里芋も親芋からカットしてすぐのものだと、切り口もきれいでみずみずしいものです。ただこれも時間の経過とともに徐々にみずみずしさは失われ、色も変色していききます。なので切り口の色というのは里芋の鮮度を見分ける1つのポイントになります。
そこで今回は時間の経過とともに切り口の色がどのように変わっていくのかを、実際に観察してみることにします。
今回は里芋をそのまま冷蔵庫の野菜室で保存する場合、新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、野菜室で保存する場合、新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、常温で保存する場合の3つの保存の仕方で、それぞれ切り口の色がどのように変わっていくのを観察していきます。
まずは里芋をそのまま野菜室で保存する場合です。こちらは初日の状態です。みずみずしさがあり、色も白くてきれいです。
こちらは3日目の状態です。表面がだいぶ乾燥してきています。色も少し変色してきています。
こちらは5日目の状態です。切り口はさらに乾燥してきていて、色も茶色味をを帯びてきています。
こちらは1週間目の状態です。さらに乾燥して表面の凹凸も目立ってきています。
こちらは10日目の状態です。すっかり乾燥して色も茶色から黒みを帯びたこげ茶色っぽい色に変化してきました。
並べるとこんな感じです。日ごとに乾燥が進み、茶色から徐々に黒っぽいこげ茶色になっていく様子がわかるかと思います。
次は里芋を新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存する場合の里芋の切り口の色の変化について見ていきます。
まずは初日の状態です。こちらも初日は色もきれいで、切り口にみずみずしさがあります。
こちらは3日目の状態です。切り口表面が少し乾燥してきて、色も少し茶色っぽくなってきています。
こちらは5日目の状態です。さらに少し乾燥が進み、色もさらに少し茶色っぽくなってきています。
こちらは1週間目の状態です。少し乾燥が進んでいます。
こちらは10日目の状態です。色見がさらに茶色っぽく変色してきています。
並べるとこんな感じです。こちらも日数の経過とともに乾燥と変色が進んでいる様子がわかるかと思います。ただそのまま野菜室で保存したものほど程度はひどくはありません。
次は里芋を新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、13度から14度くらいの常温で保存する場合の里芋の切り口の色の変化について見ていきます。
まずは初日の状態です。こちらも初日は白くて色もきれいです。
こちらは3日目の状態です。やや乾燥してきていて、色も少し茶色っぽくなってきています。
こちらは5日目の状態です。さらに少し茶色みが増してきています。
こちらは1週間目の状態です。少し茶色の範囲が増えてきています。
こちらは10日目の状態です。さらに乾燥が進み茶色への変色も広がっています。
並べるとこんな感じです。こちらもそのまま保存したものほどではありませんが、乾燥と変色が徐々に進んでいるのがわかるかと思います。
最後に保存方法ごとに切り口の変色具合を並べて比較してみます。まずは1日目です。1日目はどの保存方法でも奇麗な状態です。
これが1週間たつとこうなります。そのまま保存したものはだいぶ表面が乾燥して、凹凸もはっきりしてきています。一方新聞紙とポリ袋に入れ、野菜室と常温で保存したものは、どちらも乾燥と変色はありますが、凹凸が目立つほどではありません。
こちらは10日目です。やはりそのまま保存したものがかなり乾燥と変色が進んでいるのがわかるかと思います。
里芋の切り口も保存の仕方でその変色や乾燥の進行具合はだいぶ変わってくるようです。そのまま保存したものに比べて、新聞紙とポリ袋に入れたものは、野菜室で保存したものも、常温で保存したものも、どちらも乾燥や変色が抑えられているのがわかるかと思います。
ちなみに里芋の保存方法全般については里いもの保存方法と保存期間、長持ちのコツで詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみてください。
なお今回の検証については以下の動画でも詳しく解説しています。
今回は里芋の切り口が時間の経過でどのように変わっていくのかを、3つの保存方法でそれぞれ見ていきました。乾燥や変色自体はどの保存方法でも日数の経過とともに進んでいきますが、その程度は乾燥対策を何もしていない、そのまま保存したものが最も早く進みます。
里芋を購入する場合、切り口の部分が乾燥して茶色や黒っぽくなっていたら、このように親芋からカットしてからだいぶ日にちが経っていることになります。今回の検証を里芋選びの際の参考にしていただけると幸いです。