HOME > 食材の見分け方・選び方 > ゴーヤ(にがうり)の見分け方・選び方、おいしさと鮮度を見分けるコツを紹介!
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ゴーヤは沖縄での呼び名で、本来はにがうりもしくはつるれいしと呼びます。つる状の果実で、熟した実は果物のライチ(レイシ)に似ていることからつるれいしと呼ばれます。現在ではゴーヤという呼び名も一般的に使われています。
今回はおいしいゴーヤを見分けるポイントを詳しく解説していきます。ゴーヤの旬やゴーヤの色や見た目での見分け方、ゴーヤの重さや食感での見分け方をそれぞれ見ていきます。さらにゴーヤの種類やゴーヤに含まれる栄養素、傷んだゴーヤの見分け方についても取り上げます。
ゴーヤは通年出回りますが、旬は夏から秋で7月から11月にかけてです。生産量が最も多いのは沖縄県で、次いで鹿児島、宮崎、熊本など南九州の県が並びます。九州以外だと群馬の生産量も多いです。
ゴーヤはハリつやがあってみずみずしいものを選びましょう。先端や尻部分が黄色く変色しているものは枯れてきているので、鮮度はあまりよくありません。また黒っぽい斑点が出てきているものも古いので、避けた方がいいです。
ちなみにこちらは鮮度が落ちて緑も鮮やかさがなくなりくすんだ色になり、またツヤもなくなってきたゴーヤです。
並べるとこんな感じです。左は色つやのいいゴーヤで、右は色あせてツヤのないゴーヤです。並べると色やツヤの違いがよくわかるかと思います。
ゴーヤにも緑の濃いものもあればやや緑が薄いものもあります。こうしたゴーヤを選ぶ際はどちらを選べばいいのでしょうか。
緑の濃いゴーヤーの場合は苦みが強い傾向にあります。なのでしっかりとゴーヤの苦みを味わいたいなら緑が濃いめのものを選ぶといいです。
逆にこちらのように緑がやや薄めで、黄緑寄りなものほどゴーヤの苦みも少なくなります。なのでゴーヤの苦みが苦手な方は緑が薄めなゴーヤを選ぶといいです。
並べるとこんな感じです。このぐらいの色味の差でも苦みはかなり変わってきます。ちなみに実際に緑の色味の濃さ薄さで食べ比べて見た時の味や食感の違いについてゴーヤは薄い緑と濃い緑、苦いのはどっち?食べ比べて見たら驚きの事実が!で解説しているので、併せて参考にしてみてください。
ゴーヤは表面のイボが隙間なく詰まっていて、潰れていたりかけていないものが良品です。
こちらはいぼは密集していますが、ところどころ潰れて窪みになっているゴーヤです。鮮度が落ちるとこのようにいぼがつぶれてきます。
並べるとこんな感じです。左はいぼがしっかりとしてハリのあるゴーヤで、右はいぼがつぶれているゴーヤです。並べると見た目の違いがよくわかるかと思います。
ゴーヤにはいぼの大きなものもあれば小さくて密集しているものもあります。この場合どちらを選べばいいのでしょうか。イボが大きなゴーヤはよく熟していてその分苦みも少ないのが特徴です。
一方イボの小さなゴーヤは大きなものよりも苦みがあり、炒めた時の味もやや濃厚なのが特徴です。なので生で食べる場合は苦みが苦手ならいぼの大きなゴーヤがおすすめです。
一方炒める場合は苦みはそれほど気にはならなくなるので、この場合は味や風味が濃厚なイボが小さなゴーヤがおすすめです。実際に食べ比べてみた感想についてはイボが大きなゴーヤと小さなゴーヤ、選ぶならどっちが正解?食べ比べてみたら驚きの事実が!でも詳しく解説しているので、合わせて参考にしてみてください。
ゴーヤは全体的に太さが均一でずんどう型の物がいいです。端の部分はとがっているものを選びましょう。
たまに店頭でも大きなゴーヤを見かけることがありますが、味や食感はどうなのでしょうか。実際に食べ比べてみたところ大きなゴーヤは味や風味が薄めですが、苦味も大分少ないです。なので苦みが苦手な方には生食でも食べやすいと思います。
ただ炒めると苦みの強い通常のゴーヤでも苦みは大分抑えられるので、苦味が苦手な方でも炒める場合は味や風味の濃い通常サイズのゴーヤがおすすめです。実際に食べ比べてみた感想については大きなゴーヤと普通のゴーヤ、苦いのはどっち?食べ比べてみたら意外な事実が!でも詳しく解説しているので、合わせて参考にしてみてください。
ゴーヤは触ってみて張りのあるものがいいです。いぼを指で押してみても、しっかりとした固さのあるものがいいです。
鮮度が落ちると水気がなくなり、表面のイボの部分からしなびてきます。指で軽く押してみていぼが柔らかくなってきているものは鮮度が落ちています。
並べるとこんな感じです。左はいぼにハリがあって固いゴーヤで、右はいぼにハリがなく柔らかくなってきているゴーヤです。指で押したときの実の凹み具合の違いが、並べるとわかりやすいかと思います。
ちなみにいぼにハリがなく、しなびてきたゴーヤも、再びハリや固さを復活させる方法はあります。詳しくはしなびたゴーヤ(にがうり)が元通りになるの?復活術、再生術を検証しますで解説しています。
また以下の動画でもその効果を検証しています。
両端も押してみてふわふわしているものも鮮度はよくありません。こちらはつる側の先端です。押してみてもしっかりと固いです。
鮮度が落ちると見た目にもハリがなくなり、指で押すとこのように少し身がへこんできます。
こちらはつる側とは反対側です。こちらも鮮度のいいものはこのように指で押してみてもしっかりとした固さがあります。
一方こちらも鮮度が落ちると柔らかくなり、指で押さえるとこのように身がへこんできます。
並べるとこんな感じです。左上はつる側がしっかりと固いゴーヤで、右上は、つる側が柔らかいゴーヤ、左下は先側がしっかりと固いゴーヤで、右下は先側が柔らかくなったゴーヤです。それぞれ見比べてみると見た目にもハリや固さの違いがよくわかるかと思います。
手に取ってみて見た目よりも重量感のあるものがいいです。複数ある場合は同じ大きさでより重いものを選びましょう。
ではゴーヤの重さはどのくらいなのでしょうか。実際計ってみることにしました。検証したのは縦23.3cm、横5.9cmのサイズのものです。
このサイズでの重さは250.6gでした。さらにゴーヤ(にがうり)の重さは1本で何グラム、大きさやカロリーは?では様々なサイズのゴーヤの重さやゴーヤを薄切りに切ったときの重さなども検証しています。
ゴーヤは通常そのまま売られているので、カットしたものを見かけることは少ないかもしれません。ただ購入した後でカットしてみて、断面からその鮮度を確認することはできます。ゴーヤは鮮度のいいものはワタがしっかりと詰まっています。
鮮度が種の成長にワタが使われ、徐々にワタがスカスカになってきます。なのでワタがスカスカなものは日が経って鮮度が落ちてきています。
並べるとこんな感じです。左はワタが詰まったゴーヤで、右はワタがスカスカなゴーヤです。並べるとワタのつまり具合の差がよくわかるかと思います。
以下ではゴーヤの見分け方・選び方をドアップの映像で動画で解説しているので、併せて参考にしてみてください。
ゴーヤはもともとは東インドや東南アジア原産の野菜で、日本には中国を経由して入って来たといわれています。沖縄や九州南部では昔から食べられていましたが、全国的に普及しだしたのは1990年代に入ってからです。
一般に緑色で中長(25〜35cm)のものが多く出回ります。他にも15cmほどのミニゴーヤや15cmほどで見た目の白い白ゴーヤ、果皮のイボがなくすべすべしたなめらかゴーヤ、通常のゴーヤよりも細長いさつま大長レイシなどもあります。
種類 | 特徴 | 味や合う料理 |
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一般的なゴーヤ | 25〜35cmほどの長さで緑色 | 一般的なゴーヤ。流通量が多い。 |
ミニゴーヤ | 15cmほどの長さで緑色 | 苦味は少なめ。 |
白ゴーヤ | 15cmほどの長さで白色、イボは丸みを帯びている。 | 苦味が少ないので生食に向いている。 |
なめらかゴーヤ | 25cmほどの長さでイボがなくすべすべ。 | 苦味は少ない。 |
さつま大長レイシ | 細長くて緑色 | 鹿児島で昭和初期から栽培。やや苦味が強い。 |
こちらは白ゴーヤです。苦みがかなり少ないので生でも食べれます。サラダなどに向いていることからサラダゴーヤともよばれます。
こちらはカットした断面ですが、中も真っ白です。
ゴーヤの苦味はモモルデシンという成分で、胃液の分泌を促進して食欲を増進させる働きや血糖値を下げる働きがあるといわれています。
ゴーヤにはビタミンCが非常に多く含まれています。ビタミンCは抗酸化物質の一つで、体を酸化や老化から守ってくれます。また肌のはりや潤いを担うコラーゲンの合成にもかかわります。ゴーヤに含まれるビタミンCは、加熱しても壊れにくいのが特徴です。
ゴーヤが傷んでくると色は茶色くなってきます。皮もぶよぶよとしてきて異臭がしたりします。こうなるともう食べられないので処分するしかありません。
また保存環境が悪いとカビが生えたりもします。ちなみにこちらは白カビがはえてしまったゴーヤです。白カビの場合は生えているのが一部であれば、白カビ部分を大きくカットすれば、残りは食べることはできます。
白カビの生えたゴーヤが食べられるのかどうかについてはゴーヤに白カビが!まだ食べれるのかどうか検証してみたら意外な事実が!でも詳しく検証しているのでこちらも参考にしてみてください。
ゴーヤの選び方、見分け方について見てきましたが、ゴーヤの保存方法についても紹介します。ゴーヤはワタと種から傷んでくるので、半分にカットして種とワタをスプーンでくりぬき、冷蔵庫の野菜室で保存すれば1週間は保存ができます。
冷凍保存するなら茹でたり炒めたりしてから保存するといいです。これで1ヵ月は持ちます。ゴーヤの保存方法について詳しくはゴーヤ(にがうり)の保存方法と保存期間、長持ちのコツで解説しています。
ちなみに以下の動画では実際に種とワタをくりぬいてキッチンペーパーとラップで包んで保存する方法の効果を検証しています。併せて参考にしてみてください。
それでは最後にゴーヤの見分け方・選び方をおさらいしてみます。まずはハリつやがあってみずみずしいもの、太さが均一なもの、イボが隙間なく詰まっているものを選びます。手に取ってみてイボにはりがあり、両端もふわふわしてなくて、さらに重量感もあるものを選びましょう。