HOME > 食品を上手に冷凍保存・解凍する方法 > じゃがいもの冷凍保存、生、レンジのどれが正解なのかを検証してみた
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じゃがいもも冷凍保存すれば長期保存が可能です。ただ冷凍保存する場合、生のままでいいのか、レンジで加熱してからの方がいいのかは気になるところです。
そこで今回は実際に生とレンジで加熱したものを冷凍保存してみて、その違いを検証してみることにします。
それではじゃがいもの冷凍保存の仕方を解説します。まずはじゃがいもの皮をむいて乱切りにします。
生で冷凍保存する場合はこれを冷凍用保存袋に入れ、冷凍保存します。
こちらが冷凍保存して3週間たった生のじゃがいもです。
もう一つはじゃがいもをレンジで加熱してから冷凍保存します。こちらも皮をむいてカットします。これを耐熱容器に入れ、上からフワッとラップをのせます。ラップは軽く乗せるだけでいいです。
加熱時間はじゃがいも100gなら600Wで3分、500Wなら3分40秒です。加熱する時間はじゃがいもの量によって加減します。例えばじゃがいも200gなら600Wで6分、500Wなら7分20秒になります。
こちらがレンジで加熱したじゃがいもです。
冷めるまで待ち、冷凍用保存袋に入れます。金属トレイを下に敷いてから冷凍保存します。
こちらが冷凍保存して3週間たったレンジで加熱したじゃがいもです。
それでは冷凍したじゃがいもを実際に解凍してみることにします。解凍は流水解凍で行います。
解凍には自然解凍や氷水解凍もありますが、検証した結果流水解凍したものが効率がよかったので、今回は流水解凍にします。
詳しくは冷凍したじゃがいもの解凍方法、自然解凍、流水解凍、氷水解凍、加熱解凍のどれがいいのか検証してみたで解説しています。
ちなみに生のじゃがいもは流水解凍はしません。まだ火が通っていないので、解凍しても食べられないからです。こちらは後で加熱解凍の方で検証します。
では実際にレンジで加熱したじゃがいもを流水解凍してみることにします。
まずは冷凍したレンジで加熱したじゃがいもをポリ袋に入れます。ポリ袋に入れる際はなるべく中の空気を抜いたほうが、じゃがいもが水に触れる面が増え、その分解凍時間も短くなります。この時ストローがあると便利です。
ストローをこのようにポリ袋の中に入れ、吸ったときに中に空気が入らないように、ポリ袋を指で押さえます。吸うときに少し指を緩めてストローで中の空気を吸いだします。吸ったらまた指をギュッと押さえます。2、3回吸うのを繰り返すとしっかりと空気を抜けます。
あとは指で押さえたままさっとストローを抜きます。ポリ袋をねじってからしっかりと締めます。これでこのように密閉することができます。
これを容器に入れ上から水を流します。このまま流水解凍します。
水温は21度ほどで20分ほどで流水解凍できました。
流水解凍するとこのようになります。見た目は冷凍する前よりも少しパサっとした感じです。
並べるとこんな感じです。左は冷凍する前のレンジで加熱したじゃがいもです。真ん中は冷凍したレンジで加熱したじゃがいも、右は冷凍して流水解凍したレンジで加熱したじゃがいもです。
食べた感想ですが、味の方はしっかりとじゃがいもの味がしました。食感はやや粉っぽい感じがします。
比較のためにその日に買ってきてレンジで加熱したものも食べ比べてみました。こちらがその日にレンジで加熱したじゃがいもです。味は冷凍してから流水解凍したものよりも濃かったです。食感はしっとりとしてなめらかでした。
どうやら冷凍して解凍するとじゃがいもの味は少し薄くなり、食感も粉っぽくなってしまうようです。ただその日に買ったものに比べると少し薄くはなっていますが、それでも十分じゃがいもの味はします。
味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。
次は冷凍保存したレンジで加熱したじゃがいもと生のじゃがいもをレンジで加熱してから食べ比べてみることにします。
まずは冷凍した生のじゃがいもを耐熱容器に入れ、ラップをしてレンジで加熱します。加熱時間は生なので100gで600Wで5分30秒加熱しました。
こちらはレンジで加熱解凍した生のじゃがいもです。つまようじで刺してみてもすっと入り、しっかりと中まで柔らかくなっています。
食べて見たところ食感はしっとりとしてなめらかで、その日に買ってきたジャガイモをレンジで加熱したものとほとんど変わりません。ただ味の方はだいぶ薄くなっていました。
生のじゃがいもと冷凍した生のじゃがいも、加熱解凍した生のじゃがいもを並べるとこんな感じです。
一方冷凍したレンジで加熱したじゃがいもも再びレンジで加熱解凍してみることにします。こちらは一度火を通しているので、100gで600Wで3分加熱しました。レンジで加熱解凍するとこうなります。
食べて見たところは味の方は流水解凍したものとそれほど差はありません。その日に買ったじゃがいもをレンジで解凍したものより少し味が薄い感じです。
ただ食感はしっとりとしてなめらかになっていました。流水解凍だと粉っぽかったので、この変化は驚きでした。
レンジで加熱したじゃがいもとそれを冷凍して流水解凍したもの、さらに加熱解凍したものを並べるとこんな感じです。
生とレンジで加熱したじゃがいもですが、食感自体はどちらもそんなに差はありませんでした。ただ味の方はかなり差が出ました。ここまで差が出るかと正直驚きました。やはりじゃがいもは生ではなく一度加熱してから冷凍保存した方がよさそうです。
味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。
今回の検証については以下の動画でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。
今回はじゃがいもを冷凍保存するなら生とレンジのどれがいいのかを検証しました。結果は生の場合は冷凍して解凍するとかなり味が薄くなってしまいます。
一方レンジで加熱したものは、冷凍する前に比べると少し味は薄まりますが、それでもしっかりとじゃがいもの味はキープできています。なのでじゃがいもを冷凍する場合はレンジで加熱してから冷凍するのをおすすめします。
ちなみに解凍方法ですが、流水解凍でも食べれますが、加熱解凍の方がしっとりとしてなめらかだったので、解凍自体は加熱解凍をおすすめします。