HOME > 食品を上手に冷凍保存・解凍する方法 > 大根おろしを冷凍保存するなら汁は捨てる、汁ごと冷凍のどっちが正解?検証してみたら驚きの結果に!
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大根は冷凍にはあまり向かない野菜だといわれています。冷凍すると食感がどうしても落ちてしまいますが、大根おろしにしてからなら冷凍保存も可能だそうです。
ただ気になるのは冷凍した大根おろしがおいしいのかどうかです。そこで今回は実際に大根おろしを冷凍してみて味や食感がどうなるのかを検証してみることにします。
まずは大根をおろしていきます。大根は部位によっても甘さや辛さが変わってきます。一般に葉の付け根側の上部は甘みが強く、とがった白い根の先の方に行くにつれて甘みが減って辛みがつよくなります。
なので今回はまずはこのように3等分にカットします。カットした大根の甘みの強い上部と、辛味の強い下部でそれぞれ大根おろしにしていきます。
それぞれ皮をむいたらこのように大根おろし鉢やおろし金を使って大根をおろします。
この時気になるのが大根の汁です。どうしても大根を下ろす際は汁が結構出ます。汁はそのまま一緒に保存した方が酸化が抑えられて味や食感がよくなるそうです。
そこで検証のために汁を捨ててから冷凍する場合と、汁ごと一緒に冷凍する場合の2パターンを見ていくことにします。
汁を取って保存する場合はこのように使う分ごとにラップで包みます。
これを冷凍用の保存袋に入れて冷凍保存します。
一方汁ごと保存する場合は汁ごと大根おろしをそのまま冷凍用の保存袋に入れます。これを冷凍保存します。
少し固まってきたらこのように指などで溝をつけておくと、使うときに溝で割って使う分だけ使いやすいです。
それでは実際に冷凍保存した大根おろしを解凍して食べてみることにします。今回は流水解凍することにします。まずはこちらが汁なしで冷凍した大根おろしです。
一方こちらは汁と一緒に冷凍した大根おろしです。
このように固まっていますが、指で溝をつけているので溝の部分で割ってやると1回で使う分ごとにわけることができます。
こちらは汁ごと一緒に冷凍して溝の所で割った大根おろしです。
流水解凍する場合はこのようにポリ袋に入れてストローなどで中の空気を吸って密封に近い状態にします。これで水が当たる面積も増え、その分解凍も早くなります。
これを容器に入れてこのように上から水を流して流水解凍します。水温は13度ほどで16分ぐらいでしっかりと解凍できました。
今回は大根の上部と下部それぞれで汁なしと汁ありでどのように味や食感が違ってくるかを見ていきます。まずは大根の下部です。
こちらは汁なしで冷凍した大根の下部の大根おろしを解凍したものです。汁なしだとこのように解凍してもそこまで汁は染み出てはいません。
食べてみたところ味の方は下部なので大根の甘みとやや辛味もありました。味は普通の大根おろしといった感じです。食感の方は汁をきって冷凍したせいか少しパサパサした感じがあり、大根の繊維っぽさがやや気になります。
こちらは汁ごと一緒に冷凍した大根の下部の大根おろしを解凍したものです。こちらはこのように大分汁も染み出てきています。
汁をすててから食べてみたところ味の方は特に汁なしで冷凍したものと変わらなくておいしかったです。食感の方はこちらはパサパサ感もなくみずみずしくて大根の繊維感もそこまで強くなくてよかったです。
2つを食べ比べてみた結果は味に関してはそんなに差はありませんでした。ただ食感は大分差があり、汁なしだとパサパサ感があったのに対し、汁と一緒に冷凍した方が、解凍した後もみずみずしくて、繊維感も強くなくてよかったです。星で表すなら汁ありが星5なら、汁なしは星3.5といった感じです。
味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。
次は大根の上部を使った大根おろしの方を見ていきます。こちらも汁なしと汁ありで冷凍して流水解凍したものを食べ比べてみましたが、味の方は大根の上部なのでどちらも甘みがあって、辛味はほとんどなくておいしかったです。
ただ食感はこちらも汁なしはパサパサ感があって、一方で汁ありはみずみずしくてパサパサ感もなくてよかったです。星で表すとこちらも汁ありが星5なら、汁なしは星3.5といった感じです。味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。
今回は大根おろしは冷凍保存ができるのか、冷凍するなら汁は捨てた方がいいのかそのまま一緒に冷凍した方がいいのかを検証しました。結果は汁ごと一緒に冷凍した方がパサパサ感もなくてみずみずしくておいしかったです。
なので大根おろしを冷凍するなら汁は捨てないで一緒に冷凍することをおすすめします。