HOME > 食品を上手に冷凍保存・解凍する方法 > 千切りキャベツの冷凍保存、生のままと茹でるでどっちが正解か検証したら意外な結果に!
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キャベツはあらかじめ千切りにしておけば、すぐに使えて便利ですが、カットすると鮮度が落ちるのも早くなります。冷凍保存もできますが、生の千切りキャベツを冷凍すると、解凍したときにどうしてもしなっとしていまいます。
一方キャベツは茹でてから冷凍保存すれば、比較的シャキシャキ感を残した状態で解凍できるといいますが、本当なのでしょうか。気になったので今回検証してみることにします。
まずはキャベツを茹でます。キャベツの葉を1枚ずつ剥がします。次に鍋に水と塩(水1リットルに対して小さじ1)を入れ、沸騰させます。
沸騰したらはがしたキャベツの葉をいれ、30秒ほど茹でます。
ゆであがったらさめるまで待ちます。冷めたらキッチンペーパーで水けをふき、そのあと千切りにします。ちなみにこちらがゆでた状態の千切りキャベツです。
生の千切りキャベツと並べるとこんな感じです。茹でると水分を吸収して生に比べ水っぽくはなりますが、それでもシャキシャキ感はしっかりとあります。
これを冷凍用の保存袋に入れて冷凍保存します。
茹でた千切りキャベツと比較するために、生のまま千切りにしたキャベツも冷凍保存します。ちなみにこちらが生の千切りキャベツです。
こちらも冷凍用保存袋に入れ、冷凍保存します。
それでは冷凍した茹でた千切りキャベツを解凍してみることにします。まずはこちらは冷凍して3週間たった茹でた千切りキャベツです。
これを流水解凍します。冷凍した茹でた千切りキャベツをポリ袋に入れ、口をしめてから大きめのボウルに入れます。そこに水を少しずつたらし、その状態でおいておきます。ちなみに水温は13.1度でした。
このまま20分ほどたらし続けていると解凍できました。こちらが解凍した茹でた千切りキャベツです。食べた感想はシャキシャキ感はしっかりと残っていました。冷凍する前の茹でたキャベツとも食べ比べてみましたが、若干冷凍前よりもしんなりはしていましたが、十分シャキシャキ感は維持できていました。
並べてみるとこんな感じです。左がゆでた千切りキャベツです、右はさらに冷凍して解凍した茹でた千切りキャベツです。若干冷凍して解凍した方はしなっとした感じはありますが、それほど大きな変化はないことがわかるかと思います。
次に冷凍した生の千切りキャベツを解凍してみることにします。まずはこちらは冷凍して3週間たった生の千切りキャベツです。
これを氷水解凍します。茹でた千切りキャベツの場合は流水解凍でも氷水解凍でもそれほど差はありませんが、生の千切りキャベツの場合は氷水解凍のほうがシャキシャキ感が残りやすいので、こちらの解凍方法を試します。
冷凍した生のキャベツと冷凍した茹でたキャベツの解凍方法は、どれが一番いいのかについては冷凍キャベツの解凍方法、自然解凍、流水解凍、氷水解凍のどれがいいのか検証してみたでも詳しく検証しているので、併せて参考にしてみてください。
解凍はまずは冷凍した生の千切りキャベツをポリ袋に入れ、軽く口をしめます。これを大きめのボウルに入れ、さらに水を入れてから氷を入れて冷やします。この状態でおいておきます。この時の水温は1.8度でした。
ポリ袋に入れた状態だと浮いてくるので、皿を沈め、さらに上に水を入れた計量カップをのせて重石にしました。
解凍は1時間ほどでできました。こちらが氷水解凍した生の千切りキャベツです。見た感じはまるで茹でた千切りキャベツのように水っぽくなっています。
食べた感想はシャキシャキ感はかなり減っていて、しなっとして水っぽいです。これをサラダなどで使うのは正直厳しいかなといった感じです。
生の千切りキャベツと並べてみるとこんな感じです。左が生の千切りキャベツで、右は冷凍してから解凍した生の千切りキャベツです。もう見た目が全然違うのがわかるかと思います。
さらに流水解凍した茹でた千切りキャベツとも並べてみましょう。左は解凍した生の千切りキャベツで、右は解凍したゆでた千切りキャベツです。茹でたほうは見た目でもしっかりとハリがあるのがわかるかと思います。
冷凍した千切りキャベツを加熱調理で使う場合はどうなるかも見ていきます。まずは冷凍した茹でた千切りキャベツです。フライパンを中火で加熱した後、冷凍した茹でた千切りキャベツを加えて炒めます。
こちらが加熱解凍した冷凍した茹でた千切りキャベツです。触感はしっかりとシャキシャキ感がありました。
ちなみに冷凍する前の茹でた千切りキャベツと流水解凍した茹でた千切りキャベツ、加熱解凍した茹でた千切りキャベツを並べるとこんな感じです。
炒めることによって見た目にも水っぽさがなくなっているのがわかるかと思います。
次に冷凍した生の千切りキャベツを加熱解凍してみることにします。こちらもフライパンを中火で温めてから冷凍した生の千切りキャベツを加え、加熱解凍します。
こちらが加熱解凍したものです。こちらは氷水解凍した場合よりも大分シャキシャキ感は残っています。
ちなみに冷凍する前の生の千切りキャベツと氷水解凍した生の千切りキャベツ、加熱解凍した生の千切りキャベツを並べてみるとこんな感じです。こちらも氷水解凍したものに比べると、水っぽさが抜けているのがわかるかと思います。
同じ加熱解凍の場合では、生の千切りキャベツよりも茹でた千切りキャベツのほうがシャキシャキ感はありました。両者を並べてみるとこんな感じです。左は加熱解凍した生の千切りキャベツで、右は加熱解凍した茹でた千切りキャベツです。
比べてみると生のほうが若干ハリがなく、茹でてある方が少しハリがあるのがわかるかと思います。加熱調理で使う場合でも茹でてから冷凍した千切りキャベツのほうが食感はいいです。
ちなみに今回の検証については以下の動画でも取り上げているので、併せて参考にしてみてください。
それでは解凍した千切りキャベツを使った簡単で美味しいレシピを紹介します。今回紹介するのは千切りキャベツとハムのマヨサラダです。使う材料は以下の通りです。
まずは千切りキャベツを解凍します。次にキュウリを細切りにしてボウルに入れ、塩をきゅうり1本に対して小さじ1/4入れてよく揉み、10分ほど置いておきます。10分経ったら軽く水けをしぼります。
そこに解凍した千切りキャベツ、細切りにしたハムを加えます。
さらに調味料Aを加えてよく混ぜ合わせたら出来上がりです。
こちらは冷凍した茹でた千切りキャベツを使って作った千切りキャベツとハムのマヨサラダです。
一方こちらは茹でてから冷凍せずにそのままの千切りキャベツを使って、作った千切りキャベツとハムのマヨサラダです。
並べるとこんな感じです。左は冷凍した茹でた千切りキャベツを使って作った千切りキャベツとハムのマヨサラダで、右は冷凍せずにそのまま茹でた千切りキャベツを使って作ったものです。見た目にはそんなに違いは見られません。
肝心の味ですが、シャキシャキ感に関しては冷凍せずに茹でてそのまま使ったものの方が、やはり強かったです。ただ冷凍して解凍したものも、シャキシャキ感はやや劣りますが、それでも十分おいしくいただけました。
ちなみに以下の動画では、実際に冷凍した茹でた千切りキャベツを使っても、マヨサラダがおいしく作れるのかどうかを、冷凍せずに作ったマヨサラダと比較して検証しています。こちらも参考にしてみてください。
今回は茹でてから冷凍保存することで、解凍してもシャキシャキ感をキープできるのかどうかを検証してみました。結果は冷凍する前と比べると若干シャキシャキ感は落ちますが、それでもしっかりその食感を維持することができることがわかりました。
比較のために冷凍した生の千切りキャベツでも試してみましたが、こちらは氷水解凍したところ、大分しなっとした触感になってしまいました。やはり先に茹でておくことが効果的なようです。
参考までに加熱調理で使う場合を想定して加熱解凍もしてみました。こちらは生の千切りキャベツでもそれなりにシャキシャキ感はありましたが、やはりこちらも茹でた千切りキャベツのほうがシャキシャキ感は強かったです。
なので解凍して使う場合でも、加熱調理で使う場合でも千切りキャベツは茹でてから冷凍保存することをおすすめします。