いつも行く産直で、葉の一部が紫色に変色したキャベツを見かけたので試しに買ってみました。ただ通常のキャベツとは違って暗い紫色なので、そのまま食べても大丈夫なのかどうかは気になるところです。
そこで今回は実際に食べて見てどんな味なのか、またなぜ紫色に変色してしまうのかについて詳しく検証していくことにします。
まずなぜ紫色に変色するのかというと、キャベツは低温にさらされるとアントシアニンと呼ばれる色素成分を生成して、アントシアニンが増えると表面が徐々に紫色に変色していくそうです。
ちなみにアントシアニンはポリフェノールの一種で目にいい成分だといわれていて、食べても問題はありません。
調べてみたところ実は紫色に変色したキャベツは味もいいそうです。というのもキャベツは低温にさらされると、凍らないように糖分を蓄えるそうです。その結果通常のキャベツよりも甘みは増します。
なので紫色に変色したキャベツはむしろ甘みがあっておいしいキャベツということになります。
ただ実際の所本当に甘みがあっておいしいのかどうかは食べて見ないことにはわかりません。そこで実際に食べて見ることにしました。
まずはこのように紫色に変色したキャベツの葉を1枚はがしてみました。
驚くことに変色しているのは表面の葉だけで、中の葉に至っては明るい黄緑色をしていました。
さらに紫色に変色したキャベツですが、このように裏側を見ていみるとこちらは特に変色は見られず、緑色の通常のキャベツの色でした。
変色といっても外側の葉のさらに表面だけにとどまっているようです。
一応断面もこのようにカットしてみましたが、やはり中はきれいな黄緑色をしています。
それでは実際に食べ比べて見ることにします。こちらは紫色に変色したキャベツをカットしたものです。食べて見たところ特に普通のキャベツとは違った感じはなくて、普通にキャベツの味がしました。
紫色なので苦みなどがあるんじゃないかと思っていたのですが、苦みは一切なくて甘くておいしいキャベツでした。
次に比較のために下の明るい緑色のキャベツの葉も同じように食べやすい大きさにカットしてみました。こちらを食べて見たところ、やはりおいしいキャベツの味がしました。
甘みに関しては紫色の部分も甘みはしっかりありましたが、緑の方はさらに甘みが強い感じがしました。確かに甘みが増しておいしいキャベツなんだなといった感じです。
味の違いをまとめるとこんな感じです。
ちなみに紫色に変色した外側のキャベツの葉ですが、このように茹でて見ることにします。
するとだんだんと紫色が薄れて緑色に変わってきました。
こちらは茹でた紫色に変色したキャベツです。すっかり紫色が取れて緑になっているのがわかるかと思います。
並べるとこんな感じです。全然色が変わってきているのがわかるかと思います。
ちなみに色素成分のアントシアニンですが、熱が加わると分解しやすいそうです。なので茹でたら元の緑色に戻ってしまったようです。
紫色が気になる場合はこのように茹でてから食べるといいです。ただアントシアニンの成分をしっかりと取りたいなら茹でずに生で食べた方がいいでしょう。
ちなみに今回の検証についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
今回は葉の一部が紫色に変色したキャベツは食べれるのかどうか、味はどうなのかを実際に食べて検証してみました。紫色に変色したキャベツも味には特に問題はなくおいしくいただけました。
またその下の黄緑の葉のキャベツも食べて見ましたが、低温下にさらされて糖分を蓄えているせいか、甘みも強くておいしかったです。
紫色ということで敬遠しがちな見た目ですが、実は低温下にさらされて甘みの増したおいしいキャベツだったわけです。
店頭で見かけたらむしろラッキーだといってもいいくらいです。みかけた際はぜひ一度購入してみてはいかがでしょうか。