HOME > 食材を外で常温保存する方法 > 大根って本当に常温保存できるの?検証したら意外な結果に!
|
大根も冷蔵庫の野菜室で保存すれば、比較的長く保存ができますが、常温の場合はどうなのでしょうか。気になったので実際に常温で保存してみて、その結果どうなるのかを検証してみることにしました。
まずは今回試す大根の常温での保存方法を紹介します。まずは乾燥しないように新聞紙で包みます。次にこれをポリ袋に入れ、軽く口をしめます。
あとはこれを新聞紙を敷いたダンボールに立てかけ、このまま室内で常温で保存します。
まずは初日の状態です。表面にはハリつやがあり、触ってもしっかりとした固さがあります。
こちらは3日目です。あまり変化はみられません。
こちらは1週間目です。見た目にはそんなに違いは見られません。ただひげ根の先が少し黒っぽくなってきています。
こちらは2週間目です。白い実の方はそんなに変化は見られません。ただひげ根の先が大分黒っぽくなってきています。
並べてみるとこんな感じです。左上が初日の常温で保存する大根で、右上は3日目のもの、左下は1週間目のもので右下は2週間目のものです。ひげ根の色以外はそんなに変わっていないのがわかるかと思います。
ただ白い根の先の方がこのように少しぼこぼこといぼのようなものが出てきています。常温で長期保存したことで白い根の部分が成長して伸びようとしているのかもしれません。
次は常温保存する大根のカットした断面の変化を見ていきます。まずは1日目です。断面は白くてきれいで、みずみずしい状態です。
こちらは3日目です。断面は少し乾燥してきています。
こちらは1週間目です。断面はほとんど変化はありませんが、一部で少し変色が見られます。
こちらは2週間目です。断面は少しですが乾燥が進んでいます。
並べてみるとこんな感じです。左上が初日の常温で保存する大根の断面で、右上は3日目のもの、左下は1週間目のもので右下は2週間目のものです。少しずつですが乾燥が進んでいっているのがわかるかと思います。
ただ5mmほどカットすると、中はこのようにみずみずしい状態です。
重さの変化を見ていくとこんな感じです。初日の重さは1017.3gです。
3日目は1013.0gで初日からは0.5減、1週間目は1005.3gで初日からは1.2%減、2週間目は997.8gで初日からは2.0%減となっています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日の常温で保存する大根 | 1017.3g |
3日目の常温で保存した大根 | 1013.0g(-0.5%) |
1週間目の常温で保存した大根 | 1005.3g(-1.2%) |
2週間目の常温で保存した大根 | 997.8g(-2.0%) |
大根を保存した気温と湿度の変化を見ていくとこんな感じです。初日の気温は18度で、湿度は66%です。
3日目の気温は19度で、湿度は66%、1週間目の気温は19度で、湿度は66%、2週間目の気温は17度で、湿度は64%となっています。今回は17度から19度の温度帯での常温保存の検証でした。
比較のために同じように新聞紙で包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存した場合どうなるかも見てみました。
まずは初日の状態です。身は白くてハリがあり、しっかりと固さもあります。
こちらは同じ2週間が経過したものです。特に変わった様子もありません。
並べるとこんな感じです。左は初日の野菜室で保存する大根で、右は2週間たったものです。並べてもほとんど変化がないのがわかるかと思います。
常温保存したものと比べるとこんな感じです。常温保存したものはやや変色している部分がありますが、ハリつやはどちらもそんなに変わりません。
こちらはカットした断面です。色もきれいでみずみずしいです。
こちらは2週間目です。断面はさすがにやや乾燥しています。
並べるとこんな感じです。左は初日の野菜室で保存する大根のカットした断面で、右は2週間たったものです。表面が乾燥してきているのがわかるかと思います。
常温保存したものと比べるとこんな感じです。どちらも乾燥はしていますが、野菜室の方が色はきれいです。
大根を野菜室で保存して2週間たった時の重さは773.2gです。初日の787.0gからは1.8%減少しています。
ちなみに味の方はどうなったのかも検証してみました。まずは野菜室で2週間保存したものと、その日に買ってきた大根を食べ比べてみました。こちらは野菜室で保存したものをカットしたものです。
一方こちらはその日に買ってきたものをカットしたものです。食べ比べてみたところ、そんなに味に大きな違いは感じられませんでした。食感に関しても特にそこまでの違いは感じられませんでした。
一方こちらは2週間常温で保存した大根を食べやすいようにカットしたものです。味の方は大根の甘さもしっかりとありました。ただその日に買ってきた大根と食べ比べてみたところ、味はやや薄くなっていました。
また食感もその日に買ってきたものに比べると少し水っぽくなっていて、筋張った感じも少しありました。
やはり常温で長期間保存すると、味や食感は落ちてしまうようです。
それぞれの味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。
ちなみに今回の検証についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
涼しい季節なら常温保存で味はやや落ちるものの、保存自体は可能でした。ただ夏場の暑い時期だと大根を常温保存した場合どうなるのでしょうか。気になったので実際に試してみました。こちらは初日の大根です。
こちらは30度くらいの気温の中5日間常温で保存した大根です。
白い根の先の方はこのように溶けて傷んで来ています。
さらにこちらは半分にカットした断面ですが、このように茶色に変色してきてしまっています。こうなると味や食感もかなり落ちます。
大根は常温保存できるといってもさすがに夏場は無理なようです。詳しい検証結果については大根は夏場に常温保存できるの?検証してみたら驚きの結果に!で解説しているので、こちらも参考にしてみてください。
今回は大根を常温で保存するとどうなるかを実際に検証してみました。常温で2週間保存しても、そこまで大きな変化が見られない程度には鮮度を維持することができます。
ただ先の方に少しいぼが出て来たり、味や食感も少し落ちてしまうなどの変化は出てしまうようです。一方野菜室で保存した方は、同じ2週間ですが、見た目にも味や食感にもそこまで大きな変化は見られませんでした。
常温でも保存できないことはありませんが、おいしい状態を維持したいならやはり冷蔵庫の野菜室で保存することをおすすめします。