 241.3g(-1%) |
1週間目の新聞紙とポリ袋に入れて保存したゴーヤ | 240.3g(-1.4%) |
こちらは種とワタをくりぬいて保存したゴーヤです。見た感じではそこまで大きな差は見られません。
並べるとこんな感じです。左上は初日の種とワタをくりぬいて保存するゴーヤの断面で、右上は3日目の種とワタをくりぬいて保存したゴーヤの断面、左下は5日目のゴーヤの断面で、右下は1週間目のゴーヤの断面です。3日目以降はそこまで大きな変化は見られません。
ただ表面は少ししなびた感じが出てきましたが、触るとまだしっかりとハリや固さがあります。
並べるとこんな感じです。左上は初日の種とワタをくりぬいて保存するゴーヤで、右上は3日目の種とワタをくりぬいて保存したゴーヤ、左下は5日目のゴーヤで、右下は1週間目のゴーヤです。
茹でてから食べてみたところ、歯ごたえもあり、味や苦みもしっかりとあります。
重さは110.3gで、初日の113.8gからは3.1%減少しています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日のワタと種をくりぬいて保存したゴーヤ | 113.8g |
3日目のワタと種をくりぬいてゴーヤ | 112.3g(-1.4%) |
5日目のワタと種をくりぬいて保存したゴーヤ | 111.2g(-2.3%) |
1週間目のワタと種をくりぬいてしたゴーヤ | 110.3g(-3.1%) |
1週間目の保存方法別のそれぞれのゴーヤを並べてみるとこんな感じです。左はとワタをくりぬいてからキッチンペーパーとラップで包んで、野菜室で保存したゴーヤで、真ん中は新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存したゴーヤ、右はそのまま野菜室で保存したゴーヤです。
表面に関してはそのまま保存したものが最もしなびれています。他二つは比較的ハリやみずみずしさを維持しています。ただ味や風味に関してはワタをくりぬいてからキッチンペーパーとラップで包んで、野菜室で保存したゴーヤがもっともよかったです。
ちなみに今回の検証については以下の動画でも取り上げているので、併せて参考にしてみてください。
ちなみにゴーヤは冷凍保存しておくことでも長期保存が可能です。カットして薄切りにし、茹でたり炒めたりしてから冷凍用保存袋に入れ冷凍保存もできます。冷凍保存は1か月ほど可能です。くわしくはゴーヤの冷凍保存と解凍方法、レンジや自然解凍の仕方で解説しています。
今回はゴーヤは種とワタをくりぬいてから保存したほうが、ほんとに味や鮮度が維持できるのかどうかを検証してみました。ハリや固さ、みずみずしさに関しては新聞紙とポリ袋に入れるだけでもかなり維持することができました。
ただそれでもワタと種をそのままにしていると、栄養成分がそちらに吸われてしまうのか、味や苦みがやや薄くなってしまいました。やはり言われている通り、種やワタを先に取ってから保存した方が、みずみずしさやハリだけでなく、味も維持できるようです。