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おいしいご飯の炊き方のコツ


米をとぐコツ
炊く前に米を洗うのは米表面についた細かいぬかを洗い流すためです。ぬかは栄養分が豊富ですがぬか特有の臭みがあるため、残っていると炊いたときに味が落ちます。そのためぬかを洗い流す作業が必要になります。3、4回水を替えて米を洗えばぬかはだいたい流れ去ります。後は削れ落ちたでんぷんなどが溶け出してくるだけなので、透明になるまで洗う必要はないでしょう。あまり長く洗うのではなく、3,4回洗ってぬかを落とせば十分でしょう。



また強くとぎすぎるのもよくないです。ヌカを落とそうと強く力をいれてとぐと米がかけたり割れたりします。これを「花咲き米」といいます。名前はきれいですが割れて表面積が増えた分吸水も進み、べちゃっとした仕上がりになります。またデンプンやビタミンB1などの栄養素も流出して味も落ちます。米にわずかに残っているビタミンB1は軽く洗うと20%ほどが抜け出すのに対し、しっかり洗うと50%近くぬけだします。面倒だからと泡だて器を使って混ぜるの米が割れてしまうので避けましょう。精米技術も進んでいるので、力をこめてとがなくてもヌカは十分に落とせます。米をとぐときは指を立て小さな円を描きながら、米をこすり合わせるように軽く洗うといいです。

しかしながらしっかり洗ったのにぬかのにおいが残ってご飯がおいしくないことがあります。これは主に洗い方が原因として考えられます。米を洗うとぬかがとぎ汁にうつって白く濁りますが、そのとぎ汁に米を1分もつけておくと、米が水を10%近く吸水してしまいます。この時水中に浮いたヌカのにおいも一緒に米にうつってしまいます。吸水によってうつったにおいは、さらによく洗ったところでその際の水の吸水によりさらに深くしみこんでしまいます。米の吸水率は1回目に洗ったときが最も高く、2回目からはがくんと下がります。またぬかも1回目で落ちる量がもっとも多く、2回目以降はその量もかなり減ります。したがって1回目の洗浄に時間をかけないで手早くやることが大事です。水が少ないとそのとぎ汁のヌカの濃度も高くなりにおいもうつりやすくなるので、一回目はたっぷりの水で2、3回さっとかき混ぜ、すぐに水を変えるようにしましょう。2回目以降は余裕を持って洗っても大丈夫です。


お湯で洗っても大丈夫?
冬場は水の温度も低いのでお湯で洗いたくなるという方もいるのではないでしょうか。しかしながらこれはやめたほうがいいです。お湯で洗うとその分吸水が進んで、ヌカが溶け出したとぎ汁を取り込みやすくなります。またお湯を使うと米の糊化を促す酵素の働きが活性化するので、糊化したデンプンがお湯に溶け出し味が落ちてしまいます。糊化については後で詳しく解説します。


夏場で30分、冬場で1時間
ふっくらとしたご飯を炊くコツは、炊く前にお米をお水に十分に浸しておくことです。水温によって浸す時間は異なりますので、夏場で30分、冬場だと1時間は浸しておきます。水の温度が高くなると米の吸水率が上がるので、急ぎの場合はぬるま湯で10分ほど浸しておきます。時間を早めようと熱いお湯に浸すのはやめたほうがいいです。また長く浸しすぎると水を吸いすぎて米の組織が弱まり、形が崩れやすくなるので注意してください。しっかりと浸すことでお米の芯にまで十分水分が行き渡り、炊きあがりもふっくらとおいしいご飯が出来上がります。炊飯器の中には浸し機能がついていて、洗ってすぐに入れられるものもあるようです。


でんぷんの糊化が大事
米の主成分であるでんぷんはブドウ糖が鎖状に並んでいて、ブドウ糖のアミロースとアミロペクチンが固く結合しています。この状態をβ(ベータ)デンプンといいます。この結合はとても強いため通常は中に水分が入り込めません。ここに熱を加えるとアミロースとアミロペクチンの結合が緩み、水が中に入り込みやすくなってデンプンに粘りが出ます。この状態をα(アルファ)デンプンといいます。米のデンプンがβデンプンになることをβ化、αデンプンになることをα化、または糊化ともいいます。

糊化したでんぷんは消化吸収もよく、うまみもますので、おいしいご飯には不可欠な要因です。芯にまで十分にお水を吸わせることで中まで糊化したおいしいご飯が炊き上がります。逆にいえば、水分が芯まで行き渡らないと、中までしっかりと糊化できずにおいしさも半減してしまうというわけです。水分と熱、この2つが落ちてくると、しだいにお米のでんぷんはベータ型(生のでんぷん)へと変化します。うまみも落ち、消化吸収も遅くなります。炊き立てが一番おいしく、時間の経過とともに味が落ちてくるのはこうした理由からです。

デンプンの特徴
αデンプンβデンプン
ブドウ糖の結合ゆるい強固
粘りと固さ粘りがあって柔らかい固い
消化吸収よい悪い
うまみうまみがでるうまみが落ちる


水の量は?
ご飯を炊くときの水の量は基本は米の2割り増しです。固め、柔らかめ、お好みで分量を微調整するといいでしょう。


ご飯を釜で炊く手順
「はじめチョロチョロ、なかパッパ、ブツブツいうころ火を引いて、赤子泣いても蓋とるな」という言葉をきいたことがある方もおおいのではないでしょうか。これはごはんを上手に炊くときのコツを表した言葉です。まずはご飯を炊く手順を見ていきましょう。

米を炊く時は中火でゆっくりと加熱してます。

沸騰してブツブツ言い出したら吹きこぼれないよう弱火にし、15分ほど炊きます。

火をとめる前に一瞬(5秒ほど)強火にします。

火をとめて10分〜15分ほど蒸らします。

ご飯を炊くと沸騰してねばねばした粘着物質がふきこぼれることが有ります。これは「おねば」といい、うまみや甘みなどのもとになる糖分からなるので、せっかくの栄養分が吹きこぼれてしまわないよう注意しましょう。吹きこぼれそうならはやめに火加減を弱火に落とすといいです。

火をとめる前に一瞬強火にするのを「追い炊き」といいます。米が炊き上がってしばらくすると釜の上部にある水分が、釜の底にある米に落ちてべちゃっとしてしまいます。これを「釜返り」といいます。最後に一瞬強火にすることでこの釜の上部にある水分を飛ばしてあげます。これで釜返りを防ぐことが出来ます。

加熱していくと水分はほとんどなくなり、米粒の隙間が蒸気の通り道となって、その通り道は最後は穴となって残ります。炊く最後のほうになると下の方の蒸気まですべて上の方に移動し、底の部分が焦げてしまうことが有ります。もし仕上がりでこげが出てしまう場合は、最後の3、4分は弱火からさらにいっそう火を弱めてとろ火で炊き上げるといいでしょう。


米を蒸らす理由は?
また炊きあがった後に少し蒸らすのはまだ若干米に芯が残っているからです。米のでんぷんは理論上は60〜65度以上になれば粉化しますが、米の組織の細胞膜に覆われているので、中までしっかりと粉化させるには98度以上で20分ほど加熱する必要が有ります。加熱が不十分だと芯が残ってしまうのです。この芯を釜の中の熱い蒸気でしっかりと蒸してやることで、芯のないしっかりと炊き上がったご飯に仕上げます。

このとき途中で蓋を開けてしまうとせっかくの熱い蒸気が逃げてしまい、蒸しが不完全となってしまいます。上の「赤子泣いても蓋とるな」というは、ご飯を炊くのに時間がかかって待ちきれなくて赤子が泣いていても、しっかりと蒸す時間もかけてご飯を仕上げましょうという意味を表しています。なお蒸すのに時間をかけすぎると今度は余分な水蒸気を吸って風味が薄れてしまうので蒸しすぎにも注意しましょう。

また蒸らすのには米粒の表面についた余分な水を十分に乾かすという目的も有ります。もし途中で蓋を開けてしまうと、蒸らしが不十分になるだけでなく、温度が急に下がって米粒の表面に水滴がつき、べたべたとした仕上がりになってしまいます。


釜返りを防ぐ
長く蒸らしすぎるのもよく有りません。蓋をしたまま長く蒸らすと蒸気の逃げ場がないまま時間が経過して次第に熱が下がり、蒸気が冷えて水滴となりべちゃっとしたご飯になってしまいます。これを「釜返り」といいます。デンプンの粉化が終わってご飯がやわらかくなったら、ふたをあけ、しゃもじでご飯の上下を返し、切るように混ぜることで、余分な蒸気を逃してやることができます。炊いたご飯は木のおひつに移すことで、余分な水分が木に吸収され、さらに保温効果でご飯がおいしく保たれます。




※ 参考文献
調理以前の料理の常識
なるほどなっとく! おいしい料理には科学(ワケ)がある大事典
「こつ」の科学―調理の疑問に答える
料理は科学でうまくなる
おばあちゃんの知恵
基本の家庭料理 和食篇
簡単料理コツのコツ


最終更新日 2015/04/27
公開日 2004/03/02
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