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HOME > いろはに香辛料 > 山椒、木の芽の効能、味や香り、使い方、利用法について



山椒、木の芽の効能、味や香り、使い方、利用法について



木の芽の画像


山椒の紹介



山椒の使用部位と原産地

ミカン科の落葉灌木(低木)で、茎、葉、花、実、樹皮のすべてが香辛料として使われます。他からの伝来ではなく、日本が原産の香辛料です。このほか中国も原産地の一つです。

山椒の歴史

古名ではハジカミ(波士加美または波自加彌)と呼ばれ、その名は食べると刺激で顔がゆがむというところに由来します。山椒は日本の古い書籍にもたびたび登場していて、記紀(古事記と日本書紀の総称)の歌にも「椒(はじかみ)」の名は見られます。石器時代の貝塚からも山椒の種子が発見されていて、有史以前から日本で利用されていたといいます。日本の山野で普通に見られる香辛料です。

中国でも8世紀に皇帝がお茶に凝乳(ぎょうにゅう・牛乳に酸や酵素を加えて作る固形物)と山椒を入れてのんだとされる記録や、焼いたあひるを山椒と塩で味付けしたといった記録が残っています。

山椒の呼び名

山椒は日本ではさんしょう、ハジカミと呼びますが、中国では山椒の赤い実が赤い花のように見えることから花椒(ホアジィアオ)と呼びます。下の画像が実山椒ですが、パカっと花が咲いたような形をしています。この実山椒を粉末にしたものが粉山椒です。このほかアニスペパー、四川ペパー、朝倉山椒、チャイニーズペパー、フラワーペパーなどとも呼ばれます。ペパーと付いていますが胡椒とはまったくの別物です。

花のように見える実山椒の画像

ハジカミの語源

山椒の実は未熟だと緑色をしていますが、初秋にかけて熟してくると暗褐色に変化します。熟した実は自然にはぜて、割れた実の中から黒い種子がでてきます。このように自然にはぜることからハジケルミが転じてハジケミ、ハジカミとなったというのがその名の由来です。ハジカミの名前にはもう一つ説があって、果皮の辛味がニラ(古名でカラミ)の様に辛かったことから、ハゼカラミが転じてハジカミになったという説です。

特徴解説
学名Zanthoxylum piperitum
名称Japanese pepper(英)、poivrier du japon(仏)、花椒(ホアジィアオ・中国)、山椒(さんしょう・日本)
原産地日本、中国
種類ミカン科の落葉灌木(かんぼく)
樹高100〜300
使う部位茎、葉、花、実、樹皮



山椒の特徴



山椒の味や香り

木のようなさわやかな香りとしびれるような刺激的な辛味があります。芳香成分のシトロネラールはレモン油にもよく似た香りがします。辛味成分サンショールは麻酔作用があるので舌がしびれるようなピリッとした辛味が特徴です。

山椒は各部位が使われる

日本で古くから使われていることもあって、山椒には部位ごとにそれぞれ名前があります。よく使われるのは実の部分である実山椒、青山椒です。青山椒は熟す前の青い実を指し、熟して赤茶色に変色したものを実山椒といいます。実山椒を粉にしたものが粉山椒です。日本では葉の部分である木の芽もよく使われます。このほか花の部分である花山椒、若枝の皮をつかう辛皮などもあります。各部位についてそれぞれ詳しく見て行くことにします。



木の芽の特徴とよく合う料理



木の芽

山椒の若葉を指す。ほのかな香りがただよう。山椒の葉は春先から初夏までが食べごろ。それを過ぎると香りも苦味もぐんと落ちる。味噌に合えたりてんぷらにしてもいい。主に薬味としてお吸い物やちらし寿司などに使われます。薬味とは料理に添えて、彩りと香りを加えるものです。木の芽は洗って水切りしたものを手のひらで叩いてから使うと香りよくでます。

木の芽の画像2

木の芽をたたくとなぜ香りがよくでるのか

木の芽の香り成分である精油は葉の油室または油包と呼ばれる組織に含まれていて、たたくことでこの組織が壊され中の精油成分が外に出てくることで強い芳香を放つようになるわけです。



青山椒・実山椒の特徴とよく合う料理



青山椒、実山椒

山椒の果実で未熟実は実が緑色をしていることから青山椒とも呼ばれます。熟して赤茶色になったものを実山椒といいます。最も香りと辛味が強い。青山椒は6月から7月ごろに出回り、実山椒は11月ごろに出回ります。実山椒は果皮をすりつぶして粉山椒として使います。ちなみに下の画像は実山椒です。

実山椒の画像

青山椒はシーズンに買って冷凍保存を

青山椒のシーズンは6〜7月で、この時期にはスーパーなどの店頭でも見かけることが多いです。青山椒はシーズンを過ぎると店頭ではほとんど見かけなくなります。青山椒はぬか床の材料としても使われますが、購入できるシーズンが限られているのでシーズンに買いだめして冷凍しておくといいです。まれに冷凍された青山椒が売られていることもあります。以下のリンクでは冷凍物の青山椒について紹介してます。

青山椒の商品一覧

青山椒の下ごしらえ

青山椒は辛味が強いので食べるときはまずは鍋にたっぷりの水を入れて青山椒を入れ、中火で5〜6分ほど茹でます。いったんザルに上げた後、ふたたび1時間ほど水にさらして(途中で何度か水を変え)辛味をぬきます。水にさらす時間によって辛みは変わってきます。辛みを抑えたい場合はさらに水にさらす時間を長くするといいです。実際に食べてみて好みの辛さかどうかを確認するといいでしょう。下茹でした青山椒は佃煮やみそ漬、ぬか床の材料などにしてよく食べられます。ちなみに下の画像は青山椒です。

青山椒の画像

ちりめん山椒の作り方

青山椒を使った料理であるちりめん山椒の作り方を紹介します。まずは鍋に酒、みりん、しょうゆを入れて一煮立ちさせ、ちりめんじゃこを加えて弱火で煮詰めます。煮汁が半分ほどになったら下ごしらえした青山椒をくわえて煮汁がなくなるまで煮詰めたら完成です。保存は冷蔵庫で2週間ほど可能です。

・ちりめんじゃこ … 200g
・実山椒 … カップ1/2
・しょうゆ … 75
・酒 … 125cc
・みりん … 35



粉山椒の特徴とよく合う料理



粉山椒の特徴

秋ごろに山椒の実が十分に熟し、皮が2つに割れます。割れた皮の中には黒い種子が入っていますが、とても苦くて硬いので食べれません。使うのは割れた皮のほうです。皮は粉にして利用します。うなぎの蒲焼きにかけるのがこの粉山椒です。11月ごろが旬です。

山椒の果皮、果実、種子の画像

粉山椒のよく合う料理

粉山椒がよく合う料理といえばうなぎのかば焼きが代表的ですが、それ以外でも甘辛い味の料理にもよく合います。例えばきんぴらや照り焼き、すき焼き、焼き鳥などです。他にも貝類のみそ汁などにもよく合います。

粉山椒の画像

粉山椒と塩を合わせて使う

粉山椒と塩を合わせたものをからあげなどにかけてもおいしいです。後口がさっぱりとします。中国でも山椒と塩を混ぜた調味料である花椒塩がよく使われます。花椒塩は山椒大さじ2と岩塩大さじ3、ホワイトペパー小さじ1を混ぜ合わせて作ります。



花山椒、辛皮の特徴とよく合う料理



花山椒

4〜5月ごろに咲く黄色い花。酢づけなどにして食べる。

辛皮

若枝の皮。醤油や味噌漬けなどにして食べる。



山椒のよく合う料理



強い香りと辛味は、料理の香り付けや辛味つけ、臭味けしなどに利用されます。山椒の葉(木の芽)は料理に添えたりてんぷらに、山椒の実は味噌煮や佃煮に、粉末はうなぎの蒲焼きなどにふりかけます。 山椒の特徴を使用部位、加工の仕方ごとに表にまとめると次のようになります。

名前使用部位用途
木の芽若葉3〜5月吸い物や和え物に添える、てんぷらなど
花山椒4〜5月酢漬けなど
実山椒6〜7月佃煮や味噌煮など
粉山椒実の果皮11月うなぎの蒲焼き、甘辛い味の料理、焼き鳥、みそ汁など



山椒の長期保存はホールで



ホールとは加工する前の原型の状態でさんしょうなら粉末にする前の熟した果皮になります。果皮に含まれる芳香成分のシトロネラールやカラミ成分のサンショールは、粉末にすると成分が変化しやすいので、長期保存には向いていません。長期で保存するなたホールの状態が適していて、使用する際に粉末にするといいでしょう。

通常の保存では木の芽は湿らせたキッチンペーパーで挟んでビニール袋に入れて冷蔵庫で保存します。乾燥した実や粉末は密閉容器に入れて保存します。



山椒の雑学



山椒は薬としても利用されてきた

まぶたの上にできものが出来たときに、その日の宵(日が暮れて暗くなったとき)にさんしょうの実を5粒そのまま丸呑みすると、翌朝にはできものが治っていたという言い伝えがあるように、山椒は昔から薬としても利用されてきました。代表的なのは正月のお屠蘇(おとそ)です。お屠蘇は邪気をはらうために飲む縁起物のお酒で、山椒やシナモン、桔梗(ききょう)、防風、白朮(ビャクジュツ)などが加えられています。この配合は中国の魏の名医華陀の処方によるものだといわれています。

山椒に含まれるサンショールには食欲増進や基礎代謝上昇といった効果があります。

山椒は小粒でぴりりと辛いとは

ことわざに「山椒は小粒でぴりりと辛い」というのがありますが、これは山椒の実のように体の小さなものでも、ピリッとした辛さのように気性の鋭さと才能を持ち合わせた人物であるので、侮ってはいけないという例えです。

山椒の実がなるのは雌株

山椒には雌株と雄株がありますが、実がなるのは雌株です。ただし近くに雄株がないと結実は難しくなります。そのため山椒を育てて実を利用したいなら、雌雄両方の株を植える必要があります。



山椒を購入するなら



山椒を扱う大手メーカー

粉山椒や、実山椒、青山椒、木の芽はスーパーなどでも市販されていて、ネットでの購入も可能です。メーカーはマコーミックやGABAN、S&Bのものが多いです。マコーミックはアメリカの大手スパイスメーカーで、日本では有機食品が製造・販売を行っています。GABANは大手食品メーカーのハウス食品のブランドで、S&Bはエスビー食品のブランドです。

山椒の商品一覧

ミルがあると便利

山椒を粉として使う場合、最初から粉になっているものよりも、引き立てたばかりのものの方が香りは強いです。そのためその都度引いて使えるようにホール(実)の状態でビン詰めされて市販されている商品もあります。こうした商品には別にミル(引き立て器)を用意しなくてもいいよう、上半分がミルになっているものもあります。ただしシンプルな形状のため粉の粗さなどは調整できません。香辛料をよく利用される方は、セラミック製で強度も強く、粉の粗さも調節できる専用のミルを一つ購入しておくのもいいかもしれません。

スパイスミルの画像

ミルは分解すると以下のようになっています。分解して洗うことができるので便利です。

スパイスミルを分解した画像

以下のリンク先で人気のミルについて紹介しています。

ミルの商品一覧





※参考書籍
スパイスのサイエンス スパイスを科学で使いこなす!
スパイス完全ガイド
材料の下ごしらえ百科
食材図典 生鮮食材篇
からだにおいしい 野菜の便利帳
もっとからだにおいしい 野菜の便利帳
素材よろこぶ調味料の便利帳
クロワッサン特別編集 昔ながらの暮らしの知恵。










最終更新日 2017/08/28
公開日 2004/08/16



















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