チンゲンサイも上手に保存することで長持ちするといいますが、本当なのでしょうか。気になったのでよく言われているチンゲンサイの保存方法を実際に試してみて、その保存効果を検証してみることにします。
今回は比較のために何もしないで保存した場合はどうなるかも合わせてみていきます。
今回は2つの保存方法の効果を検証します。まずはキッチンペーパーを軽くしめらせて、絞ってからチンゲンサイの切り口あたりを包みます。こうすることで乾燥しやすい葉物野菜の保水効果を期待します。
次にこのままポリ袋に入れ軽く口をしめます。これを冷蔵庫の野菜室で立てて保存します。これで2週間ほど保存ができるといわれています。
次はキッチンペーパーでは包まず、そのままポリ袋に入れ、口をしめて冷蔵庫の野菜室で立てて保存します。こちらの方法でも2週間は保存ができるといいます。
最後に上の2つの保存方法との比較のために、何もしないでそのまま冷蔵庫の野菜室で保存する方法も試してみます。こちらと上の2つの方法とで、鮮度の持ちにどのような差が出るのかを詳しく見ていきます。
まずは初日の状態です。初日のチンゲンサイは葉にハリもあり、みずみずしくて濃い緑色です。茎もしっかりとハリがあります。
断面は白くて変色もなく、みずみずしい状態です。
初日の湿らせたキッチンペーパーで包んで保存するほうのチンゲンサイの重さは213.5gです。
ポリ袋に入れて保存するほうのチンゲンサイの重さは236.3gです。
そのまま保存するほうのチンゲンサイの重さは147.0gです。
キッチンペーパーで包んで保存した方は、3日経ってもそんなに大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左が初日のキッチンペーパーで包んで保存するチンゲンサイで、右は3日目のチンゲンサイです。両者に大きな差は見られません。
芯の断面は初日に比べるとやや薄茶色に変色してきています。
並べるとこんな感じです。左は初日のキッチンペーパー保存するチンゲンサイの断面で、右は3日目のチンゲンサイの断面です。断面の色が変わってきているのがわかるかと思います。
重さは215.0gで、初日の213.5gからは逆に0.7%増加しています。ちなみにキッチンペーパーは乾いてきていたので、再び湿らせてから包みなおしました。
こちらはポリ袋に入れて保存した3日目のチンゲンサイです。こちらも特に大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左が初日のポリ袋に入れて保存するチンゲンサイで、右は3日目のポリ袋に入れて保存したチンゲンサイです。両者に大きな差がないのがわかるかと思います。
断面もそんなに変化はありません。
並べるとこんな感じです。左は初日のポリ袋に入れて保存するチンゲンサイの断面で、右は3日目のポリ袋に入れて保存したチンゲンサイの断面です。断面にそれほど変化がないのがわかるかと思います。
重さは234.8gで、初日の236.3gからは0.7%減少しています。
こちらはそのまま野菜室で保存した3日目のチンゲンサイです。葉もだいぶしなびれてきて、茎の部分にもしわがよってきています。
並べるとこんな感じです。左が初日のポリ袋に入れて保存するチンゲンサイで、右は3日目のポリ袋に入れて保存したチンゲンサイです。すでにだいぶ違いが出てるのがわかるかと思います。
断面はやや乾燥が進んでいます。
並べるとこんな感じです。左は初日のそのまま保存するチンゲンサイの断面で、右は3日目のそのまま保存したチンゲンサイの断面です。少し乾燥してきているのがわかるかと思います。
重さは127.1gで、初日の147.0gからは13.6%減少しています。
湿らせたキッチンペーパーで包んで保存した方は、5日経っても特に大きな変化もなく、葉もハリがありみずみずしいままです。
並べるとこんな感じです。左が初日のキッチンペーパーで包んで保存するチンゲンサイで、真ん中は3日目のキッチンペーパーで包んで保存したチンゲンサイ、右は5日目のチンゲンサイです。
5日目でも特に大きな変化がないのがわかるかと思います。
芯の断面に関してはさらに色が変色してきました。
並べるとこんな感じです。左は初日のキッチンペーパーで包んで保存するチンゲンサイの断面で、真ん中は3日目のキッチンペーパーで包んで保存したチンゲンサイの断面、右は5日目のチンゲンサイの断面です。
日が経つにつれ、徐々に色が変わってきているのがわかるかと思います。
重さは216.1gで、初日の213.5gからは1.2%増加しています。
こちらはポリ袋に入れて保存した5日目のチンゲンサイです。こちらも特に見た目に大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左が初日のポリ袋に入れて保存するチンゲンサイで、真ん中は3日目のポリ袋に入れて保存したチンゲンサイ、右は5日目のチンゲンサイです。
5日たっても特に変わっていないのがわかるかと思います。
こちらは断面もそれほど変化していません。。
並べるとこんな感じです。左は初日のそのまま保存するチンゲンサイの断面で、真ん中は3日目のそのまま保存したチンゲンサイの断面、右は5日目のチンゲンサイの断面です。
重さは234.2gで、初日の236.3gからは0.9%減少しています。
こちらはそのまま野菜室で保存した5日目のチンゲンサイです。葉がさらにしなびてきています。茎もだいぶしわが目立ってきています。
並べるとこんな感じです。左が初日のそのまま保存するチンゲンサイで、真ん中は3日目のそのまま保存したチンゲンサイ、右は5日目のチンゲンサイです。しなびれている感じが徐々に進んでいるのがわかるかと思います。
断面はやや変色してきています。
並べるとこんな感じです。左は初日のそのまま保存するチンゲンサイの断面で、真ん中は3日目のそのまま保存したチンゲンサイの断面、右は5日目のチンゲンサイの断面です。徐々に乾燥して色が変わってきているのがわかるかと思います。
重さは113.5gで、初日の147.0gからは22.8%減少しています。
湿らせたキッチンペーパーで包んで保存した方は、1週間経っても葉や茎にはりもあり、みずみずしい状態を維持しています。
並べるとこんな感じです。左上がキッチンペーパーで包んで保存するチンゲンサイで、右上は3日目のキッチンペーパーで包んで保存したチンゲンサイ、左下は5日目のチンゲンサイ、右下は1週間目のチンゲンサイです。
1週間たってもさほど大きな変化はないことがわかるかと思います。
ただ芯の断面はかなり色が変わってきています。
並べるとこんな感じです。左上は初日のキッチンペーパーで包んで保存するチンゲンサイの断面で、右上は3日目のキッチンペーパーで包んで保存したチンゲンサイの断面、左下は5日目のチンゲンサイの断面、右下は1週間目のチンゲンサイの断面です。
変色がかなり進んでいるのがわかるかと思います。
重さは215.8gで、初日の213.5gからは1.0%増加しています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日のキッチンペーパーで包んで保存するチンゲンサイ | 213.5g |
3日目のキッチンペーパーで包んで保存したチンゲンサイ | 215.0g(+0.7%) |
5日目のキッチンペーパーで包んで保存したチンゲンサイ | 216.1g(+1.2%) |
1週間目のキッチンペーパーで包んで保存したチンゲンサイ | 215.8g(+1.0%) |
こちらはポリ袋に入れて保存した1週間目のブロッコリーです。こちらもそれほど変化はなく、葉も茎もハリがありみずみずしいままです。
並べるとこんな感じです。左上が初日のポリ袋に入れて保存するチンゲンサイで、右上は3日目のポリ袋に入れて保存したチンゲンサイ、左下は5日目のチンゲンサイ、右下は1週間目のチンゲンサイです。
初日からあまり変化がないのがわかるかと思います。
断面は少し周囲の変色が進んでいます。
並べるとこんな感じです。左上は初日のポリ袋に入れて保存するチンゲンサイの断面で、右上は3日目のポリ袋に入れて保存したチンゲンサイの断面、左下は5日目のチンゲンサイの断面、右下は1週間目のチンゲンサイの断面です。
1週間たつとさすがに色の変色も出てきましたが、キッチンペーパーで包んだものほどではありません。
重さは233.2gで、初日の236.3gからは1.4%減少しています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日のポリ袋に入れて保存するチンゲンサイ | 236.3g |
3日目のポリ袋に入れて保存したチンゲンサイ | 234.8g(-0.7%) |
5日目のポリ袋に入れて保存したチンゲンサイ | 234.2g(-0.9%) |
1週間目のポリ袋に入れて保存したチンゲンサイ | 233.2g(-1.4%) |
こちらはそのまま野菜室で保存した1週間目のチンゲンサイです。かなりしなびれてきて全体的に小さく縮んで来ています。
並べるとこんな感じです。左上が初日のそのまま保存するチンゲンサイで、右上は3日目のそのまま保存したチンゲンサイ、左下は5日目のチンゲンサイ、右下は1週間目のチンゲンサイです。
1週間でかなりしなびれてきているのがわかるかと思います。
断面はさらに乾燥して少し内側にへこんで来ています。
並べるとこんな感じです。左上は初日のそのまま保存するチンゲンサイの断面で、右上は3日目のそのまま保存したチンゲンサイの断面、左下は5日目のチンゲンサイの断面、右下は1週間目のチンゲンサイの断面です。
こちらもかなりしなびれてきているのがわかるかと思います。
重さは103.0gで、初日の147.0gからは30.0%も減少しています。
ちなみにしなびてしまったチンゲンサイも、再生させて再びハリやみずみずしさを取り戻すこともできます。要は水につけて戻す方法なのですが、詳しくはしなびたチンゲンサイが元通りになるの?チンゲンサイの復活術、再生術を検証しますで解説しています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日のそのまま保存するチンゲンサイ | 134.6g |
3日目のそのまま保存したチンゲンサイ | 127.1g(-13.6%) |
5日目のそのまま保存したチンゲンサイ | 113.5g(-22.8%) |
1週間目のそのまま保存したチンゲンサイ | 103.0g(-30.0%) |
ちなみに1週間目のそのまま保存したチンゲンサイと、ポリ袋に入れて保存したチンゲンサイ、キッチンペーパーとポリ袋に入れて保存したチンゲンサイを並べるとこうなります。
並べるとそのまま保存したチンゲンサイのしなびれ具合がよくわかるかと思います。一方ポリ袋に入れたものと、キッチンペーパーとポリ袋に入れたものだと、どちらもそれほぞ差がなくハリやみずみずしさを維持しています。
断面を並べてみるとこんな感じです。
そのまま保存したものは芯だけでなく、芯の周りもしなびて縮んでいます。湿らせたキッチンペーパーとポリ袋で保存したものはハリはしっかりありますが、やや変色が目立ちます。一方ポリ袋に入れただけのものハリつやもあり、変色もそこまで出ていません。なのでおすすめはポリ袋に入れて保存する方法です。
ちなみに今回の検証については以下の動画でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。
チンゲンサイはゆでてから冷凍庫で保存してもいいです。まずは鍋に水を入れ、水1リットルに対して大さじ1の塩を加えて火にかけます。
沸騰したらまずは茎の部分を湯につけて20秒ほど茹でます。
葉の部分も浸してさらに20秒茹でたら鍋から上げます。
冷水にさらしてから水けをふき取り、適当な大きさにカットします。あとは冷凍用保存袋に入れ冷凍保存します。これで1か月は保存ができます。
チンゲンサイを少しでも長く日持ちさせたいならまずは購入段階でしっかりといいものを選ぶことも大切です。チンゲンサイは葉が濃い緑色でみずみずしく、葉先がピンとしているもの、茎は肉厚で幅が広く、ハリのあるものが良品です。
切り口は乾燥していなくて色も白いものがいいです。チンゲンサイの詳しい見分け方についてはチンゲンサイの見分け方・選び方、おいしさと鮮度を見分けるコツを紹介!で解説しています。
また以下ではチンゲンサイの見分け方・選び方を動画で解説しているので、併せて参考にしてみてください。
今回はチンゲンサイの保存方法が本当に効果があるのかどうかを検証してみました。結果はそのまま保存するとかなりしなびれてしまいますが、ポリ袋に入れるだけでもしっかりと乾燥を防げ、1週間たっても葉や茎にハリやみずみずしさを維持することができました。
乾燥対策で湿らせたキッチンペーパーを巻く方法も試してみましたが、こちらもみずみずしさとハリを維持することができました。ただキッチンペーパーを当てていた部分の変色が進んでしまうという点が気になりました。
ポリ袋で包むだけでもしっかりとハリやみずみずしさを維持でき、さらに断面の変色も抑えることができるので、保存するならこちらの方法をおすすめします。